キラキラと舞う紙片。わたしは首をひねってステージとは反対方向に視線を向けて、その光景を見た。フラッシュバックするのはあの日の景色だ。どうしてこの瞬間まで忘れていたのだろう、鳴り響く音を前にそんなことを思った。
2月までと言っていた47都道府県ツアーが12月をFinalとしてその全容を現したとき、1月から2月にかけてはきっと何かがあるのだと予感していた。予測を立てることに無頓着なわたしでも分かる。発表されていない何かがあるのだと。
そうして告知されたのは、ファイナルワンマンツアー。これまでの箱とは規模が大きく違う、キャパ1000オーバーの大掛かりなツアー予定である。
ZeppFukuokaは2016年に大人の事情で一度閉館し、2年後の2018年に再オープンした。わたしは大箱にあまり縁がなく、随分と前にブライアンセッツアーの来日公演を夫の知り合いに誘われて観に行ったきりだった。数年前にほど近い場所に住んでいたが、行く機会も特になく、閉館と再オープンどちらも他人事のように知ったクチである。
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