箱日記

ライブに行った感想を細々とつづっています。

2022年12月10日(土) 打首獄門同好会 新型コロナウイルスが憎いツアー2020‐2022ファイナル 新型コロナウイルスが憎かった ぴあアリーナMM

 

さて、どこから書こう。

やっぱり少しさかのぼって書きたいように書いていこうと思う。今回のライブを語るのに2020年の無観客ワンマンライブの話はやっぱりしたいから。

とてつもなく長くなってしまう上に、ライブ本体のことよりもわたしが思ったことばかり書いてあるのだけど、基本的にライブのネタバレが含まれるのでご注意ください。

後は記憶をなくしているので、違うところがある。きっとある。

 


新型コロナウイルスが世の中にまん延したことによるエンタメ業界への影響は大きく、密閉・密接・密着、三密という言葉で広がった避けなければならない感染しやすい環境のすべてを網羅しているライブハウスは、未知なるものへの人々の不安を一手に引き受ける事態となってしまった。

 

大いなる力の前で個人の事情は後回しにされていく。ライブハウスが唯一の楽しみだったなんていうシンプルな欲求も、簡単に叶わなくなる。

最初に制限がかかったのは、ライブそのものだった。

 

政府からの要請があったのは、ツアーファイナル開催の3日前。

こうして2020年、結成15周年の記念ツアー『獄至十五ツアーファイナル』は無観客オンライン配信となった。

 

そしてその日から3年の月日が流れて、わたしのライブ参戦回数は年2回程度に激減していた。

厳しい状況であっても年単位で0とならず、コンスタントに打首さんのライブだけは行くことができていたのは、彼らがどうにかして全国ツアーをやってわが町まで来てくれるからに他ならない。

2020年のツアーの様子がYoutubeに残されているけれど、こんなに色々規制されている中で本当に楽しませようとしてくれていたなって改めて思った。

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規制が緩んだり強くなったり。わたし個人としてはこの国の感染対策は場当たり的だと思っていて、事が起こってから動き始めるものだから、それに振り回される側はたまったもんじゃないと思っている。

 

 

今回の会場である『ぴあアリーナMM』は横浜にある。

ツアーファイナルといえば、東京と思っていて宿を取ろうと思って調べたら、え?横浜なの?と驚いてしまうくらいに地方民のわたしには馴染みがない。それもそのはずどうやらコロナ禍にオープンした新しいホールなのだそうだ。

 

毎度丁寧な告知でおなじみの大澤会長のツイートでそのあらましは語られていた。

 

 

 

フルキャパ1万人…久しぶりの大きな箱。

 

しかもこの3年の間に中止延期を繰り返して、ようやく開催となった念願のツアーファイナル。

それだけでも充分なくらいにお祭りだというのに、何といっても今回は声出し解禁。チケットはアリーナ席、スタンド席、声出しあり、なし、学割キャッシュバック、そしてイベント割というワクチン接種回数や陰性証明などの何らかの公的な証明をすることで、チケットを割引価格で購入できるといった種類の多さ。お財布に優しい仕様である。

 

その分、注意書きも多くなるのだが、会長のツイートは非常に分かりやすい。会長が考えているのか、それともそういうのが得意な広報がいるのか。前者なのだろうから彼の万能っぷりには頭が下がる。

 

わたしはといえば、大阪に遠征したのが10月。たしかに新型コロナウイルス感染にまつわる規制は初期のころに比べてずいぶんと緩くなってきている。とはいえ、遠征の頻度はやはり悩むところだ。大阪は『あの高山明』がステージに立つ『昔の打首獄門同好会』との対バンというスペシャルなラインナップだったから久々の遠征をしたといっても過言ではない。それが約1ヶ月そこそこで今度は東京(横浜)に行くなんてことは許されるのだろうかと思わなくもない。

しかも運の悪いことに、なぜか息子の修学旅行の出発日なんてものと重なってくるのだから、行きたい気持ちはあれど、即決できないもどかしさを抱えていた。

チケットの一次先行申し込みギリギリまで悩んでみようと、何度もチケットぴあの予約ページを開いては閉じてを繰り返していたのだ。

 

しかしながら

 

 

 

リマインドとして発信されたこのツイートが良すぎて、気が付いたら申し込みを終えていた。

この大事な局面であらゆる方向に気持ちを寄せてちゃんと自分の言葉で発信できるところ、ほんとうに推せる。もうカッコよすぎるんだよ。それでこそ俺たちの敦史!安心と信頼の実績。



わたしが打首さんにハマるきっかけって、武道館のクラウドファンディングの最終日のリマインドツイートだったんだ。

 

 

 

これね(掘り起こしてきた)

会長の声が聞こえてきそうなこのツイートを見て、なぜだか「申し込んどけばよかった!」って後悔してしまうような気がして、それだったら今申し込んでおこうと思ったんだよね。

 

クラファン申し込んで、それからせっかくお金払ってライブの映像化を支援したんだったら、ライブにも行ってみたいよね。近くに来てないかな、あ、あるじゃん!みたいな感じでライブに行って、そしてライブで知り合った他のお客さんに武道館のチケットを譲ってもらってさ、クラファンやった2ヶ月後には武道館めがけて飛行機乗っていたのだよ。怖いねー。

この話って何回もしてるんだけど、何が言いたいかって、結局わたしは今も昔も会長の言葉の選びが大好きなんだ。



しかし3年ぶりのワンマンファイナル。今回は遠征組も多くいるだろう。わたしの頭の中によぎるのは、武道館の悪夢である。

そう、物販開始時刻にはすでに長蛇の列ができており、いつまでたってもちっともたどり着けず、結局何も買えないまま入場時刻になってしまったというあの苦い思い出だ。

 

だからワクチンを4回、ちゃんと接種してて、遠征のホテルパックは全国旅行支援で予約したのに、ライブチケットのイベント割は申し込まなかった。入場にどのくらい手間取るのかが分からなかったから、ひたすら会場前に並ぶとかになったらどうしよう…って完全にトラウマだったよね。

でも実際はものすごくスムーズで、物販だってちょろっと並んだらすぐに買えたし、イベント割の確認も何ら問題なく終わっていたみたいで、オープンギリギリに到着してたフォロワーさんたちも多かったな。

 

こういう動線みたいな部分も色々考えてんだろうなーと思うと、チーム打首はすごいなと思うのだ。



さてさて、チケットはB-1ブロック44番。

願わくばAブロックがよかったけど、もう仕方がない。なんというか今日は参加することに意味がある。

色んなブロックがあるけれど、入場列はブロック関係なく番号での入場だった。そんな感じでいいんだーと思ったけど、中に入ればブロックごとにスタッフの人が立っていて、チケットをそこで見せなければ入れないという形だった。なるほどー。

