箱日記

ライブに行った感想を細々とつづっています。

2022年12月10日(土) 打首獄門同好会 新型コロナウイルスが憎いツアー2020‐2022ファイナル 新型コロナウイルスが憎かった ぴあアリーナMM

 

さて、どこから書こう。

やっぱり少しさかのぼって書きたいように書いていこうと思う。今回のライブを語るのに2020年の無観客ワンマンライブの話はやっぱりしたいから。

とてつもなく長くなってしまう上に、ライブ本体のことよりもわたしが思ったことばかり書いてあるのだけど、基本的にライブのネタバレが含まれるのでご注意ください。

後は記憶をなくしているので、違うところがある。きっとある。

 


新型コロナウイルスが世の中にまん延したことによるエンタメ業界への影響は大きく、密閉・密接・密着、三密という言葉で広がった避けなければならない感染しやすい環境のすべてを網羅しているライブハウスは、未知なるものへの人々の不安を一手に引き受ける事態となってしまった。

 

大いなる力の前で個人の事情は後回しにされていく。ライブハウスが唯一の楽しみだったなんていうシンプルな欲求も、簡単に叶わなくなる。

最初に制限がかかったのは、ライブそのものだった。

 

政府からの要請があったのは、ツアーファイナル開催の3日前。

こうして2020年、結成15周年の記念ツアー『獄至十五ツアーファイナル』は無観客オンライン配信となった。

 

そしてその日から3年の月日が流れて、わたしのライブ参戦回数は年2回程度に激減していた。

厳しい状況であっても年単位で0とならず、コンスタントに打首さんのライブだけは行くことができていたのは、彼らがどうにかして全国ツアーをやってわが町まで来てくれるからに他ならない。

2020年のツアーの様子がYoutubeに残されているけれど、こんなに色々規制されている中で本当に楽しませようとしてくれていたなって改めて思った。

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規制が緩んだり強くなったり。わたし個人としてはこの国の感染対策は場当たり的だと思っていて、事が起こってから動き始めるものだから、それに振り回される側はたまったもんじゃないと思っている。

 

 

今回の会場である『ぴあアリーナMM』は横浜にある。

ツアーファイナルといえば、東京と思っていて宿を取ろうと思って調べたら、え?横浜なの?と驚いてしまうくらいに地方民のわたしには馴染みがない。それもそのはずどうやらコロナ禍にオープンした新しいホールなのだそうだ。

 

毎度丁寧な告知でおなじみの大澤会長のツイートでそのあらましは語られていた。

 

 

 

フルキャパ1万人…久しぶりの大きな箱。

 

しかもこの3年の間に中止延期を繰り返して、ようやく開催となった念願のツアーファイナル。

それだけでも充分なくらいにお祭りだというのに、何といっても今回は声出し解禁。チケットはアリーナ席、スタンド席、声出しあり、なし、学割キャッシュバック、そしてイベント割というワクチン接種回数や陰性証明などの何らかの公的な証明をすることで、チケットを割引価格で購入できるといった種類の多さ。お財布に優しい仕様である。

 

その分、注意書きも多くなるのだが、会長のツイートは非常に分かりやすい。会長が考えているのか、それともそういうのが得意な広報がいるのか。前者なのだろうから彼の万能っぷりには頭が下がる。

 

わたしはといえば、大阪に遠征したのが10月。たしかに新型コロナウイルス感染にまつわる規制は初期のころに比べてずいぶんと緩くなってきている。とはいえ、遠征の頻度はやはり悩むところだ。大阪は『あの高山明』がステージに立つ『昔の打首獄門同好会』との対バンというスペシャルなラインナップだったから久々の遠征をしたといっても過言ではない。それが約1ヶ月そこそこで今度は東京(横浜)に行くなんてことは許されるのだろうかと思わなくもない。

しかも運の悪いことに、なぜか息子の修学旅行の出発日なんてものと重なってくるのだから、行きたい気持ちはあれど、即決できないもどかしさを抱えていた。

チケットの一次先行申し込みギリギリまで悩んでみようと、何度もチケットぴあの予約ページを開いては閉じてを繰り返していたのだ。

 

しかしながら

 

 

 

リマインドとして発信されたこのツイートが良すぎて、気が付いたら申し込みを終えていた。

この大事な局面であらゆる方向に気持ちを寄せてちゃんと自分の言葉で発信できるところ、ほんとうに推せる。もうカッコよすぎるんだよ。それでこそ俺たちの敦史!安心と信頼の実績。



わたしが打首さんにハマるきっかけって、武道館のクラウドファンディングの最終日のリマインドツイートだったんだ。

 

 

 

これね(掘り起こしてきた)

会長の声が聞こえてきそうなこのツイートを見て、なぜだか「申し込んどけばよかった!」って後悔してしまうような気がして、それだったら今申し込んでおこうと思ったんだよね。

 

クラファン申し込んで、それからせっかくお金払ってライブの映像化を支援したんだったら、ライブにも行ってみたいよね。近くに来てないかな、あ、あるじゃん!みたいな感じでライブに行って、そしてライブで知り合った他のお客さんに武道館のチケットを譲ってもらってさ、クラファンやった2ヶ月後には武道館めがけて飛行機乗っていたのだよ。怖いねー。

この話って何回もしてるんだけど、何が言いたいかって、結局わたしは今も昔も会長の言葉の選びが大好きなんだ。



しかし3年ぶりのワンマンファイナル。今回は遠征組も多くいるだろう。わたしの頭の中によぎるのは、武道館の悪夢である。

そう、物販開始時刻にはすでに長蛇の列ができており、いつまでたってもちっともたどり着けず、結局何も買えないまま入場時刻になってしまったというあの苦い思い出だ。

 

だからワクチンを4回、ちゃんと接種してて、遠征のホテルパックは全国旅行支援で予約したのに、ライブチケットのイベント割は申し込まなかった。入場にどのくらい手間取るのかが分からなかったから、ひたすら会場前に並ぶとかになったらどうしよう…って完全にトラウマだったよね。

でも実際はものすごくスムーズで、物販だってちょろっと並んだらすぐに買えたし、イベント割の確認も何ら問題なく終わっていたみたいで、オープンギリギリに到着してたフォロワーさんたちも多かったな。

 

こういう動線みたいな部分も色々考えてんだろうなーと思うと、チーム打首はすごいなと思うのだ。



さてさて、チケットはB-1ブロック44番。

願わくばAブロックがよかったけど、もう仕方がない。なんというか今日は参加することに意味がある。

色んなブロックがあるけれど、入場列はブロック関係なく番号での入場だった。そんな感じでいいんだーと思ったけど、中に入ればブロックごとにスタッフの人が立っていて、チケットをそこで見せなければ入れないという形だった。なるほどー。

 

外からまず中に入り、また中でチケットを見せて、そしてさらにもう一回見せてもぎってもらってうまい棒をもらう。

はやる気持ちを何とか抑えて奥に進んでいく。右側に入り口の扉が並んでいて、左側にドリンクとちょっとした軽食の販売スペースがあった。

 

途中、お祝いのお花があって写真を撮りたい気持ちと早く会場に入りたい気持ちとが入り交じり、謎の画像をスマホに残す。落ち着いてからその失態をツイートしたら、優しいフォロワーさんが写真を分けてくれた。

 

サイトーギターやなんかもろもろ関係各所から届いたお花。福岡での対バンバンドのジグザグの名前を見つけて、あー律儀、と何だか納得してしまった。見た目からはそう見えないけど、そういうのちゃんとしそうなイメージなんだよね、なんとなく。

 

そうして中に入る。広い。

白いてーんとした柵で区切られたアリーナブロック。そして4階席まであるスタンド席。大型フェスとかもほとんど行かないわたしの最大キャパはせいぜいZeppなので、やたら広く感じたし、会場だけ見ていると打首さんのライブに来た実感がない。

 

ステージの真ん中にはとてつもなく大きいモニターがあって、両端にはそれより小さいサブモニタがそれぞれ鎮座していた。下手端っこであるB-1ブロックの柵のさらに外側の通路に面してカメラ用のレールが走っていて、ステージにはクレーン付きのカメラもあり、これは完全に映像収録する気マンマンじゃねーかというセッティングにあふれている。

 

でも相変わらず対バンのMVがずっと流れていて、昔からなのかどうかは武道館以降しか知らないわたしには分からないのだけど、オープンスタートの間のBGMはツアーで対バンしたバンドの曲が流れている。ツアー中ならいざ知らず、ファイナルのワンマンまでもそうであるのは彼らの対バン相手へのリスペクトでもあるし、ワンマンライブに特別な思い入れを持っている表れでもあると思う。こういうところも好きだ。

 

B-1ブロックの前に行くのはあきらめて、右端後方。囲われた中で目いっぱいステージ中央に近づいて、白いてーんとした柵に身体の右側を預ける。ブロック内でも後ろの方になったけれど、特に景色が変わるというほどではなく、視界は良好だ。Bブロックなりの距離があるだけで、どちらかといえばよく見える。

 

コロナ禍になってから、人との接触が減り、声が出せなくなった。ライブハウスの三密はこうやって破られてきたのである。わたしたちは適度な距離を保ち、そしてマスクの下の口をも閉じる。

 

声出し解禁の条件は少し複雑で、大声を出す場合は50%までの人数しか入れることができない。一応緩和条件として1曲あたりの声出しの時間が25%程度に抑えることができれば100%のキャパまで収容可能とのことだが…ちょっと意味が分からない。

色んなライブがある以上、条件がばらついている中で全体に対してぴったり当てはまる決まりを作ることは何と難しいことか。

 

チケットの売り上げを考えるならば、たくさん売れる方がいいに決まっている。

キャパが10,000人ならば、10,000人分のチケットを売りたいはずだ。なぜならお客が少なくても多くてもライブ開催にかかる費用はほとんど変わらないからだ。

 

ただ、1人1人の満足度として考えたらどうだろう。今25%なんかな?多いかな?などと気にしながら声を出すことをコントロールせねばならぬ環境は、雑音が多い場所で繊細な曲を聴いているようなものだ。

打首さんとしては大声ありと大声なしどちらも選べるようにしたかったんだと思う。しかしながら混合であるがゆえに互いのエリアが近いと、それって意味あるの?という感じになってしまうだろう。そしてその不安を残してしまえば結果参加できないという人がでてくる。医療従事者や基礎疾患があるハイリスクな方など、世の中の緩みに対してもろ手を挙げて賛成できない理由がある人もいる。

 

だから今回はエリアで声出しありとなしを分けてくれた。アリーナが全ブロック「大声あり」でスタンドが「大声あり」エリアと「大声なし」エリアに分かれる。

 

このあたりもしっかりと考えられていたと思う。

なんせこのツアーは『新型コロナウイルスが憎い2021』を経て『新型コロナウイルスが憎いツアー2022』となり、ようやく開催できる『ツアーファイナル新型コロナウイルスが憎かった』なのだ



対バンバンドのMVの合間に挟み込まれるのは『PILOT』とのコラボ企画。『PILOT STORY』

これ、一体何なんだろうね。面白くてかわいいんだけど、ある日唐突にコラボが始まったので何なのかが全然わからなくて。

最初に見たときに、なんということか大澤会長がアニメに声をあてていて、ええー!?そんなことまでやるんだと思ったんだけど、声優とは書かれているものの、会長の中では多分、歌の途中のセリフ的な感じで考えてるんだろうなって思った。フローネルみたいな感じ?でもやたら上手いから何でもできるなーと感心しきり。

 

そしてPILOTとのコラボ動画はラストが美しい。緩くてコミカルなキャラクターとストーリーに、少しハードさをにじませた曲が作る優しい世界。打首さんの良さが分かる人がオファーをしてくれたんだろうなと思えてうれしい。

 

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魔王と勇者が一緒に花を描いて、世界は花に囲まれる。戦うのではなくて美しい世界を一緒に作ることで平和が訪れたそのハッピーエンドを大きな会場の大きな音で聴いて、ああこのコラボ動画は良いストーリーだよなーって思ったところで「The End」の文字とともに会場の明かりが落ちる。

 

これがすごく良くて、思わず時計を見たならばスタート時刻である17時だったので、逆算して映像を作ってたんだなって思った。こういう細かなこだわりもまたファイナルワンマンライブっぽい。

 

大きな画面に映るのはFM大阪大抜卓人さんとオメでたい頭でなによりの赤飯くん。おおこれはあの3年前の無観客配信ライブの実況席ではないか。

改めて中止になったツアーファイナルから地続きなんだなと思わせる演出だ。

スタート振りをするかと思いきや、とあるVTR振りをする2人。

会場のみんなの予想通り、始まったのは【10獄放送局】

 

いつもの2人、会長と亞一人くん、そして千田さんの声。

今回も何をやろうかとフリップには6つくらいの選択肢。しかしめくると大きな枠がどんとあって選択する余地はなく『換気ソング第3弾』に決定という茶番。(全然関係ないけれど、コロナ禍のせいでこの「茶番」って言葉がいやーなイメージがついちゃったね。本当にどうでもいいことだけどさ。個人的に以前は「茶番」ってなんか楽しい意味で使うことが多かったよ)

 

はてさて規制は緩和されて、換気タイムを設ける必要はなくなったというのに、これをやりたいがために『ひらけ!カンキッキ』の復活である。

これはもうもう少ししたらYoutubeで動画が公開されると思うので、そちらを見ていただくのが一番というか、あんな面白くて様子がおかしい映像のことを文章で書けるかい!って思っています。

マジでおじさんたちの悪ふざけ最高だな。

 

今回はちょっと短め。第3弾だし、みんなライブを見たいだろうから映像は短めにしたのかな?なんて思ったのだけど、きっと理由はそれだけじゃないなどとこの瞬間は知る由もなく…。

 

そうしてもう一度映像が大抜さんと赤飯くんになり、今度こそ打首獄門同好会のライブが始まりますとスタートの振りを行ってライブが始まったのだった。

 

いよいよだ!いよいよスタートだ!って意気込んだんだけど、わたしだけじゃなくてきっと多くの人がそうだったと思うのだけど、戸惑ったよね。どこから声を出すんだっけ?って。

 

新型コロナウイルスが憎い(ツアーファイナルバージョン)】

この曲スタートはコロナ禍に突入してからなので、声出しの作法がないんだよね。一緒に歌うがいいのか、どうなのか。ライブスタートが声出し解禁スタートであるならば、このタイミングで声を出したいのだけれど、勇んだもののはたしてどうすればいいのかという戸惑いが会場に少し漂ってたような気がしたなー。

それもまた良しだなと思う。

 

そしていつものSEはバックドロップシンデレラの『池袋のマニア化を防がNIGHT』に合わせて拳をあげながら声を出すの、久しぶりすぎた。

同じブロックにいた2人連れの1人が「打首のライブで声出し初めてだわ」って言ってて、あーそうだよな、コロナ禍で反応を返すといえばほとんど拍手や手拍子しかないライブばっかりだったもんなと思ってシミジミしてしまった。

 

1曲目は【ニクタベイコウ!】

「声を出す準備はできてますかー」って本当に久しぶりに聞いたし、何ならこの2年9ヶ月間もかなりの数のライブをこなしてきた会長はほんっとうにその久しぶりさを実感したと思う。そしてフロアは準備しかできてない!!!万端!!!

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映像はいつものVJ映像なんだけど、モニタに現れる『そうしよう』の文字に魂が吹き込まれた気がしてじーんとした。とっても大切な瞬間だって思ったんだよね。

そしてこの感覚を逆の立場で同じように体感してくれている、というその事実を現場で感じるために遠征してきたといっても過言ではない。

 

そもそも肉をやるのが久々だった。今回のセトリはどんなふうに考えてくれたんだろう。

わたしのいるブロックは人があまり多くなくて、キャパ半分なわけだから真ん中のブロックから埋まっているのでどうしたって端っこは少なくなるのだけど、それでも会場の熱が一気に高まる感じがした。

ライブを楽しみたい気持ちをステージの上とフロアとで分け合いながら、何とかOKラインを作ってきたんだなって思う。ライブを開催する側の大変さは想像できないくらい大変だと思うけれど、フロアはもっと個々様々な事情があって、それでも今日を楽しみしていた人たちばかりが集まる空間が楽しくないはずがないじゃないか。

 

「みなさん入り口でちょっとしたプレゼントはもらいましたか?」って言われて、待ち時間の間に無くさないようポケットに入れていたうまい棒を慌てて取り出す。ポッケに入れたうまい棒は基本割れるんだ。

コロナ禍や円安、小麦高などのあおりを受けて、何もかもが値上がりしていく中で、ついに10円から12円となってしまったうまい棒。ステージから大量のうまい棒を配り続けていた演出が出来なくなっているうちに、価格が変わってしまった。

そうやってあらゆるものが変わっていく中で、変わらないものがある。以前はフェスの1曲目定番だった。大きな箱でも小さな箱でも、うまい棒が配られたらセトリがばれる、Youtubeにある打首さんのMVでは一番古い、とても長い間を歌い継がれるこの曲だ。

【デリシャスティック】

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本当に声出しが久しぶりで、「うまい棒うまい棒!」って歌っているところは一緒に歌うんだったけ、違うんだっけ?と迷ってしまう。

初めてライブに来た時だって迷うけれど、周りにいる人たちをお手本にすればすぐに馴染めたのに、今はみんな少しだけ戸惑っている。

 

コロナ前、前列から回ってきていたうまい棒。自分が受け取っただけで満足せずに、まだもらっていない人のことを気遣って渡してあげるという優しいコミュニケーションがあった。

今はまだない。まだスタッフから入り口で手渡されたうまい棒だけど、それでも少しずつ戻ってきているのだ。

2021年の打首さんのライブでは座席にうまい棒ときのこタケノコのペーパークラフトが置かれていた。そんな工夫も当たり前のようにそこにあったわけじゃない。

 

【筋肉マイフレンド】

獄至十五ツアーの福岡で初めてやったよスクワット。

まだMVになっていなくって前の日程でライブに参加していた人たちのツイートから、筋肉の歌があるっていう情報だけを仕入れて、ようやく福岡で会えた曲。

コロナ禍だからスクワットをしていたわけじゃなく、ただ筋トレにハマって作った曲であり、コロナで声出しできないなんて事は関係なく、お客さんはスクワットをさせられるという様子がおかしい仕様になっていたというね。

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この曲本当に入りがめちゃくちゃかっこいいよね。ドラムとベース、そしてギターのタッピング。

声が出せるときに初めて聴いたから、まだコールなんてできなくて、だからちゃんとコールしたいなと。

 

でもあす香さんの歌のところでつい手拍子しちゃうのは、やっぱり今のライブのスタイルと共に演奏されてきた曲だからだよなって思った。

打首さんのMVに本人たちの演奏シーンでかっこいいタイプのものがあるって珍しいんだけど、この曲の時のイントロあたりの3人だけのところはめちゃくちゃかっこいいと思うんだよね。大好き。



そしてMC。

「ツアーファイナルへようこそ」って、会長がようやく言いたかった言葉を言って。

会場から『かいちょーーー』とか『あす香さーーーん』とか『じゅんこさーーーん』って声が響く。そうそうMCの時に名前を呼んでいいんだったよね。そうだよね。ってもう本当に久しぶりすぎて、ライブのこういう時間に何してたのかがちっとも思い出せないんだよ。

 

会長が「良い声だなあ」ってしみじみ言ってから、「あんまり良い声出すなよな、泣けてくるだろ」って少し茶化しながらも言わずにいられなかったんだなって思うと嬉しかった。

 

どんなふうに聞えるんだろう。ぽっかり誰もいなかったフロアから、椅子が並んだフロアになって、立ち位置に白丸がついて、そして拍手や手拍子だけじゃなくて曲に合わせて声が聞えてくる。

きっと、あちらから見える景色は少しずつ変わっているのだろう。

でもわたしから見えるステージの上はいつも変わらなかった。どんな時でもずっといつもと同じように楽しませてくれていたと思う。

 

「声出しエリア、イエーーイ!!」ってアリーナがそれに「イエーーイ!!!」で返して、あーーーもう久しぶりだよこれこれこれ!!!