 

外からまず中に入り、また中でチケットを見せて、そしてさらにもう一回見せてもぎってもらってうまい棒をもらう。

はやる気持ちを何とか抑えて奥に進んでいく。右側に入り口の扉が並んでいて、左側にドリンクとちょっとした軽食の販売スペースがあった。

 

途中、お祝いのお花があって写真を撮りたい気持ちと早く会場に入りたい気持ちとが入り交じり、謎の画像をスマホに残す。落ち着いてからその失態をツイートしたら、優しいフォロワーさんが写真を分けてくれた。

 

サイトーギターやなんかもろもろ関係各所から届いたお花。福岡での対バンバンドのジグザグの名前を見つけて、あー律儀、と何だか納得してしまった。見た目からはそう見えないけど、そういうのちゃんとしそうなイメージなんだよね、なんとなく。

 

そうして中に入る。広い。

白いてーんとした柵で区切られたアリーナブロック。そして4階席まであるスタンド席。大型フェスとかもほとんど行かないわたしの最大キャパはせいぜいZeppなので、やたら広く感じたし、会場だけ見ていると打首さんのライブに来た実感がない。

 

ステージの真ん中にはとてつもなく大きいモニターがあって、両端にはそれより小さいサブモニタがそれぞれ鎮座していた。下手端っこであるB-1ブロックの柵のさらに外側の通路に面してカメラ用のレールが走っていて、ステージにはクレーン付きのカメラもあり、これは完全に映像収録する気マンマンじゃねーかというセッティングにあふれている。

 

でも相変わらず対バンのMVがずっと流れていて、昔からなのかどうかは武道館以降しか知らないわたしには分からないのだけど、オープンスタートの間のBGMはツアーで対バンしたバンドの曲が流れている。ツアー中ならいざ知らず、ファイナルのワンマンまでもそうであるのは彼らの対バン相手へのリスペクトでもあるし、ワンマンライブに特別な思い入れを持っている表れでもあると思う。こういうところも好きだ。

 

B-1ブロックの前に行くのはあきらめて、右端後方。囲われた中で目いっぱいステージ中央に近づいて、白いてーんとした柵に身体の右側を預ける。ブロック内でも後ろの方になったけれど、特に景色が変わるというほどではなく、視界は良好だ。Bブロックなりの距離があるだけで、どちらかといえばよく見える。

 

コロナ禍になってから、人との接触が減り、声が出せなくなった。ライブハウスの三密はこうやって破られてきたのである。わたしたちは適度な距離を保ち、そしてマスクの下の口をも閉じる。

 

声出し解禁の条件は少し複雑で、大声を出す場合は50%までの人数しか入れることができない。一応緩和条件として1曲あたりの声出しの時間が25%程度に抑えることができれば100%のキャパまで収容可能とのことだが…ちょっと意味が分からない。

色んなライブがある以上、条件がばらついている中で全体に対してぴったり当てはまる決まりを作ることは何と難しいことか。

 

チケットの売り上げを考えるならば、たくさん売れる方がいいに決まっている。

キャパが10,000人ならば、10,000人分のチケットを売りたいはずだ。なぜならお客が少なくても多くてもライブ開催にかかる費用はほとんど変わらないからだ。

 

ただ、1人1人の満足度として考えたらどうだろう。今25%なんかな?多いかな?などと気にしながら声を出すことをコントロールせねばならぬ環境は、雑音が多い場所で繊細な曲を聴いているようなものだ。

打首さんとしては大声ありと大声なしどちらも選べるようにしたかったんだと思う。しかしながら混合であるがゆえに互いのエリアが近いと、それって意味あるの?という感じになってしまうだろう。そしてその不安を残してしまえば結果参加できないという人がでてくる。医療従事者や基礎疾患があるハイリスクな方など、世の中の緩みに対してもろ手を挙げて賛成できない理由がある人もいる。

 

だから今回はエリアで声出しありとなしを分けてくれた。アリーナが全ブロック「大声あり」でスタンドが「大声あり」エリアと「大声なし」エリアに分かれる。

 

このあたりもしっかりと考えられていたと思う。

なんせこのツアーは『新型コロナウイルスが憎い2021』を経て『新型コロナウイルスが憎いツアー2022』となり、ようやく開催できる『ツアーファイナル新型コロナウイルスが憎かった』なのだ



対バンバンドのMVの合間に挟み込まれるのは『PILOT』とのコラボ企画。『PILOT STORY』

これ、一体何なんだろうね。面白くてかわいいんだけど、ある日唐突にコラボが始まったので何なのかが全然わからなくて。

最初に見たときに、なんということか大澤会長がアニメに声をあてていて、ええー!?そんなことまでやるんだと思ったんだけど、声優とは書かれているものの、会長の中では多分、歌の途中のセリフ的な感じで考えてるんだろうなって思った。フローネルみたいな感じ?でもやたら上手いから何でもできるなーと感心しきり。

 

そしてPILOTとのコラボ動画はラストが美しい。緩くてコミカルなキャラクターとストーリーに、少しハードさをにじませた曲が作る優しい世界。打首さんの良さが分かる人がオファーをしてくれたんだろうなと思えてうれしい。

 

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魔王と勇者が一緒に花を描いて、世界は花に囲まれる。戦うのではなくて美しい世界を一緒に作ることで平和が訪れたそのハッピーエンドを大きな会場の大きな音で聴いて、ああこのコラボ動画は良いストーリーだよなーって思ったところで「The End」の文字とともに会場の明かりが落ちる。

 

これがすごく良くて、思わず時計を見たならばスタート時刻である17時だったので、逆算して映像を作ってたんだなって思った。こういう細かなこだわりもまたファイナルワンマンライブっぽい。

 

大きな画面に映るのはFM大阪大抜卓人さんとオメでたい頭でなによりの赤飯くん。おおこれはあの3年前の無観客配信ライブの実況席ではないか。

改めて中止になったツアーファイナルから地続きなんだなと思わせる演出だ。

スタート振りをするかと思いきや、とあるVTR振りをする2人。

会場のみんなの予想通り、始まったのは【10獄放送局】

 

いつもの2人、会長と亞一人くん、そして千田さんの声。

今回も何をやろうかとフリップには6つくらいの選択肢。しかしめくると大きな枠がどんとあって選択する余地はなく『換気ソング第3弾』に決定という茶番。(全然関係ないけれど、コロナ禍のせいでこの「茶番」って言葉がいやーなイメージがついちゃったね。本当にどうでもいいことだけどさ。個人的に以前は「茶番」ってなんか楽しい意味で使うことが多かったよ)

 