わたし自身も声が出せるライブが久しぶりで、本当にテンションが上がった。

そして声出しNGエリアにも、「心でイエーイ」って声をかけて、さすが『音楽を享受する権利は平等であるべきだ』って言ってくれる会長だよ。この言葉、大好きすぎて額に入れて飾りたい。

 

ここのMCだったのかは定かじゃないんだけど、「ライブハウスが悪者にされて、ライブができなくなって」という話から、「それでも何とか色んな方法で戦って、スタッフの誰一人欠けることなく2年9ヶ月、こうしてファイナルを迎えることができた」って言ってたのね。

だから我々の勝利だって。

 

これ何気にすごいことだと思うの。世の中の全部を守りきることは難しいけれど、それでも自分たちが守れる範囲ってあると思う。

そこまでライブやバンドといった音楽業界に明るくないわたしだって、もう嫌だって思うくらいには活動休止や解散、ライブハウスの閉店のお知らせを見た。ツイッターのタイムラインにはそんな『大切なお知らせ』とライブやイベントの中止や延期、払い戻しについての連絡が並んでいた。

 

みんな色んな方法で何とかライブをやろうとしていたよね。

単純な配信ライブだけじゃなくてさ。VRやってみたりとかさ。打首さんの『VRライブハウス』はマジで感動してこの涙腺かっちかちのわたしが泣いちゃったんだからもう自分でもビックリしたよ。

 

他だって、例えばAdamは観客1人のライブをやってみたり、セクマシは海の上で配信ライブをやってみたり。バルーンの中に入ってみたり、ステージの前に透明な壁を作ってみたり…。

打首さんは国の基準をこれでもかって遵守した上で、ツアーを開催して、美味しいものが大好きな会長がライブ以外一歩も外に出ることなく、デリバリーをホテルの部屋で食べて、きっと何回もPCR検査だってやったんだろうと思う。フェスだって何度も中止になって、ずっとそのお知らせばっかりしてたもんね。

 

わたしはそれを見ているだけだったけれど、それでも「一緒に戦ってきた我々の勝利です」って会長は言ってくれる。ライブはステージの上とフロアとで一緒に作っていくものなんだと言ってくれてるみたいで本当に嬉しくなる。



死亡フラグを立てないで】

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出てきたーーーーーー!!!!!天使ちゃん。

どセンターに天使役の桃乃木かなちゃんが気が付いたらいて、ビックリした!!!

ああいうステージの装置ってなんていうの??ってこの感想を書くために調べたら「せり」っていうらしい。聞いたことある!

せり上がりから天使ちゃん。天使ちゃんからの「ここから無事に帰れたら俺、彼女に結婚を申し込…」の亞一人くんがあのワンフレーズだけを歌うためにせり上がってきてめっちゃ面白かった。

 

【機構マニア】其ノ捌「せり/Stage Elevator」 - YouTube

 

これこれ、この装置。この動画を見る限り「小ぜり」の方だな。多分。

何というかぴあアリーナのせり上がりはスピードがめっちゃ速くて、亞一人くんとかあっという間にいなくなってしまったのが面白かった。

今回のファイナル、絶対亞一人くんは出るはずって思ってたけどまさかそんな場所から一瞬だけ出てきて歌うと思わないじゃん。相変わらずの雑な扱いで笑っちゃったよ。



そして何事もなかったかのようにプリン。

【TABEMONO NO URAMI】

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頭を振るんだよプリンは!わたしヘドバンが下手くそになっていて、ヘドバンは声を出さなくてもできていたはずなのに、なんかもうテンション上がったからかクラクラしちゃった。

この曲はサビ前のドラムがカッコいいんだよ!あの一個多いところ。

 

そしてこれプリンからのつながりだったのかな【牛乳推奨月間】

いや、このファイナルはさ、きっと色んなゲストが来るとは思っていたよ。せっかくのせり上がりだって色んな人に使ってほしいじゃない。

でもさ、まさか農林水産省の職員の人が来るとは思わないじゃない。日曜日だけどこれは仕事なの?業務できたの?休日出勤なの???代休対応なの????とかもう色々気になったよ。

 

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わたし、あ!農林水産省の人だ!!!って思って、曲終わりに「農林水産省!!!」って声を出したかったんだけど、あれ?農林水産省であってんだっけ?違う組織だっけ?農水省?あれれって思って間違ってたら恥ずかしくて何も言えなかったというね。言えばよかったよ、そんな言葉を大きな声で叫ぶ機会なんてなかなかないというのに!

 

なんか打首さんのこととか載ってないかなとか思って公式ページ開いてみたけど、ちょっとジャンル違いだったな。

https://www.maff.go.jp/



【はたらきたくない】

いつもだとギターを触ってほんのり音を出してこの曲が始まるよってのを分かるようにしてから、労働に対する意を唱える曲振りで入ることが多いのだけど、今回は違った。

 

「色んな試行錯誤をしたバンド」「昔からの友達が自分たちの曲をカバーしてくれて、色んな歌詞を追加して歌ってくれて、嬉しいやら恥ずかしいやら」

 

そっかーそっちかーって思ったんだよ。

【はたらきたくない バクシンバージョン】

 

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渉さん出てきた!!!!!!きのこ軍よりも前に出てきた!!!!MCがあったから来るとは思ったけれどやっぱりうれしいしテンション上がる!!!!

 

そしてわたし、バクシンのバージョンめっちゃ好きなんだよ。Aメロのアレンジすごく良い!

そして渉さんめちゃくちゃステージを縦横無尽に走り回っていてアクティブだった!かっこいい!!

ツイートもしたんだけど、ギターもきのこも持ってなくて、ハンドマイクだけ持って走り回ってる渉さんってめちゃくちゃ珍しくて貴重じゃない?

そして会長がすごく楽しそうだったんだよね。ほんと仲良しだなーって思った。

 

あっという間に渉さんいなくなっちゃって

【猫の惑星】

 

わたしのブロックからだとステージの上ってやっぱり立ってる人は小さくて、とくに上手側は見えづらかったんだけど、色んなカメラが左右のモニタに映してくれるのね。

おかげで肉眼では見えない、演者の寄りの映像も見れるわけなんだけれど、せっかく本物がステージの上にいるならそっちを見たいと思ってしまう。寄りの映像の方がたくさん情報はあるからすごく迷うのだけど、でもどんなに遠くても生で観たいんだよ。

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でも猫の惑星の時は後ろの大モニターで猫見ちゃうの気を付けたい。



【カンガルーはどこに行ったのか】

 

まさかのしまじろう!!!!!!

今回は上手と下手のステージ袖とせり上がりだけじゃなくて、下手後方、junkoさんの後ろあたりにも登場とはける場所があって、しまじろうはそこから颯爽と現れたんだ。

 

わたしもこう見えて子育てしてたことがあるので、ものすごくお世話になったのだけど、まさか子どもがけっこう育ってから、わたしだけでしまじろうを見る機会があるとは思っていなかったよ。

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会長の「かんがえることをかんがえることをかんがえることを…」のところでは、同じような動きをしようとしてくれていて、カンガルー出てきて「ちょっとまって」ってなるところも両手を振ってさ、こう少しでもMVのしまじろうを演じてくれていたという地道な努力が涙ぐましかったよ。

そして年間何本もステージに立っているステージ慣れしているはずのしまじろうだけど、さすがに勝手が違うのか若干の戸惑いを見せていたのが面白かった。

 

わたしの家にあった進研ゼミのしまじろうパペット、どこにやっちゃったのかなーって思ってるの。我が家には2体あってね、1体は新品のまま保管していた記憶があるのでライブに持っていきたいなーって思ってるのに、見つけられないんだよね。



そしてね、毎回なんだけども忘れてるのよ、換気タイムを。

ライブが始まる前に映像を見たときは、もう強烈で何なら前回までは動画も長かったし、あーいいもん見た、帰ろう帰ろうっていう雰囲気が出て「いやいやいや、今からライブやんか」ってなってたくらいなのに、絶対に実際の換気タイムの頃には忘れてるんだから、ライブのその瞬間瞬間の印象の強さってすごいと思う。

 

【俺たちの換気デイズ】

 

いやいい曲なんだよ。さわやかなロックナンバー。今回も色々ひどいんだけど、合間にアントニオ猪木的な青木が入ってくるから。

千田さんが妙に慣れてきてて、会社員も3曲目くらいになるとこなれ感出てくるのがまた面白い。これを自分で編集しているわけだからメンタルは鬼つよつよだよね、千田さんは。

 

そして後半戦はこの曲から【岩下の新生姜】間違えた【New Gingeration】

あす香さんのドラムからなんてもう本当に久しぶり。みなさん声出せますかー!!!!のやつだよ!!!!