はてさて規制は緩和されて、換気タイムを設ける必要はなくなったというのに、これをやりたいがために『ひらけ!カンキッキ』の復活である。

これはもうもう少ししたらYoutubeで動画が公開されると思うので、そちらを見ていただくのが一番というか、あんな面白くて様子がおかしい映像のことを文章で書けるかい!って思っています。

マジでおじさんたちの悪ふざけ最高だな。

 

今回はちょっと短め。第3弾だし、みんなライブを見たいだろうから映像は短めにしたのかな?なんて思ったのだけど、きっと理由はそれだけじゃないなどとこの瞬間は知る由もなく…。

 

そうしてもう一度映像が大抜さんと赤飯くんになり、今度こそ打首獄門同好会のライブが始まりますとスタートの振りを行ってライブが始まったのだった。

 

いよいよだ!いよいよスタートだ!って意気込んだんだけど、わたしだけじゃなくてきっと多くの人がそうだったと思うのだけど、戸惑ったよね。どこから声を出すんだっけ?って。

 

新型コロナウイルスが憎い(ツアーファイナルバージョン)】

この曲スタートはコロナ禍に突入してからなので、声出しの作法がないんだよね。一緒に歌うがいいのか、どうなのか。ライブスタートが声出し解禁スタートであるならば、このタイミングで声を出したいのだけれど、勇んだもののはたしてどうすればいいのかという戸惑いが会場に少し漂ってたような気がしたなー。

それもまた良しだなと思う。

 

そしていつものSEはバックドロップシンデレラの『池袋のマニア化を防がNIGHT』に合わせて拳をあげながら声を出すの、久しぶりすぎた。

同じブロックにいた2人連れの1人が「打首のライブで声出し初めてだわ」って言ってて、あーそうだよな、コロナ禍で反応を返すといえばほとんど拍手や手拍子しかないライブばっかりだったもんなと思ってシミジミしてしまった。

 

1曲目は【ニクタベイコウ!】

「声を出す準備はできてますかー」って本当に久しぶりに聞いたし、何ならこの2年9ヶ月間もかなりの数のライブをこなしてきた会長はほんっとうにその久しぶりさを実感したと思う。そしてフロアは準備しかできてない!!!万端!!!

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映像はいつものVJ映像なんだけど、モニタに現れる『そうしよう』の文字に魂が吹き込まれた気がしてじーんとした。とっても大切な瞬間だって思ったんだよね。

そしてこの感覚を逆の立場で同じように体感してくれている、というその事実を現場で感じるために遠征してきたといっても過言ではない。

 

そもそも肉をやるのが久々だった。今回のセトリはどんなふうに考えてくれたんだろう。

わたしのいるブロックは人があまり多くなくて、キャパ半分なわけだから真ん中のブロックから埋まっているのでどうしたって端っこは少なくなるのだけど、それでも会場の熱が一気に高まる感じがした。

ライブを楽しみたい気持ちをステージの上とフロアとで分け合いながら、何とかOKラインを作ってきたんだなって思う。ライブを開催する側の大変さは想像できないくらい大変だと思うけれど、フロアはもっと個々様々な事情があって、それでも今日を楽しみしていた人たちばかりが集まる空間が楽しくないはずがないじゃないか。

 

「みなさん入り口でちょっとしたプレゼントはもらいましたか?」って言われて、待ち時間の間に無くさないようポケットに入れていたうまい棒を慌てて取り出す。ポッケに入れたうまい棒は基本割れるんだ。

コロナ禍や円安、小麦高などのあおりを受けて、何もかもが値上がりしていく中で、ついに10円から12円となってしまったうまい棒。ステージから大量のうまい棒を配り続けていた演出が出来なくなっているうちに、価格が変わってしまった。

そうやってあらゆるものが変わっていく中で、変わらないものがある。以前はフェスの1曲目定番だった。大きな箱でも小さな箱でも、うまい棒が配られたらセトリがばれる、Youtubeにある打首さんのMVでは一番古い、とても長い間を歌い継がれるこの曲だ。

【デリシャスティック】

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本当に声出しが久しぶりで、「うまい棒うまい棒!」って歌っているところは一緒に歌うんだったけ、違うんだっけ?と迷ってしまう。

初めてライブに来た時だって迷うけれど、周りにいる人たちをお手本にすればすぐに馴染めたのに、今はみんな少しだけ戸惑っている。

 

コロナ前、前列から回ってきていたうまい棒。自分が受け取っただけで満足せずに、まだもらっていない人のことを気遣って渡してあげるという優しいコミュニケーションがあった。

今はまだない。まだスタッフから入り口で手渡されたうまい棒だけど、それでも少しずつ戻ってきているのだ。

2021年の打首さんのライブでは座席にうまい棒ときのこタケノコのペーパークラフトが置かれていた。そんな工夫も当たり前のようにそこにあったわけじゃない。

 

【筋肉マイフレンド】

獄至十五ツアーの福岡で初めてやったよスクワット。

まだMVになっていなくって前の日程でライブに参加していた人たちのツイートから、筋肉の歌があるっていう情報だけを仕入れて、ようやく福岡で会えた曲。

コロナ禍だからスクワットをしていたわけじゃなく、ただ筋トレにハマって作った曲であり、コロナで声出しできないなんて事は関係なく、お客さんはスクワットをさせられるという様子がおかしい仕様になっていたというね。

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この曲本当に入りがめちゃくちゃかっこいいよね。ドラムとベース、そしてギターのタッピング。

声が出せるときに初めて聴いたから、まだコールなんてできなくて、だからちゃんとコールしたいなと。

 

でもあす香さんの歌のところでつい手拍子しちゃうのは、やっぱり今のライブのスタイルと共に演奏されてきた曲だからだよなって思った。

打首さんのMVに本人たちの演奏シーンでかっこいいタイプのものがあるって珍しいんだけど、この曲の時のイントロあたりの3人だけのところはめちゃくちゃかっこいいと思うんだよね。大好き。



そしてMC。

「ツアーファイナルへようこそ」って、会長がようやく言いたかった言葉を言って。

会場から『かいちょーーー』とか『あす香さーーーん』とか『じゅんこさーーーん』って声が響く。そうそうMCの時に名前を呼んでいいんだったよね。そうだよね。ってもう本当に久しぶりすぎて、ライブのこういう時間に何してたのかがちっとも思い出せないんだよ。

 

会長が「良い声だなあ」ってしみじみ言ってから、「あんまり良い声出すなよな、泣けてくるだろ」って少し茶化しながらも言わずにいられなかったんだなって思うと嬉しかった。

 

どんなふうに聞えるんだろう。ぽっかり誰もいなかったフロアから、椅子が並んだフロアになって、立ち位置に白丸がついて、そして拍手や手拍子だけじゃなくて曲に合わせて声が聞えてくる。

きっと、あちらから見える景色は少しずつ変わっているのだろう。

でもわたしから見えるステージの上はいつも変わらなかった。どんな時でもずっといつもと同じように楽しませてくれていたと思う。

 

「声出しエリア、イエーーイ!!」ってアリーナがそれに「イエーーイ!!!」で返して、あーーーもう久しぶりだよこれこれこれ!!!