 

「いわしたのーーーしんしょうが!!ハイ!」

 

これめちゃくちゃ嬉しいね!今日は本当に盛りだくさんだから、いつもの新生姜ヘッドの寸劇もカットされていて、コール&レスポンスからの曲。

「ピンクのでっかい何かが何なのか説明します。栃木県栃木市の名産、岩下の新生姜でございますうううーーー!」

 

わたしのブロックからは新生姜ペンライトの人は見かけなかったけど、きっといたんだろうな。以前は入り口で貸し出ししてくれてたなんて、今じゃ絶対無理だよなーコロナじゃなくてもさ。何度か振ったことがあるあのペンライト、ほしいなあ。

 

コール&レスポンスができたのを嬉しく思っていたら何と出てきたのはマスコットキャラクターのイワシカちゃん。しかも2体!!マスコットキャラクターが一気に2体出てくるってあんまりないよね。

この世に1体しかいない体の子じゃないの?一緒に出てきて大丈夫?って思っていたら、実は4体がマックスらしく、公式ツイッターで4体いっぺんに出てきてる映像があってちょっと面白かった。くまモンとかミッキーとかとは別の世界線の生き物なんだねえ。

 

「岩下のぉぉぉぉぉーー、伸ばしてーしんしょおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉがーーーーーー」

 

これこれこれこれ!!!!こういうやつよ!!!!ハミングでだってやったさ、でもやっとこさ一緒に叫べたよ、新生姜。

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そんでもってギターソロがいいんだよ、この曲は。あとjunkoさんのベースもいい。ルート弾きっていうのかな?カッコいい!

遠くに小さくピンクの頭をつけた人たちが楽しそうに楽器を弾いて歌ってる。この謎の光景を見ながらとにかくこちらからの声は「岩下の新生姜」と良い塩梅で叫ぶだけだ。



【シュフノミチ】

大きな画面にどどん!と映像。不死身の龍。

わたしはアニメも漫画も見てないのだけど、どうやら今回ちゃんと新しいアニメ映像を作って本物の声優さんにアテレコしてもらってるので、キャラがちゃんと「打首獄門同好会」って言ってる。

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そして【まごパワー】

まごパワー、久しぶりってわけでもないのだけど声を出すのが久しぶりで、「超絶全開熱愛最強猛烈快進撃制御不能」のところとか忘れてしまってたー。あんなに聞いたのに!!!ってライブ終わりに一緒に飲んだフォロワーさんとも、あんなに…あんなに聞いたのに!!!ってなったよね。

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珍しくギターソロのある曲だから、もう遠くて中々見えなかったけど必死に見ようと頑張った。

時々、Youtubeとかで弾いてみたとか色んな人が色んなものを弾いていたりすると思うのだけど、やっぱり本家本元が弾き方も音も一番カッコいいよね!!

わたしはステージングがカッコいいっていうのはすごく大切な要素だと思っていて、打首さんは3人ともめっちゃカッコいいよ!!!junkoさんが一番映えるんだけど、あす香さんもこの曲で吼えるところとかすごくかっけええ!!!ってなる。



そういえば今回、てーんとした柵で仕切られたブロックとブロックの間は、そこそこ広めの通路があったんだけど、そこにハンディカメラを持った映像班の人がウロウロとしていて、ライブ中にめちゃくちゃ客席を撮っているわけだよ。気にならないと言えば噓になる。でも邪魔ってほどでもなくて、ただもうとにかくカメラ目線になることだけはならぬ、ならぬのじゃ!!って思いながら気配だけ感じていた。

どんな映像になるのかが本当に今から楽しみなんだ。

映像化されるのはわかるのだけど円盤なのかなーそれとも配信?とかってライブが終わってからフォロワーさんと打ち上げながら話してたんだよね。ほら極主婦のとこのプラットフォームとかさ。

わたしは3年間のドキュメンタリーがあるのかなって思ったりもしたんだよね。コロナ禍でのエンタメ、しかもライブ活動ってものすごくピンポイントな記録だと思うんだ。




「自分の作った曲は子どものようなもので…」この表現、どこかのライブでも聞いた覚えがある。

子どもの中でも1番自分たちの及び知らないところに行ってしまった子がいるって。

 

【布団の中から出たくない】

 

MCで布団だ!ってわかったんだけど、最近はずっと「寒い」という季節の挨拶的なことから入っていたから、曲名を言われるまで本当にこの曲なのかが判断できなかった。

今回はいつもの曲振りじゃなくて違う入りをするので少し新鮮だ。

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機動力が弱めのかわいい子。コウペンちゃんがステージに出てきた。

イワシカちゃんやしまじろうと違って、キビキビとした動きを望まれていない癒やしのキャラクター。

 

「さむいーーーさむいーーーさむいーーーさむ」の罠にかかる人たち。打首さんの曲、マジでこの罠が多いんだよね。

 

【私を二郎に連れてって】

こっちは『まごパワー』と違って覚えていたよ!ニンニクアブラヤサイマシマシカラメカタメブタダブル

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今回は古い曲というかレア曲的なものがなかった気がする。それよりも少し前の声出し定番曲をみんなで楽しみつつ、最近の曲たちも入ってる感じのセトリ。



そして、来るぞ来るぞと思っていた。だって物販でコラボTシャツ売ってるんだからさ、来るでしょう。

稲穂を背負った人たちがたくさんいたよ!

獄人を見かけないなーって心細く歩いていたら、最寄りの駅で最初に見つけたのは稲穂を背負った人たちだった。

稲穂が2度美味しいになるのが、打首さんとの絡みだもんね。

 

【鬼の副長HIZIKATA feat. ぼく、獄門くん】

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レキシきたーーーーーーーー!!!!!

来る来ると思っていたけど本当に来たらマジでテンション上がる!!

レキシめちゃくちゃステージを走り回ってて、下手端っこで刀を振り下ろしたと思ったら、今度は上手の端っこまで走って行ってまた刀を振り下ろす。

レキシ、生で見るの初めてだったんだけどたった1曲しかなかったのが残念なくらい、楽しいライブやるんだろうなーってのがガンガン伝わったよ。

 

コラボ曲って、普段のライブだと音源とは違って会長がそのパートを歌うっていうレアさがあるんだけど、やっぱり大きな会場のキャラ渋滞してる中で見られるは乙なものだ。ツアーファイナルはいつだって特別で、それは地方に住まう私にとってはいつも気合を入れなければたどり着けないライブでもある。

 

肘肩ダンスもキレッキレだったねー!オリジンのピザ最高!(字面が飲食店の感想みたいになった)



そしてMC、ここだったかな?

「そろそろ終盤戦です」って会長が、言ったもんだから、声出しブロックから「ええええーーー」ってめっちゃ声があがった。誰も最後だと思ってないけど、言いたいの!これ言いたかったのよ。みんな心のなかでずっと言ってたんだもん。終わらないでって。

 

声出せるのが嬉しくて、自分たちが言いたいがために言ってるのに、ちゃんと「まだ最後の曲とかじゃないよ、終盤ってだけでもう少しあるからね」みたいな感じでちゃんと教えてくれる会長が律儀で可愛かった。

 

そしてそして、「今回のライブは声出しともう1つ解禁されたことがある」「今から曲が始まると同時にとあるものがスタッフの手により投げ込まれる」

 

そう言われたらもうあの曲であれしかない。

 

【島国DNA】

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マグロたーーーーーん!!!!会いたかったよう!

ほんっとうに久しぶり。

アリーナもAとBのそれぞれのブロックに投げ込まれたマグロたん。

わたしのいたB-1は本当に人が少ないエリアだったもんで、なかなか上手くマグロをポンポンできなくてさー。何度も落ちて、また拾って泳がせて、気が付いたらA-1ブロックに飛んでいっちゃったりしてしばらくそこのエリアだけ2匹になってたりとかもう色々あって面白かった。

 

コロナ禍以前は、密集したフロアに投げ込まれてたから、床に落ちるマグロたんを拾い上げるなんてことはなく、一生懸命手を伸ばしても指先がちょっと触れるくらいだったからガッツリ触ったのは初めてだったなー。思ったよりザリザリしてて年季が入ってるさわり心地だったよ。

歴戦の猛者って感じがした。

 

もう曲どころじゃないの。マグロに必死で。

 

マグロだったら投げ込めるって許可が出たんだね。どういう基準何だかわからないけれど、武道館の時も飲食禁止というルールの中、絶対に食べない、投げないという約束をしてうまい棒を回してくれた。

小さい箱と大きな箱のルールが違って困る場面もあれば、コロナ禍になってからはまず国の基準があって、それから各会場のルールとバンドとしてのルールみたいな感じで複雑になっている。

ただ打首さんの場合はそもそもやろうとしていることが謎の試みだったりするので、そのあたりの調整は他のバンドよりは慣れているのかもしれない。



【きのこたけのこ大戦争

きのこ軍とたけのこ軍に分かれて戦争を行うこの曲。きのこ軍総大将であるバックドロップシンデレラのペリーさんこと渉さん。そしてたけのこ軍はこれまたバックドロップシンデレラの紅一点、キャナコさん。

キャナコさんは武道館の時と同じたけのこTシャツを着ていたのに、渉さんは無観客ライブの時の謎のミリタリーマニアっぽい衣装だった。

さっきはふかふかアフロの頭が可愛くぽよぽよしていたのに、ゴーグル?帽子?まあるいアフロを押さえつける何らかのものを頭部につけていたよ。

 

この曲はもうWODが定番で、曲の途中に左右に分かれてこちらがきのこ軍準備はいいですかーーー!こちらはたけのこ軍準備はいいですかーーー!それぞれ勝利の雄たけびを上げろ。今から1.2.3の合図で戦いを始める…ってもううろ覚えなんだけど、この煽りがカッコよかったんだよな。

武道館が終わって1曲だけ期間限定で公式Youtubeに動画がアップされたんだけど、それがきのこたけのこだったんだ。MVとライブでは全然違うお約束があるという典型の曲だった。早くあの頃のようなのが戻ってくるといいな。

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そしてそして、【日本の米は世界一】

「これが叫びたくて仕方なかったんだろ。それではご唱和ください!!!日本の米は!!!」

曲振りの一言一句に自信がないけれど、やっと、やっと言えたの「世界一!!!!!」

感想書いてる最中に会長から当日の映像がちょっとだけ、本当にちょっとなんだけどアップされたので、ここに貼っておくよ。

 

ずっと、ずっと、今はまだステージの上からしか言えないけれど、いつか絶対にみんなでまた言える日が来るから、それまでは俺たちが大きな声で言うからって、本当にずっとそう言ってくれていた。

 

わたしはライブに行った回数しかこのMCを聞いていないのだけど、きっとおそらくずっと、どのライブでも同じように言っていたはずで。

『わたし』が言いたいのと同じくらい言いたい人がたくさんいて、それは今日この場所だけなんてことはなく、全国津々浦々、色んなライブハウスに名前を持たないフロアの景色として存在している。

 

だから今日のこの瞬間をどれほどに待ち望んでいただろう。何度も何度も代わりに言うから、いつか絶対また前のように言える日がくるからと。世間の評価ではライブをはじめとするエンターテイメントは、命の天秤に乗せられると簡単に跳ね上がってしまうのだろう。

それでもそれを生業としている人たちがいる。そして彼らが作るその場所を何より楽しみにしている人たちだっているのだ。

 

本編最後は【地味な生活】

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今回のゲストの中で一番予想が簡単だったのは、このサンバの方々。即興打楽器集団 LA SEÑAS –ラセーニャス–のみなさま。

 

いやーくっきり見えたよ顔!さすがの線の濃さというかなんというか、もうキャラデザインが違うなってくらいの派手さは素晴らしい。

 

温泉行きたい!温泉行きたい!のところだって、ずっと声を出したかった。

そしてキャノン砲でキラキラの金吹雪が舞ってて、照明にあたってめちゃくちゃ派手で綺麗だったんだ。

多分もっと出せるんだろうけどあのくらいが限界だったんだと思う。

B-1には飛んでこなくて、Aのセンターブロックあたりだときっとしっかり金吹雪を浴びてたんだろうなって思った。後から拾いに行けばよかったよー。

 

カモン諭吉の時のお札が舞う姿も綺麗なんだけど、やっぱり大きな会場って天井が高いので、一度上に上がってからヒラヒラ舞い降りてくるのってすごく綺麗なんだよね。このお祭り感がファイナルの良さだよなーって、こっちまで来い来いーと念じながらついステージよりも天井を見上げてしまった。

 

ここで本編終了。

 

そう、そうなんだよ。わたしは絶対に言いたかったアンコール!打首さんのアンコールは「最初から」。

ライブ中のコールだって声を出したかったけれど、この最初からコールだってずっと言いたくて言いたくてたまらなかったんだ。

 

しっかし広いホールなもんで、こう音が回ってしまってな。バラつきがあるうえに我がブロックは人が少ないもんで、なんかだんだん分からなくなってきてしまって、これでいいの?「最初から」はこれでいいの??って迷ったというね。

やっぱり箱のサイズ的には、大きくてもZeppくらいがいいのかなーと思ったりもした。

いや、チケットとれませんがなと言われてしまえば困るのだけど、声出しが久々で慣れていない+色んなところから声がするという戸惑いで、アンコールのコールは正直少し不完全燃焼。

でもそんなわたしの都合はどうでもいいわけで、声が届くということが大事なわけですので、きっとこの声を聞いて、出てきてくれるんだから!!!!と待っていたところ…。



出てきたのはまさかの、まーさーかーの!!!『ひらけ!カンキッキ』なわけですよ。いや、出てくるんじゃないかって思っていたけれど、まさかアンコール1曲目だと思わないじゃない?しかも壮大なストリングスとナレーション付きでね。「最初で最後の扉を開く」って様子がおかしいにもほどがある。




【換気パッパ】 By ひらけ!カンキッキ with打首獄門同好会

 

もうね笑いすぎて腹よじれるかと思った。

この1曲目がやっぱり名曲というか、最大のヒット曲なもんだから、良い曲なわけ。

この感想をつづるのが遅すぎて、公式から写真が出ていたのでそちらを見ていただければ一目瞭然なのだけど、みんな衣装がとんでもねえの。コンセプトがバラバラすぎてステージが騒がしい騒がしい。

 

「美味しい空気を吸わせて」ちょーだい!!のちょーだい!!とか、「かんきぃーパッパ」のパッパの動きとか、「だーけどやっぱり触れられないその手、だーから今はそう空気を入れ替えよー」のパン、パパン!の動きとか、もう何よりもこのバンドのライブを観に来たお客じゃんってくらいにコールも踊りも完璧に出来たよ!だって大好きだもん、この3人が!!!!

 

換気のついでにキスしてるやつらはいなかったけど、キスしてちょうだいの時の千田さんのはじけっぷりはとっても良かったと思います。覚悟があるよね!

しかし初披露のステージがぴあアリーナって…亞一人くんは色々慣れているだろうけど、千田さんの心の傷を癒してあげてほしいよ笑



そしてまたステージから人がいなくなる。楽しくて楽しくて盛りだくさんなライブももう最後が近づいてきている。



そして今度こそ再び「最初から」コール!!このコールがいつからあるのかわたしは知らないのだけど、無観客ファイナルの配信ライブでこのコールをスタッフの人たちがやったことで、ああ公式見解だったんだなーと思ったんだよね。

 

これも何回も書いたのだけど、何回も思うから今回も書く。結婚、出産を経てライブハウス復帰してから気づいたことなんだけど、アンコールってわたしが知っているころと違って、コロナ禍に関係なくコールがなかったんだ。手拍子だけになっていて「アンコール、アンコール」とかの声ってなかったんだよね。

 

それって「呼んでる」感が少し少ない気がしていて、だから打首さんのアンコールが声があって、しかも「最初から」ってコールで、尚且つ昔から変わっていないというのがとても良いと思うのだ。

 

これってあれでしょ?誰かがふざけて「最初から、最初から」って囃し立てたかなんかが始まりなんじゃないかな?知らんけど。

そしたら会長が「最初からっていったら〇〇からになっちゃうよ」って言うのが定番になったんでしょ。知らんけど。

知らんけど、知らんけど、そんなふうな想像が出来ちゃうくらい会場の大きさが変わっていくのに、やっていることは変わらない。ぴあアリーナでもAdamでも同じライブをやるのが打首さんだと思う。

 

それはコロナ禍でも変わらない。今日も明日もない変化の中を器用に泳ぎながら、変わらない強さを持っている。自分たちの形があって、でも独りよがりにならずに、自分のためと誰かのためを両立させるバランスの良さ。わたしが打首さんの活動を応援しているのは、そんなところが大好きだからだと思う。



2回目のアンコール。メンバーとVJ風乃海くんが出てくる。

MC

もう記憶があいまいで、ニュアンスだけ。

 

「今日はやりたかったことを全部詰め込んでやった。

色んな事をあきらめなければいけない中で、言葉で言うのは簡単だけど行動で見せる必要があると思った。

何度も挑戦してはダメになり、でもまた挑戦し続ける姿を見せて、そして最後に成功するというところを見せるのが、誰かの力になるんじゃないかと思った。

そういう役割なんじゃないかと思った」



もうほんと忘れてるので、もし映像化されるとすればこの部分は絶対残してもらって、さらに密着ドキュメントも絶対につけてほしいんだけど、改めて会長カッコいいね。

 

わたしはとにかく言行一致している人が大好きなんだけど、「言葉で言うのは簡単だから行動で見せる」という使い古したその表現を「言葉で言う」のは「行動」の部分を相当やってないと薄っぺらくなっちゃうんだ。

やり遂げるって強さを持ってるなと思う。胆力あるよね。すごいなー。

 

 

ZeppTokyoの無観客配信ライブ。開催3日前に政府からの要請があって、大きなイベントが軒並み中止になった。あの時、じゃあ無観客で配信するよって誰も決められなかった。「中止にする」という英断はできても「何かをやる」決断は誰もできなかった。

なぜか。

それはステージに立つ人が決定権を持っていないからだったと思う。ステージ立って批判や批評もまっすぐに自分のところに飛んでくる人と、イベントそのものを決定していく決裁者が別々に存在していたからじゃないかと思っている。

もちろん普段はそうやってそれぞれの役割を担いながら、状況をすり合わせて決定していくのだと思うのだけど、情報や前例がない中での判断はとても難しく、さらには急ごしらえで内容を変更してライブを行うなんて到底無理だ。

 

そう考えると2020年2月29日の無観客配信ライブは打首さんにしかできなかったんじゃないかな。

DVDの特典映像を見ていて、配信を決めるときのLINEのやり取りがでてくるのだけど、完全に会長が主導で動いてるもんね。ライブの演出内容じゃなくて、無観客配信を行うかどうかの判断する側にいるなーと。もちろんLD&Kのおエラさんたちがいいよって言ってくれるからっていうのもある。大谷社長も菅原さんもエンタメの力を信じている人だと思うから。

 

そんな始まりがあって、そして今日という日があって。

ファイナルを計画しては中止となり続け、でもようやく開催することができた。声出しありで。

それはきっと、とても大きな意味があることだ。



【明日の計画】

 

「でも次の我々の計画はシンプルで、またどこかのライブハウスで遊びましょう」

 

イヤホンつけてボリューム上げて再生ボタンを押すだけでって言葉がわたしの中を一瞬通り過ぎていった。

 

武道館の時も次はまたどこかのライブハウスでって言っていた。少しずつそのライブハウスが大きくなってきてはいるけれど、また次の約束ができるくらいに世の中は回復してきている。

 

YoutubeのMV、概要欄に会長からのメッセージがある。

 

2020年4月7日、新型コロナウイルスの影響で発令された「緊急事態宣言」も

5月25日、ようやく全都道府県で解除となりました。

 

皆さん、本当にお疲れ様でした!