わたし自身も声が出せるライブが久しぶりで、本当にテンションが上がった。

そして声出しNGエリアにも、「心でイエーイ」って声をかけて、さすが『音楽を享受する権利は平等であるべきだ』って言ってくれる会長だよ。この言葉、大好きすぎて額に入れて飾りたい。

 

ここのMCだったのかは定かじゃないんだけど、「ライブハウスが悪者にされて、ライブができなくなって」という話から、「それでも何とか色んな方法で戦って、スタッフの誰一人欠けることなく2年9ヶ月、こうしてファイナルを迎えることができた」って言ってたのね。

だから我々の勝利だって。

 

これ何気にすごいことだと思うの。世の中の全部を守りきることは難しいけれど、それでも自分たちが守れる範囲ってあると思う。

そこまでライブやバンドといった音楽業界に明るくないわたしだって、もう嫌だって思うくらいには活動休止や解散、ライブハウスの閉店のお知らせを見た。ツイッターのタイムラインにはそんな『大切なお知らせ』とライブやイベントの中止や延期、払い戻しについての連絡が並んでいた。

 

みんな色んな方法で何とかライブをやろうとしていたよね。

単純な配信ライブだけじゃなくてさ。VRやってみたりとかさ。打首さんの『VRライブハウス』はマジで感動してこの涙腺かっちかちのわたしが泣いちゃったんだからもう自分でもビックリしたよ。

 

他だって、例えばAdamは観客1人のライブをやってみたり、セクマシは海の上で配信ライブをやってみたり。バルーンの中に入ってみたり、ステージの前に透明な壁を作ってみたり…。

打首さんは国の基準をこれでもかって遵守した上で、ツアーを開催して、美味しいものが大好きな会長がライブ以外一歩も外に出ることなく、デリバリーをホテルの部屋で食べて、きっと何回もPCR検査だってやったんだろうと思う。フェスだって何度も中止になって、ずっとそのお知らせばっかりしてたもんね。

 

わたしはそれを見ているだけだったけれど、それでも「一緒に戦ってきた我々の勝利です」って会長は言ってくれる。ライブはステージの上とフロアとで一緒に作っていくものなんだと言ってくれてるみたいで本当に嬉しくなる。



死亡フラグを立てないで】

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出てきたーーーーーー!!!!!天使ちゃん。

どセンターに天使役の桃乃木かなちゃんが気が付いたらいて、ビックリした!!!

ああいうステージの装置ってなんていうの??ってこの感想を書くために調べたら「せり」っていうらしい。聞いたことある!

せり上がりから天使ちゃん。天使ちゃんからの「ここから無事に帰れたら俺、彼女に結婚を申し込…」の亞一人くんがあのワンフレーズだけを歌うためにせり上がってきてめっちゃ面白かった。

 

【機構マニア】其ノ捌「せり/Stage Elevator」 - YouTube

 

これこれ、この装置。この動画を見る限り「小ぜり」の方だな。多分。

何というかぴあアリーナのせり上がりはスピードがめっちゃ速くて、亞一人くんとかあっという間にいなくなってしまったのが面白かった。

今回のファイナル、絶対亞一人くんは出るはずって思ってたけどまさかそんな場所から一瞬だけ出てきて歌うと思わないじゃん。相変わらずの雑な扱いで笑っちゃったよ。



そして何事もなかったかのようにプリン。

【TABEMONO NO URAMI】

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頭を振るんだよプリンは!わたしヘドバンが下手くそになっていて、ヘドバンは声を出さなくてもできていたはずなのに、なんかもうテンション上がったからかクラクラしちゃった。

この曲はサビ前のドラムがカッコいいんだよ!あの一個多いところ。

 

そしてこれプリンからのつながりだったのかな【牛乳推奨月間】

いや、このファイナルはさ、きっと色んなゲストが来るとは思っていたよ。せっかくのせり上がりだって色んな人に使ってほしいじゃない。

でもさ、まさか農林水産省の職員の人が来るとは思わないじゃない。日曜日だけどこれは仕事なの?業務できたの?休日出勤なの???代休対応なの????とかもう色々気になったよ。

 

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わたし、あ!農林水産省の人だ!!!って思って、曲終わりに「農林水産省!!!」って声を出したかったんだけど、あれ?農林水産省であってんだっけ?違う組織だっけ?農水省?あれれって思って間違ってたら恥ずかしくて何も言えなかったというね。言えばよかったよ、そんな言葉を大きな声で叫ぶ機会なんてなかなかないというのに!

 

なんか打首さんのこととか載ってないかなとか思って公式ページ開いてみたけど、ちょっとジャンル違いだったな。

https://www.maff.go.jp/



【はたらきたくない】

いつもだとギターを触ってほんのり音を出してこの曲が始まるよってのを分かるようにしてから、労働に対する意を唱える曲振りで入ることが多いのだけど、今回は違った。

 

「色んな試行錯誤をしたバンド」「昔からの友達が自分たちの曲をカバーしてくれて、色んな歌詞を追加して歌ってくれて、嬉しいやら恥ずかしいやら」

 

そっかーそっちかーって思ったんだよ。

【はたらきたくない バクシンバージョン】

 

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渉さん出てきた!!!!!!きのこ軍よりも前に出てきた!!!!MCがあったから来るとは思ったけれどやっぱりうれしいしテンション上がる!!!!

 

そしてわたし、バクシンのバージョンめっちゃ好きなんだよ。Aメロのアレンジすごく良い!

そして渉さんめちゃくちゃステージを縦横無尽に走り回っていてアクティブだった!かっこいい!!

ツイートもしたんだけど、ギターもきのこも持ってなくて、ハンドマイクだけ持って走り回ってる渉さんってめちゃくちゃ珍しくて貴重じゃない?

そして会長がすごく楽しそうだったんだよね。ほんと仲良しだなーって思った。

 

あっという間に渉さんいなくなっちゃって

【猫の惑星】

 

わたしのブロックからだとステージの上ってやっぱり立ってる人は小さくて、とくに上手側は見えづらかったんだけど、色んなカメラが左右のモニタに映してくれるのね。

おかげで肉眼では見えない、演者の寄りの映像も見れるわけなんだけれど、せっかく本物がステージの上にいるならそっちを見たいと思ってしまう。寄りの映像の方がたくさん情報はあるからすごく迷うのだけど、でもどんなに遠くても生で観たいんだよ。

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でも猫の惑星の時は後ろの大モニターで猫見ちゃうの気を付けたい。



【カンガルーはどこに行ったのか】

 

まさかのしまじろう!!!!!!