 

すぐに元の生活に戻れるというわけでもありません。まだまだ油断もできません。

ただ、少なくとも前向きに明日の話を、明日以降の話をできるようになりました。

 

少しずつ、楽しい日々を取り戻していきたい。少しずつ、前に進んでいきたい。

楽しくて幸せな、明日の計画を立てて叶えていきたい。そんな歌を作りました。』

 

youtu.be



この曲の良いところって、楽しいことや美味しいもの、こんなことやあんなことや、色々と出てくるのだけど「それぞれがそのことを考えられる今」のことを歌ってるんだよね。

「明日どう過ごそうかと希望を持てる今日」の話をしている。

 

ツアーが発表される。フェスや対バンなどのライブ告知がある。音源の発売、MVや10獄放送局のような映像コンテンツの予告がある。それが楽しみとなって、その日まで頑張れる。丁寧な告知に混ざって、どこかで行われたライブのシュールな映像がTwitterで共有される。

 

わたしたちの明日を作る一助となってくれている、打首さんのことが大好きです。



そうして終わっていく。

ステージの上に今日のゲストが全員呼び込まれる。

キャラ渋滞もいいところだ。こんなに多くのゲストが来るライブなんて中々ないんじゃないかな。

 

誰かが「ゲストを平等に扱っていてすごい」というような意味のツイートをしているのを見かけた。レキシも農林水産省も同じ扱いをしていて、特別扱いをしていないのが良いといったような主旨のツイートだったと思う。

たしかに、と思った。

 

ゲストをみんな呼び込んだら、恒例の写真タイムだ。

前回大阪でも集合写真を撮ったのだけど、その時は声出しNGだったのでコールができなかった。

お約束の「せせりコール」だ!これも本当に久しぶりだ!!!!意外と長い「りーーーーーー」の部分。

「お前ら今日一番のせせりコールやれんだろうな!」ってこの写真のコールの時だけちょっとオラオラしちゃうの可愛いんだ。

 

つくねコールはあったっけ?つくねも言った気がするよ。記憶があいまいだけれど、とにかくこうやって豆粒のようになりながらフロアの景色になって、久しぶりに喉を痛めて、楽しい時間は終わりを告げた。

最後にステージの上で手をつないだ3人がセンター、下手、上手の3方向に丁寧なお辞儀をする。わたしたちはお礼の言葉を投げかける。「ありがとうございました」とステージから会長は言うけれど、こちらだって感謝しかない。

 

 

溢れんばかりの拍手と笑顔、そうして誰もいなくなり、終わりのアナウンスが流れる。

わたしは終わった後のステージの写真を撮るのはあまり好きじゃないので、ガヤガヤとした会場を眺める。金吹雪を拾いたい気持ちを抑え、後ろ髪をひかれつつ促されるままに会場外へと向かう。

 

実は同じエリアのフォロワーさんがいたことを、退場の際に知ってびっくり!この人が少ないエリアでどうして気が付かなかったんだろう。どんだけステージしかみてないんだよと思った。

 

出口付近では「ちょっとしたプレゼント」をみんながもらっていて。

そういえばチラシって最近はもらわないね。なんかほら昔はよくライブに行くとチラシもらってたじゃん。コロナ禍でやめたのかな?わかんないけど。

 

出口でもらったのはお年賀と書かれた封筒。中を開けると新しい獄札。

きっと許可が出たら諭吉のために用意してたんじゃないかなってフォロワーさんと話しながら外に出た。

 

外はすっかり暗くなっていて、15時半というとんでもなく早い時間に会場入りして17時からスタートのライブも、終わったのは19時半くらいだった。2時間半もやっていたとは思えないくらい一瞬だった。

 

ものすごく長い感想を書いてしまったのだけど、ようやく開催された2年9ヶ月ぶりのファイナル、そして声出し解禁の瞬間に立ち会えて本当に幸せでした。



全国からぴあアリーナを目指してみんなが移動してくるっていうこのワクワクする感じがすごく久しぶりだった。

よく考えたら、武道館の次のツアーが「47都道府県獄至十五ツアー」で、その次が「獄至十五ワンマンツアー」でそのファイナルが無観客になって。

そこから「新型コロナウイルスが憎いツアー」を2020年と2021年、そして2022年とやってるわけだ。

本当に久しぶりのツアーファイナル、本当にお疲れさまでした!

 

 

 

またどこかのライブハウスで。

 




2022年10月28日(金)打首獄門同好会 新型コロナウイルスが憎いツアー2022 ZeppFukuoka

1週間のうち2回もライブに行くなど、暴挙である。

推しの過剰摂取だ。楽しさのインフラだ。

 

これ以上ないほどの贅沢だといえる。

仕事の予定表に大きく「午後休」と記載しているのに、「17時からの来客対応同席できます?」って社長からチャットが飛んできて、「すみません、その時間はライブなんで無理です(意訳)」と返信をして、その日の仕事は午前中で終えた。

 

今日は福岡。地元なのだ。だから午前中に仕事もできる。いや、出来ているかどうかでいえば心はすでにZeppFukuokaにあるといっても良いだろう。ライブの日にライブ以外の予定を入れるのはおすすめしない。ライブ前にできるのは体力温存だけである。

 

大阪のイレギュラーなステージの余韻を引きずって、何とか仕事をしていたが、またもライブの日はやってきてしまった。

今日は普通に対バンというかゲストバンドを招いての、通常運行で先行でチケットを取っていた。

何をもって通常運行かというのは難しいところだが、地元に来てくれるというただそれだけで行くことを決定するタイプのライブだった。

 

ゲストバンドは『真天地開闢集団-ジグザグ』

なんと…変わり種だ。こ…れ…は、ビジュアル系?とアー写を見る限り、邦ロックというわけではなさそうだし、ラウドなイメージもない。なんだか綺麗な感じのスリーピースバンドに思える。

 

わたしは対バンの予習はしないと決めている。どんなバンドなのかなということをサラっと調べるくらいで、曲を聴きこんで行くということはあまりしない。

それは別にめんどくさがっているわけでも、対バンを軽く見ているわけでもなく、何も情報を入れないでも、どれほどに楽しませてくれるのか、ということを楽しみにしているからだ。

 

バンドの面白さや年季はアウェイのステージにこそ出ると思っているので、そこでどんなステージングをして盛り上げてくれるのかを観るのが好きなのである。

 

大阪のライブ前日に飲みに行ったフォロワーさんから、福岡の対バン面白いよーと聞いて、それは楽しみだ!とワクワクしていた。

そしてどうやら人気バンドのようで、福岡が平日だというのに早々にソールドアウトしたのは間違いなくこの対バンバンドのファンの皆さんがこぞって一般でチケットを購入したからなのである。

 

さてさて、チケットを確認すると、先行発売で手に入れた本日はAブロック114番。…これはずいぶんと前の方で観れるのでは!と心躍っていた。

実際、入場整列も平日だからなのか18時オープンに間に合う人は少ない。呼び出してもぽつりぽつりとしか人は来ず、スタッフもインカムで「集まりは、良くないですね」と、オブラートという包み紙をお持ちでない表現でやり取りをしていて、おいおい客に聞こえてるぞ。

 

まあでも入場が始まるくらいにはそこそこの集まりだったと思う。また上着はロッカーに預けてしまっていて、半袖Tシャツに再びアンダーを忘れてしまい、今日はなんとタオルまで忘れてきてしまったのだけど、整列して呼び出された番号順に入り口に向かった。

 

今日はPaypayではなく、ポッケに小銭を600円。最近いろんな場所でずっと電子マネー派なんだけど、ライブハウスだけは小銭を出すことにしようと思う。なんたって早い。本当は紙チケットをもぎってもらって半券を持ち帰りたいのだけれど、電子チケットにもだいぶ慣れてきた。

未だに「入場画面に進む」をいつくらいから進めておけばいのかは分かっていないので直前まで躊躇してしまうけれど。

入り口で久しぶりに「今日はどちらのバンドを見に来られましたか?」と聞かれた。久しぶりなので、「え、あ、打首さんです」とちょっとだけテンパる。

 

建物の中に入ればドリンクカウンターをすっ飛ばして、Aブロックへ。

どうやらAブロックではフロアへの入り口でもチケットを見せなければ入れてもらえない。他のブロックなのに前に来ちゃう人がいないようにということだろう。

でもそんな人いるのかな?いやーでもいるか。チェックしてなかったらそういうなんでもありな人もいたりするかもね。わかんないけど。

 

そして以前大阪では特に立ち位置にしるしはついていなかったが、福岡では床に白い●がついていて、どうやらここに立たねばならぬようだ。普通に立てばこのくらいの距離感になるだろうところに配置されていて、特に狭さも広さも感じない形となった。

 

ステージを見る。いやあ近い!センター4列目だ。

この距離は…本当に久しぶりだ。なんでも見える。近いぞ。嬉しい。

 

というかコロナ禍じゃなければ、この場所はちょっとありえない。

色んな考え方があると思うのだが、わたしはセンターは最前以外の場所は非常に危ない場所だと思っていて、普段は避けてしまう。

ダイブモッシュがある時のこの位置はカオスだ。そこに行きたい気持ちはあるけれど、結局ギューギューになって何も見えないことが多いので、ほとんどが上手(かみて)か下手(しもて)のどちらかを選ぶ。

 

だからそういった心配がなく、こんなに近くで観られるなんてことは今までなかったのだった。



あっという間に1階フロアはお客さんでいっぱいになる。わたしの後ろには男性と女性の2人連れがいて、そろそろジグザグが始まりそうというときに「あ、あれ会長やん」(関西弁の方でした)と上手2階を見上げてそう言ったので、わたしも思わずそちらを見る。

 

え、違うやんスタッフの人やん、とお連れの方。分かる分かる、わたしもうっかり見間違えちゃうのあるあるだよねーと思っていたら、「違うってほら奥、奥」って、イターーーーー!!

 

はいきた『2階から対バンを見るバンドマン』わたしの好きなやーつー!ありがとう!ございます!

すでに衣装に着替えてる会長の姿を確認させていただきました。後ろの人ありがとう。

 

そうこうしてたら、ジグザグのステージが始まった。



そんなに詳しくないから少しだけ。

4人ステージにいて、やたらとギターの人が後ろにいるので、あれ?どういうことかな?と思ったけれどおそらくサポートの人だと思われる。

 

ジグザグのステージ、面白かった。何というかボーカルの命さまはベテランだなって思った。ステージ歴長いよね?って。年齢(設定があるんかわからんけど実年齢の方ね)はそんなにめちゃくちゃ若いとかじゃないはず。バンド歴長い匂いがするなーって思ったんだよ。

 

とにかくこの命さまは声が良い。ステージングも楽しかったのだけど、歌う声も話す声も良い声してたなー。(声フェチ)

 

打首さんと何で対バンになったんだろうって思った答え合わせのような曲があって、この曲のことを確かに会長がツイートしていたことを思い出したよ。



 

これね。

 

あとは猫耳つけて演奏してくれる曲とかあって、めっちゃサービスいいなと思った。これは沼る人がいるのがわかるな―って。物販で公式猫耳売ってると思ってステージ終わってから調べたけどなかったから、ぜひ売ってほしい。だってみんな付けたいでしょ。私はつけたい。

猫の曲が終わってから他のメンバーはちゃんと外してたのに、命さまだけ外し忘れて次の曲の途中で「取り忘れてた!」って歌いながら乱暴に外して投げてたのとかかわいかったよ。

 

良き声の歌も1曲置いておく。顔が見えないところが、飛んだり跳ねたりしたときに見えそうで見えなくて、チラ見え感もとても良い。

 

www.youtube.com



ドラムの人は筋肉めちゃくちゃあって、途中で盛りっと筋肉サービスしてくれるシーンもあり、ベースの人はとにかく女の子かな?って思うくらい顔が綺麗。面白いバランスのバンドだなーって思った。

 

今回前列にいたので、はたしてジグザグ参拝者(ファンのことを参拝者というらしい)の方々が一体どのような動きをしているのかが一向に分からなかったのが残念だ。

ライブ動画を見る限り、きっと綺麗なヘドバンを見せてくれたり、咲きをやってたりしたんだろうな。

 

打首さんのステージの時に会長が、先行でチケットを取った人たちと、一般発売で取った人たちがきれーに分かれていた。上から見てたらすぐに分かった、と言っていた。

 

前の方の人が最初はぽかんとしてて、でも途中で一気になじんでいったって言ってて、たしかに最初はぽかんとしていたAブロックも、気が付けば頭を振ったり右に左にと楽しく色んな振りをやっていたよ。見よう見まねでも楽しかったなって思った。

 

どこだったかなー「頭振れるかな?」みたいな感じでジグザグ初心者丸出しの前列フロアを気遣う感じで言ってて、「あ、やっさしー」って思ったんだ。普段だったら「頭振れーー!」とか言ってるところなのかもなーと思った。



MCでさ、普段は天界にいて大阪の上にある天界によくいるらしいんだけど、福岡に前日入りしてて、朝エレベーターから降りてきたら、開いて入ってきたおじさんが不機嫌そうに段ボールを蹴りながらエレベータの中に入ってきて、「あーこのご時世、このおじさんも色々辛いこともあるんだろうな」って思ってよく顔を見たら会長だったって言ってた。詳しくは会長に聞いてくださいって丸投げしてた。でも全然嫌な感じじゃなくて、良い人感が出ててよかったと思う。

 

ジグザグ、楽しいバンドでした。




終わり方が幕を閉める演出だったので、打首さんたちのセッティングは黒い幕の向こう。

準備の音が聞えてきて、ソワソワソワソワ。大阪で観てからたった4日しかたっていない。非常に贅沢だ。

 

いつものSE。バックドロップシンデレラの『池袋のマニア化を防がNIGHT』が流れる。下手側から次々とステージの上に現れる。

「近っ!近ァーーーーーー!!!!!」と心の声は心の叫び声となって、心拍数を上げていく。大阪の時とはまた違う感情で埋め尽くされる。どうしようこんなに近くで観てしまって、果たして最後まで無事に終えることができるのだろうか。Junkoさんの香りも久しぶりに感じることができた。まだ始まって数分も経っていないというのに、五感がフル稼働していて本当に忙しいのだ。

 

てか、風乃海くんの顔ォーーー顔ォーーーー!!ビジュアルメイクがお似合いだこと!綺麗な顔というか、いつも少しまろんとした優しい顔なのに、今日はしっかり目張りが入って、めちゃくちゃキリっとしてるんだもん。

そしてJunkoさんってば黒のフリフリミニワンピースで!こんなお姿初めて見たよ!!!かーわーいーいー!!

対バンのジグザグに寄せてきたんだね!なんとまあレアじゃないかー!

 

でも風乃海くんのメイクは後々いじったのに、Junkoさんの衣装については誰も何も触れなかったんだから、どうしてなの!?って笑ってしまった。

女子の洋服については上手くいじれないの??そうなの??何というかラストまでには何か言ってくれると思ってたので、もう!ちょっと面白かったよ。

 

最近はマニア化のイントロに合わせて、ちょっとギターを弾いてくれるのがお約束なのかな。アフロ氏とのツインギターを期待しているよ、観たいんだよと思いながら、いつもの始まりの言葉を聞くのだった。



新型コロナウイルスが憎い】

 

Junkoさんと風くんがかかっちゃったので、歌詞が「かかったしー」ってなってた。かかっちゃったってお知らせがあったときは心配したけど、元気そうでよかったと思った。

 

今回もセトリはセトリ職人さんたちを参考に、何とか記憶をたぐり寄せてるよ。



【鬼の副長HIZIKATA feat. ぼく、獄門くん】

 

レキシのパネルが出てきて、ステージの真ん中に置かれる。大阪では遠くにそっと見えてたレキシも、今日はよく見える。

パネルの周りをJunkoさんが縦横無尽に移動しながらベースを弾いてる姿が本当にまぶしいの。

 

何というか、ツイートもしたんだけど、あすかさんの顔だけシンバルで見えないのよ。他の人たちは、一緒にランチでもしてる?ってくらい見えるのに。なんとも難しいよなーと思いつつ、時折立ち上がってくれる時に、あーあすかさーん!!!ってなりながら見ていたよ。

 

このHIZIKATA、「ひじ、ひじ、ひじ、ひじ、かた、かた、かた、かた…」のところ結構難しいんだよ。わたしがちゃんと覚えてないのがいけないんだけど。



【筋肉マイフレンド】

そういえば、この日の会長は左手に黒いサポーターみたいなのをつけてて、これって前から?それとも手を痛めてる?とか思ってたんだけど、スクワットしてる夏フェスの映像とか観たら、つけてる日とつけてない日とあるから、最近は時々つけてるのかなって思った。

 

イントロのタッピング好き。会長がタッピングする曲って珍しくない?曲の途中にもしあったとしたら、わたしが気づいてないだけかもしれないけど、あんまり印象ないので貴重だなって思ってる。

 

大阪で久しぶりにこの曲でスクワットしたのだけど、周りに人が少ない方がやりにくい。以前みたいに押せ押せな状態の方があんまり周囲を気にしていなかったのかもしれない。身体のどこか一部は誰かに触れてるっていう状況は、田舎育ちで満員電車がない環境だと縁遠いんだけど、細かいことは気にしなくなるんだろうね。



今日の対バン、ジグザグについてここのMCで触れてて、触れててというかエレベータの話を命さまがステージでしたときに、何をやってたかは後で聞いてくださいって会長に振ったまま終わってたから、その話をしないといけない感じになったんだと思う。

 

会長、iPadやらiMacやら、衣装とかギターとかとにかく荷物が多いらしいのね。スタッフの誰も手伝ってくれなくて、自分の荷物を持ったら両手がふさがっちゃって、段ボールも持たなきゃけなかったのに、もう持てないじゃんって。

上からエレベーター降りてきて、「どうやらそれ天界から降りてくるエレベーターだったみたいで…」ってちょっとジグザグを弄ったりして。

開いたエレベーターに段ボールを蹴りながら載せたら、絨毯引いてるタイプのエレベーターだったから、めくれ上がっちゃって「ああ、すいません、すいません…」ってなった相手がバンドやってるっぽいなーって思ったら今日の対バンだった。

この時だったかなー、「今日のステージの上にいるのが俺だけ普通のおじさんじゃん」って言っててめっちゃ可愛かった。大丈夫、普通のおじさんだけど普通のおじさんじゃないよ。

 

「恥ずかしいところを見られてしまった…」って可愛い。可愛いおじさんだよ。

 

対バン相手は何度も対バンしたことがあるバンドから、これまであまり接点がなかったバンドを新規開拓してブッキングしたタイプのものがあるみたいな話になって、今回の福岡は完全に後者。

接点がなさそうだったのに、あれれもしや?ってなった曲を、「こんな曲があったよ」って言っちゃったからやらなきゃいけないだろうなと思って練習してきたとのこと。

10年前の自分はどうかしてた、何考えてたんだかわからないって言いながら、でも練習してきたからって、一回演奏し始めたんだけど最初の歌詞が分からなくなっちゃったみたいで、一回止めてもう一回って、珍しくちょっとレアな展開になった。