今回は上手と下手のステージ袖とせり上がりだけじゃなくて、下手後方、junkoさんの後ろあたりにも登場とはける場所があって、しまじろうはそこから颯爽と現れたんだ。

 

わたしもこう見えて子育てしてたことがあるので、ものすごくお世話になったのだけど、まさか子どもがけっこう育ってから、わたしだけでしまじろうを見る機会があるとは思っていなかったよ。

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会長の「かんがえることをかんがえることをかんがえることを…」のところでは、同じような動きをしようとしてくれていて、カンガルー出てきて「ちょっとまって」ってなるところも両手を振ってさ、こう少しでもMVのしまじろうを演じてくれていたという地道な努力が涙ぐましかったよ。

そして年間何本もステージに立っているステージ慣れしているはずのしまじろうだけど、さすがに勝手が違うのか若干の戸惑いを見せていたのが面白かった。

 

わたしの家にあった進研ゼミのしまじろうパペット、どこにやっちゃったのかなーって思ってるの。我が家には2体あってね、1体は新品のまま保管していた記憶があるのでライブに持っていきたいなーって思ってるのに、見つけられないんだよね。



そしてね、毎回なんだけども忘れてるのよ、換気タイムを。

ライブが始まる前に映像を見たときは、もう強烈で何なら前回までは動画も長かったし、あーいいもん見た、帰ろう帰ろうっていう雰囲気が出て「いやいやいや、今からライブやんか」ってなってたくらいなのに、絶対に実際の換気タイムの頃には忘れてるんだから、ライブのその瞬間瞬間の印象の強さってすごいと思う。

 

【俺たちの換気デイズ】

 

いやいい曲なんだよ。さわやかなロックナンバー。今回も色々ひどいんだけど、合間にアントニオ猪木的な青木が入ってくるから。

千田さんが妙に慣れてきてて、会社員も3曲目くらいになるとこなれ感出てくるのがまた面白い。これを自分で編集しているわけだからメンタルは鬼つよつよだよね、千田さんは。

 

そして後半戦はこの曲から【岩下の新生姜】間違えた【New Gingeration】

あす香さんのドラムからなんてもう本当に久しぶり。みなさん声出せますかー!!!!のやつだよ!!!!

 

「いわしたのーーーしんしょうが!!ハイ!」

 

これめちゃくちゃ嬉しいね!今日は本当に盛りだくさんだから、いつもの新生姜ヘッドの寸劇もカットされていて、コール&レスポンスからの曲。

「ピンクのでっかい何かが何なのか説明します。栃木県栃木市の名産、岩下の新生姜でございますうううーーー!」

 

わたしのブロックからは新生姜ペンライトの人は見かけなかったけど、きっといたんだろうな。以前は入り口で貸し出ししてくれてたなんて、今じゃ絶対無理だよなーコロナじゃなくてもさ。何度か振ったことがあるあのペンライト、ほしいなあ。

 

コール&レスポンスができたのを嬉しく思っていたら何と出てきたのはマスコットキャラクターのイワシカちゃん。しかも2体!!マスコットキャラクターが一気に2体出てくるってあんまりないよね。

この世に1体しかいない体の子じゃないの?一緒に出てきて大丈夫?って思っていたら、実は4体がマックスらしく、公式ツイッターで4体いっぺんに出てきてる映像があってちょっと面白かった。くまモンとかミッキーとかとは別の世界線の生き物なんだねえ。

 

「岩下のぉぉぉぉぉーー、伸ばしてーしんしょおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉがーーーーーー」

 

これこれこれこれ!!!!こういうやつよ!!!!ハミングでだってやったさ、でもやっとこさ一緒に叫べたよ、新生姜。

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そんでもってギターソロがいいんだよ、この曲は。あとjunkoさんのベースもいい。ルート弾きっていうのかな?カッコいい!

遠くに小さくピンクの頭をつけた人たちが楽しそうに楽器を弾いて歌ってる。この謎の光景を見ながらとにかくこちらからの声は「岩下の新生姜」と良い塩梅で叫ぶだけだ。



【シュフノミチ】

大きな画面にどどん!と映像。不死身の龍。

わたしはアニメも漫画も見てないのだけど、どうやら今回ちゃんと新しいアニメ映像を作って本物の声優さんにアテレコしてもらってるので、キャラがちゃんと「打首獄門同好会」って言ってる。

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そして【まごパワー】

まごパワー、久しぶりってわけでもないのだけど声を出すのが久しぶりで、「超絶全開熱愛最強猛烈快進撃制御不能」のところとか忘れてしまってたー。あんなに聞いたのに!!!ってライブ終わりに一緒に飲んだフォロワーさんとも、あんなに…あんなに聞いたのに!!!ってなったよね。

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珍しくギターソロのある曲だから、もう遠くて中々見えなかったけど必死に見ようと頑張った。

時々、Youtubeとかで弾いてみたとか色んな人が色んなものを弾いていたりすると思うのだけど、やっぱり本家本元が弾き方も音も一番カッコいいよね!!

わたしはステージングがカッコいいっていうのはすごく大切な要素だと思っていて、打首さんは3人ともめっちゃカッコいいよ!!!junkoさんが一番映えるんだけど、あす香さんもこの曲で吼えるところとかすごくかっけええ!!!ってなる。



そういえば今回、てーんとした柵で仕切られたブロックとブロックの間は、そこそこ広めの通路があったんだけど、そこにハンディカメラを持った映像班の人がウロウロとしていて、ライブ中にめちゃくちゃ客席を撮っているわけだよ。気にならないと言えば噓になる。でも邪魔ってほどでもなくて、ただもうとにかくカメラ目線になることだけはならぬ、ならぬのじゃ!!って思いながら気配だけ感じていた。

どんな映像になるのかが本当に今から楽しみなんだ。

映像化されるのはわかるのだけど円盤なのかなーそれとも配信?とかってライブが終わってからフォロワーさんと打ち上げながら話してたんだよね。ほら極主婦のとこのプラットフォームとかさ。

わたしは3年間のドキュメンタリーがあるのかなって思ったりもしたんだよね。コロナ禍でのエンタメ、しかもライブ活動ってものすごくピンポイントな記録だと思うんだ。




「自分の作った曲は子どものようなもので…」この表現、どこかのライブでも聞いた覚えがある。

子どもの中でも1番自分たちの及び知らないところに行ってしまった子がいるって。

 

【布団の中から出たくない】

 

MCで布団だ!ってわかったんだけど、最近はずっと「寒い」という季節の挨拶的なことから入っていたから、曲名を言われるまで本当にこの曲なのかが判断できなかった。

今回はいつもの曲振りじゃなくて違う入りをするので少し新鮮だ。

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機動力が弱めのかわいい子。コウペンちゃんがステージに出てきた。

イワシカちゃんやしまじろうと違って、キビキビとした動きを望まれていない癒やしのキャラクター。

 

「さむいーーーさむいーーーさむいーーーさむ」の罠にかかる人たち。打首さんの曲、マジでこの罠が多いんだよね。

 

【私を二郎に連れてって】

こっちは『まごパワー』と違って覚えていたよ!ニンニクアブラヤサイマシマシカラメカタメブタダブル

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今回は古い曲というかレア曲的なものがなかった気がする。それよりも少し前の声出し定番曲をみんなで楽しみつつ、最近の曲たちも入ってる感じのセトリ。



そして、来るぞ来るぞと思っていた。だって物販でコラボTシャツ売ってるんだからさ、来るでしょう。

稲穂を背負った人たちがたくさんいたよ!

獄人を見かけないなーって心細く歩いていたら、最寄りの駅で最初に見つけたのは稲穂を背負った人たちだった。

稲穂が2度美味しいになるのが、打首さんとの絡みだもんね。

 

【鬼の副長HIZIKATA feat. ぼく、獄門くん】

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レキシきたーーーーーーーー!!!!!

来る来ると思っていたけど本当に来たらマジでテンション上がる!!

レキシめちゃくちゃステージを走り回ってて、下手端っこで刀を振り下ろしたと思ったら、今度は上手の端っこまで走って行ってまた刀を振り下ろす。

レキシ、生で見るの初めてだったんだけどたった1曲しかなかったのが残念なくらい、楽しいライブやるんだろうなーってのがガンガン伝わったよ。

 

コラボ曲って、普段のライブだと音源とは違って会長がそのパートを歌うっていうレアさがあるんだけど、やっぱり大きな会場のキャラ渋滞してる中で見られるは乙なものだ。ツアーファイナルはいつだって特別で、それは地方に住まう私にとってはいつも気合を入れなければたどり着けないライブでもある。

 

肘肩ダンスもキレッキレだったねー!オリジンのピザ最高!(字面が飲食店の感想みたいになった)



そしてMC、ここだったかな?

「そろそろ終盤戦です」って会長が、言ったもんだから、声出しブロックから「ええええーーー」ってめっちゃ声があがった。誰も最後だと思ってないけど、言いたいの!これ言いたかったのよ。みんな心のなかでずっと言ってたんだもん。終わらないでって。

 

声出せるのが嬉しくて、自分たちが言いたいがために言ってるのに、ちゃんと「まだ最後の曲とかじゃないよ、終盤ってだけでもう少しあるからね」みたいな感じでちゃんと教えてくれる会長が律儀で可愛かった。

 

そしてそして、「今回のライブは声出しともう1つ解禁されたことがある」「今から曲が始まると同時にとあるものがスタッフの手により投げ込まれる」

 

そう言われたらもうあの曲であれしかない。

 

【島国DNA】

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マグロたーーーーーん!!!!会いたかったよう!

ほんっとうに久しぶり。

アリーナもAとBのそれぞれのブロックに投げ込まれたマグロたん。

わたしのいたB-1は本当に人が少ないエリアだったもんで、なかなか上手くマグロをポンポンできなくてさー。何度も落ちて、また拾って泳がせて、気が付いたらA-1ブロックに飛んでいっちゃったりしてしばらくそこのエリアだけ2匹になってたりとかもう色々あって面白かった。

 

コロナ禍以前は、密集したフロアに投げ込まれてたから、床に落ちるマグロたんを拾い上げるなんてことはなく、一生懸命手を伸ばしても指先がちょっと触れるくらいだったからガッツリ触ったのは初めてだったなー。思ったよりザリザリしてて年季が入ってるさわり心地だったよ。

歴戦の猛者って感じがした。

 

もう曲どころじゃないの。マグロに必死で。

 

マグロだったら投げ込めるって許可が出たんだね。どういう基準何だかわからないけれど、武道館の時も飲食禁止というルールの中、絶対に食べない、投げないという約束をしてうまい棒を回してくれた。

小さい箱と大きな箱のルールが違って困る場面もあれば、コロナ禍になってからはまず国の基準があって、それから各会場のルールとバンドとしてのルールみたいな感じで複雑になっている。

ただ打首さんの場合はそもそもやろうとしていることが謎の試みだったりするので、そのあたりの調整は他のバンドよりは慣れているのかもしれない。



【きのこたけのこ大戦争

きのこ軍とたけのこ軍に分かれて戦争を行うこの曲。きのこ軍総大将であるバックドロップシンデレラのペリーさんこと渉さん。そしてたけのこ軍はこれまたバックドロップシンデレラの紅一点、キャナコさん。

キャナコさんは武道館の時と同じたけのこTシャツを着ていたのに、渉さんは無観客ライブの時の謎のミリタリーマニアっぽい衣装だった。

さっきはふかふかアフロの頭が可愛くぽよぽよしていたのに、ゴーグル?帽子?まあるいアフロを押さえつける何らかのものを頭部につけていたよ。

 

この曲はもうWODが定番で、曲の途中に左右に分かれてこちらがきのこ軍準備はいいですかーーー!こちらはたけのこ軍準備はいいですかーーー!それぞれ勝利の雄たけびを上げろ。今から1.2.3の合図で戦いを始める…ってもううろ覚えなんだけど、この煽りがカッコよかったんだよな。

武道館が終わって1曲だけ期間限定で公式Youtubeに動画がアップされたんだけど、それがきのこたけのこだったんだ。MVとライブでは全然違うお約束があるという典型の曲だった。早くあの頃のようなのが戻ってくるといいな。

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そしてそして、【日本の米は世界一】

「これが叫びたくて仕方なかったんだろ。それではご唱和ください!!!日本の米は!!!」

曲振りの一言一句に自信がないけれど、やっと、やっと言えたの「世界一!!!!!」

感想書いてる最中に会長から当日の映像がちょっとだけ、本当にちょっとなんだけどアップされたので、ここに貼っておくよ。

 

ずっと、ずっと、今はまだステージの上からしか言えないけれど、いつか絶対にみんなでまた言える日が来るから、それまでは俺たちが大きな声で言うからって、本当にずっとそう言ってくれていた。

 

わたしはライブに行った回数しかこのMCを聞いていないのだけど、きっとおそらくずっと、どのライブでも同じように言っていたはずで。

『わたし』が言いたいのと同じくらい言いたい人がたくさんいて、それは今日この場所だけなんてことはなく、全国津々浦々、色んなライブハウスに名前を持たないフロアの景色として存在している。

 

だから今日のこの瞬間をどれほどに待ち望んでいただろう。何度も何度も代わりに言うから、いつか絶対また前のように言える日がくるからと。世間の評価ではライブをはじめとするエンターテイメントは、命の天秤に乗せられると簡単に跳ね上がってしまうのだろう。

それでもそれを生業としている人たちがいる。そして彼らが作るその場所を何より楽しみにしている人たちだっているのだ。

 

本編最後は【地味な生活】

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今回のゲストの中で一番予想が簡単だったのは、このサンバの方々。即興打楽器集団 LA SEÑAS –ラセーニャス–のみなさま。

 

いやーくっきり見えたよ顔!さすがの線の濃さというかなんというか、もうキャラデザインが違うなってくらいの派手さは素晴らしい。

 

温泉行きたい!温泉行きたい!のところだって、ずっと声を出したかった。

そしてキャノン砲でキラキラの金吹雪が舞ってて、照明にあたってめちゃくちゃ派手で綺麗だったんだ。

多分もっと出せるんだろうけどあのくらいが限界だったんだと思う。

B-1には飛んでこなくて、Aのセンターブロックあたりだときっとしっかり金吹雪を浴びてたんだろうなって思った。後から拾いに行けばよかったよー。

 

カモン諭吉の時のお札が舞う姿も綺麗なんだけど、やっぱり大きな会場って天井が高いので、一度上に上がってからヒラヒラ舞い降りてくるのってすごく綺麗なんだよね。このお祭り感がファイナルの良さだよなーって、こっちまで来い来いーと念じながらついステージよりも天井を見上げてしまった。

 

ここで本編終了。

 

そう、そうなんだよ。わたしは絶対に言いたかったアンコール!打首さんのアンコールは「最初から」。

ライブ中のコールだって声を出したかったけれど、この最初からコールだってずっと言いたくて言いたくてたまらなかったんだ。

 

しっかし広いホールなもんで、こう音が回ってしまってな。バラつきがあるうえに我がブロックは人が少ないもんで、なんかだんだん分からなくなってきてしまって、これでいいの?「最初から」はこれでいいの??って迷ったというね。

やっぱり箱のサイズ的には、大きくてもZeppくらいがいいのかなーと思ったりもした。

いや、チケットとれませんがなと言われてしまえば困るのだけど、声出しが久々で慣れていない+色んなところから声がするという戸惑いで、アンコールのコールは正直少し不完全燃焼。

でもそんなわたしの都合はどうでもいいわけで、声が届くということが大事なわけですので、きっとこの声を聞いて、出てきてくれるんだから!!!!と待っていたところ…。



出てきたのはまさかの、まーさーかーの!!!『ひらけ!カンキッキ』なわけですよ。いや、出てくるんじゃないかって思っていたけれど、まさかアンコール1曲目だと思わないじゃない?しかも壮大なストリングスとナレーション付きでね。「最初で最後の扉を開く」って様子がおかしいにもほどがある。




【換気パッパ】 By ひらけ!カンキッキ with打首獄門同好会

 

もうね笑いすぎて腹よじれるかと思った。

この1曲目がやっぱり名曲というか、最大のヒット曲なもんだから、良い曲なわけ。

この感想をつづるのが遅すぎて、公式から写真が出ていたのでそちらを見ていただければ一目瞭然なのだけど、みんな衣装がとんでもねえの。コンセプトがバラバラすぎてステージが騒がしい騒がしい。

 

「美味しい空気を吸わせて」ちょーだい!!のちょーだい!!とか、「かんきぃーパッパ」のパッパの動きとか、「だーけどやっぱり触れられないその手、だーから今はそう空気を入れ替えよー」のパン、パパン!の動きとか、もう何よりもこのバンドのライブを観に来たお客じゃんってくらいにコールも踊りも完璧に出来たよ!だって大好きだもん、この3人が!!!!

 

換気のついでにキスしてるやつらはいなかったけど、キスしてちょうだいの時の千田さんのはじけっぷりはとっても良かったと思います。覚悟があるよね!

しかし初披露のステージがぴあアリーナって…亞一人くんは色々慣れているだろうけど、千田さんの心の傷を癒してあげてほしいよ笑



そしてまたステージから人がいなくなる。楽しくて楽しくて盛りだくさんなライブももう最後が近づいてきている。



そして今度こそ再び「最初から」コール!!このコールがいつからあるのかわたしは知らないのだけど、無観客ファイナルの配信ライブでこのコールをスタッフの人たちがやったことで、ああ公式見解だったんだなーと思ったんだよね。

 

これも何回も書いたのだけど、何回も思うから今回も書く。結婚、出産を経てライブハウス復帰してから気づいたことなんだけど、アンコールってわたしが知っているころと違って、コロナ禍に関係なくコールがなかったんだ。手拍子だけになっていて「アンコール、アンコール」とかの声ってなかったんだよね。

 

それって「呼んでる」感が少し少ない気がしていて、だから打首さんのアンコールが声があって、しかも「最初から」ってコールで、尚且つ昔から変わっていないというのがとても良いと思うのだ。

 

これってあれでしょ?誰かがふざけて「最初から、最初から」って囃し立てたかなんかが始まりなんじゃないかな?知らんけど。

そしたら会長が「最初からっていったら〇〇からになっちゃうよ」って言うのが定番になったんでしょ。知らんけど。

知らんけど、知らんけど、そんなふうな想像が出来ちゃうくらい会場の大きさが変わっていくのに、やっていることは変わらない。ぴあアリーナでもAdamでも同じライブをやるのが打首さんだと思う。

 

それはコロナ禍でも変わらない。今日も明日もない変化の中を器用に泳ぎながら、変わらない強さを持っている。自分たちの形があって、でも独りよがりにならずに、自分のためと誰かのためを両立させるバランスの良さ。わたしが打首さんの活動を応援しているのは、そんなところが大好きだからだと思う。



2回目のアンコール。メンバーとVJ風乃海くんが出てくる。

MC

もう記憶があいまいで、ニュアンスだけ。

 

「今日はやりたかったことを全部詰め込んでやった。

色んな事をあきらめなければいけない中で、言葉で言うのは簡単だけど行動で見せる必要があると思った。

何度も挑戦してはダメになり、でもまた挑戦し続ける姿を見せて、そして最後に成功するというところを見せるのが、誰かの力になるんじゃないかと思った。

そういう役割なんじゃないかと思った」



もうほんと忘れてるので、もし映像化されるとすればこの部分は絶対残してもらって、さらに密着ドキュメントも絶対につけてほしいんだけど、改めて会長カッコいいね。

 

わたしはとにかく言行一致している人が大好きなんだけど、「言葉で言うのは簡単だから行動で見せる」という使い古したその表現を「言葉で言う」のは「行動」の部分を相当やってないと薄っぺらくなっちゃうんだ。

やり遂げるって強さを持ってるなと思う。胆力あるよね。すごいなー。

 

 

ZeppTokyoの無観客配信ライブ。開催3日前に政府からの要請があって、大きなイベントが軒並み中止になった。あの時、じゃあ無観客で配信するよって誰も決められなかった。「中止にする」という英断はできても「何かをやる」決断は誰もできなかった。

なぜか。

それはステージに立つ人が決定権を持っていないからだったと思う。ステージ立って批判や批評もまっすぐに自分のところに飛んでくる人と、イベントそのものを決定していく決裁者が別々に存在していたからじゃないかと思っている。

もちろん普段はそうやってそれぞれの役割を担いながら、状況をすり合わせて決定していくのだと思うのだけど、情報や前例がない中での判断はとても難しく、さらには急ごしらえで内容を変更してライブを行うなんて到底無理だ。

 

そう考えると2020年2月29日の無観客配信ライブは打首さんにしかできなかったんじゃないかな。

DVDの特典映像を見ていて、配信を決めるときのLINEのやり取りがでてくるのだけど、完全に会長が主導で動いてるもんね。ライブの演出内容じゃなくて、無観客配信を行うかどうかの判断する側にいるなーと。もちろんLD&Kのおエラさんたちがいいよって言ってくれるからっていうのもある。大谷社長も菅原さんもエンタメの力を信じている人だと思うから。

 

そんな始まりがあって、そして今日という日があって。

ファイナルを計画しては中止となり続け、でもようやく開催することができた。声出しありで。

それはきっと、とても大きな意味があることだ。



【明日の計画】

 

「でも次の我々の計画はシンプルで、またどこかのライブハウスで遊びましょう」

 

イヤホンつけてボリューム上げて再生ボタンを押すだけでって言葉がわたしの中を一瞬通り過ぎていった。

 

武道館の時も次はまたどこかのライブハウスでって言っていた。少しずつそのライブハウスが大きくなってきてはいるけれど、また次の約束ができるくらいに世の中は回復してきている。

 

YoutubeのMV、概要欄に会長からのメッセージがある。

 

2020年4月7日、新型コロナウイルスの影響で発令された「緊急事態宣言」も

5月25日、ようやく全都道府県で解除となりました。

 

皆さん、本当にお疲れ様でした!

 

すぐに元の生活に戻れるというわけでもありません。まだまだ油断もできません。

ただ、少なくとも前向きに明日の話を、明日以降の話をできるようになりました。

 

少しずつ、楽しい日々を取り戻していきたい。少しずつ、前に進んでいきたい。

楽しくて幸せな、明日の計画を立てて叶えていきたい。そんな歌を作りました。』

 

youtu.be



この曲の良いところって、楽しいことや美味しいもの、こんなことやあんなことや、色々と出てくるのだけど「それぞれがそのことを考えられる今」のことを歌ってるんだよね。

「明日どう過ごそうかと希望を持てる今日」の話をしている。

 

ツアーが発表される。フェスや対バンなどのライブ告知がある。音源の発売、MVや10獄放送局のような映像コンテンツの予告がある。それが楽しみとなって、その日まで頑張れる。丁寧な告知に混ざって、どこかで行われたライブのシュールな映像がTwitterで共有される。

 

わたしたちの明日を作る一助となってくれている、打首さんのことが大好きです。



そうして終わっていく。

ステージの上に今日のゲストが全員呼び込まれる。

キャラ渋滞もいいところだ。こんなに多くのゲストが来るライブなんて中々ないんじゃないかな。

 

誰かが「ゲストを平等に扱っていてすごい」というような意味のツイートをしているのを見かけた。レキシも農林水産省も同じ扱いをしていて、特別扱いをしていないのが良いといったような主旨のツイートだったと思う。

たしかに、と思った。

 

ゲストをみんな呼び込んだら、恒例の写真タイムだ。

前回大阪でも集合写真を撮ったのだけど、その時は声出しNGだったのでコールができなかった。

お約束の「せせりコール」だ!これも本当に久しぶりだ!!!!意外と長い「りーーーーーー」の部分。

「お前ら今日一番のせせりコールやれんだろうな!」ってこの写真のコールの時だけちょっとオラオラしちゃうの可愛いんだ。

 

つくねコールはあったっけ?つくねも言った気がするよ。記憶があいまいだけれど、とにかくこうやって豆粒のようになりながらフロアの景色になって、久しぶりに喉を痛めて、楽しい時間は終わりを告げた。

最後にステージの上で手をつないだ3人がセンター、下手、上手の3方向に丁寧なお辞儀をする。わたしたちはお礼の言葉を投げかける。「ありがとうございました」とステージから会長は言うけれど、こちらだって感謝しかない。

 

 

溢れんばかりの拍手と笑顔、そうして誰もいなくなり、終わりのアナウンスが流れる。

わたしは終わった後のステージの写真を撮るのはあまり好きじゃないので、ガヤガヤとした会場を眺める。金吹雪を拾いたい気持ちを抑え、後ろ髪をひかれつつ促されるままに会場外へと向かう。

 

実は同じエリアのフォロワーさんがいたことを、退場の際に知ってびっくり!この人が少ないエリアでどうして気が付かなかったんだろう。どんだけステージしかみてないんだよと思った。

 

出口付近では「ちょっとしたプレゼント」をみんながもらっていて。

そういえばチラシって最近はもらわないね。なんかほら昔はよくライブに行くとチラシもらってたじゃん。コロナ禍でやめたのかな?わかんないけど。

 

出口でもらったのはお年賀と書かれた封筒。中を開けると新しい獄札。

きっと許可が出たら諭吉のために用意してたんじゃないかなってフォロワーさんと話しながら外に出た。

 

外はすっかり暗くなっていて、15時半というとんでもなく早い時間に会場入りして17時からスタートのライブも、終わったのは19時半くらいだった。2時間半もやっていたとは思えないくらい一瞬だった。

 

ものすごく長い感想を書いてしまったのだけど、ようやく開催された2年9ヶ月ぶりのファイナル、そして声出し解禁の瞬間に立ち会えて本当に幸せでした。



全国からぴあアリーナを目指してみんなが移動してくるっていうこのワクワクする感じがすごく久しぶりだった。

よく考えたら、武道館の次のツアーが「47都道府県獄至十五ツアー」で、その次が「獄至十五ワンマンツアー」でそのファイナルが無観客になって。

そこから「新型コロナウイルスが憎いツアー」を2020年と2021年、そして2022年とやってるわけだ。

本当に久しぶりのツアーファイナル、本当にお疲れさまでした!

 

 

 

またどこかのライブハウスで。