「最初の歌詞なんだっけ」って言ってて「あーOKOK」みたいな。とはいえ、打首さんの曲全般に言えるのだけど、会長の歌詞を覚える能力すげえなって思ってるよ。

 

【どうとくのうた】

大阪ライブ前日に一緒に飲んだフォロワーさんが、絶対にやるレア曲があるからそれを聴きに福岡に行くって言ってたんだよ。

わたしもジグザグがあの曲をやったときに、あーそういえばそんなツイートがあったあったって思いだして「しまった!予習してきてなかった」ってなったわけですよ。

 

この曲、マジでようやったわって思ったよ。フロアもついていくのに必死よ。マジで「ゴミはゴミ箱にポーイ、ポーイ、ポーイ」のこのワンフレーズと「No ポイ捨てしなーい」のこのあたりのフレーズを重点的に覚えていて、他はもう展開も早いしあーこんな曲だったんだーって新鮮な気持ちになったね。まさにレアだった。



【はたらきたくない】

ここは定番だよね。思わせぶりなアルペジオで平日を憂う曲。

でも前の曲のレア度というか、やっぱり慣れてない曲を聴くと心が引っ張られたままになってしまって、落ち着いて定番曲に入っていけない。

後ろのVJ映像を見て心を落ち着かせてたんだけど、ポチ夫がどんどん渉さんに見えてきてしまって、そうなると王子は亞一人くんに見えるしで困ったよ。バクシンとの対バンだと一緒に演奏してくれたりするんだよね。いいなあ…。

また福岡で対バンやってほしいな。



ジグザグとは猫という共通点もあります、猫忍者ってねえ、なんなんだ?って言いながらの【猫の惑星】

 

打首さんも猫耳つけていいのよ?って思ってたら、風乃海くんだけつけてたよー茶色の耳。かわいい。

そういう可愛い系というか、コスプレ的な感じを担うにふさわしいって感じで、キリっとしたビジュアルメイクで耳までつけてた会社員。仕事頑張るねえ!



【布団の中から出たくない】

福岡だから暖かいと思っていたら、そういうわけでもなく今日は寒い。昨日は福岡の街中をウロウロしてたとき暖かかったけれど、今日は朝起きたら寒かったって言ってたかな。

福岡の街をウロウロしてたのか。わたしの地元は田舎だから偶然会うことはほぼないけど、もしばったりしちゃったらビックリしすぎてフリーズするな、間違いなく。



そんでそんで、超久しぶりな曲もやった。

【もつ鍋が呼んでいる】

 

なんのMCもなく突然やったからびっくりして!

福岡だから…とか福岡といえば…みたいなMCつきでやる曲じゃないの?って思ったよ。

あすかさんの歌声が綺麗で、その雰囲気がなんだか物悲しくてもつ鍋食べたいって歌が、何だか切ないことを歌っているかのように騙されそうになるよね。

 

まあ温めたり洗い流したりするのは「何か」なんだけど、ダブルミーニングになってるのかな?でも自分が書く歌詞にはんそういうの全然ないって、以前オーケンとの対談の時には言ってたしな。…とは言え…なのかもしれないし、やっぱり何もないのかもしれないし、よくわからなくなる。

 

福岡だと『もつ鍋』やってくれることが多いのだけど、でもコロナ禍で探り探りだった椅子ありライブの時は、こういうご当地的なものってなかったよね?

だからすごくこういう「あー福岡だからだね」っていう曲をやってくれるのが久しぶりな気がした。



『ヤキトリズム』の時もあるから、今度はそちらが聴きたいな。長らく聴いてない、ヤキトリズム。この距離で聴けたら多分天に召されるけど。



物販のMCは大阪で聴いたものとほとんど同じだったな。この辺はある程度決めて話してる感じなんだろうと思う。何というか業務連絡っぽいイメージ。

個人的には昔みたいに「商売の話をしますよ」って言ってたのが好きだったんだけど、うまい棒回しタイムにかぶせていたので、またコロナ禍が落ち着いてうまい棒タイムが帰ってきたら、この言い回しも聞けるようになるかな。なるといいな。

 

地味ラバーバンドを購入しました。滑書さんのアクキーも心惹かれたのだけど、ひとまず1つだけにしておきます。



死亡フラグを立てないで】

【地味な生活】

 

新曲2曲。キャッチ―なんだよね。前回の大阪の時にやってくれた古い曲たちとは違って、すごく最近の曲感があるなー。別に流行りのなんたらってわけではないのだけど、昔のものに比べると老若男女親しみやすいと思う。

でもギターソロがないんだ。ギターソロが。最近の曲には!!!!



【きのこたけのこ戦争】

【島国DNA】

 

久々めちゃくちゃ近くでステージを観ているからもう、どうしてくれようってくらいよく見えて、Junkoさんとはすごく目が合う気がして恥ずかしくなる。Junkoさんってけっこうステージからフロアの方を見てくれるよね。わたしの勘違いじゃないよね?めちゃくちゃ笑顔だから、目が合うときゅんってするんだよ。かわいい。

 

「きのこ」ってやってるときに目が合って、「そうですわたしがきのこです!!!!」って心の中で謎の自己紹介をしてしまうほど、テンパったよ。

 

逆に会長とは目が合う(合ったって勘違いする)タイミングって全然なくて、きっと目線を決めてるんだろうなって思ったりしてる。どうしてもフロアを見ると下を向いたように見えてしまうので、『このあたり』っていう目印があるんじゃないかなーって思うのだよ。

 

遠くで観ているときはもう、そういう細かいことはサッパリわからず、小さい姿が見えるなーってくらいになっていて、この視界は不良で音とか振動とかはリアルっていうのがライブだと思うのだけど、前から4列目だとライブDVDみたいな映像で見えるから、ほんとドキドキしてしまう。細かな表情とか指の動きとかを、見るよ、ガン見よ。見るさそりゃ。




【日本の米は世界一】

 

大阪の感想の時に、これ福岡だったかもしれないって前置きして書いたのだけど、やっぱり福岡だったかもしれないなって思った。

 

「フロアが少しずつ見覚えのある風に戻ってきていて、もう少し、すぐそこまで来ていると思っています」

これから良くなるしかないからって言ってくれる会長が大好きだよ。

 

コロナ禍でどうやったらライブができるのか。制限がかかる中でたくさん工夫をしてみんなが楽しめるライブを考えて、実行してくれて、本当に大変だったと思うんだよね。

なんというか…「困った、どうしよう」という困り感からとりあえず一歩を踏み出すような形ではなくて、困っている同業者さんたちの少し前を「こんなやり方ってどうだろう」と進んで行ってたように思う。

 

演者側と裏方と、そしてお客さんだけじゃなくて、医療従事者や本当に色んなところに目くばせをして調整をしてやってきてくれたなって思ってる。

祈っているのは豊作で、歌の歌詞は定食と米のことばかりなのに、どうしてこんなに楽しくて幸せな気分になれるんだろうね。米の銘柄を連ねる歌詞にも共通の想いを乗せることができるから、だからライブって楽しいんだと思う。

 

また一緒に遊ぼうと、大きな声で一緒に言える日が来るから、元のようなライブハウスになるからってずっとステージの上から言ってくれて、近くなってはまたぶり返して遠のいて、本当に色々あったけれどついに声出しのライブが解禁された。

 

ずっと我慢して我慢して、3回もツアーファイナルだけ中止になって。ようやくステージに声が届く瞬間って一体どんな気持ちになるのだろう。




アンコールは【88】

 

ええ、この尺八は!!??ってなったよ。先日久しぶりに聴いてうれしくなったレア曲だと思っていたら、また聴けるなんて!

どうやらジグザグはお客さんのことを「参拝者」というらしく、そこつながりでの『88』だったみたい。

 

「参拝者がたくさんいると聞いて…ん、お遍路の参拝者では…ない」「ここは四国…あれ、四国じゃない」そんなこと言いながら、ありがたい感じで曲が始まった。

VJが武道館前に亞一人くんと一緒に回った方の映像になっていて、先日の大阪では古いMVの方だったから、おお細かいなあと思いました。

この曲はとにかくJunkoさんのベース。スラップかっこよすぎ。



そしてラストは【フローネル】

 

今日はもう色んな事をさせられて、それはもう疲れているだろうと、ジグザグのお客さんと打首さんのお客さんが毛色が違うのに、結局ステージからの指示で座ったりスクワットしたり、猫になったり、もう色々でアドレナリン出てる状態から、疲れてるよねーっていうお話。

 

2番のトイレに座ってる猫のアテレコに至っては「なんだよ猫忍者って、できることとできないことがあるよ。あーバイトだるい」ってジグザグの曲いじりをしてたね。

 

大阪で久々に聞いてやっぱぶっ飛んでんなーと感心した「じゅんこさんどうぞー」のシーン。

 

「私、海に行ったら帰ってこれないじゃん」から始まって、もうこの自由さいいよね。

とにかく話の説明を丁寧にとかは不要というか、バッサリ話したいところから話すって潔い。

でもって会長がいつもめちゃくちゃ笑いをこらえながら、でもこらえられない感じでJunkoさんをとにかく泳がせるんだよ。

 

方向音痴のJunkoさんは、海が大好きだからいつも遠征先で海に行くんだけど、道が分からなくなって帰れなくなって、誰かに迎えに来てもらったりすることが多いのだけど、福岡は川沿いにまーっすぐ行ったら海があって、だからまーっすぐ戻ってきたらホテルまで帰ってこられた!って嬉しかった報告をしてくれたよ。

 

この日のJunkoさん、いつもに増して謎のゾーンに入っていて、お嫁に行くって言いだしたんだよ。びっくりした。

ここらへんの話、覚えていたのに日数経過で記憶があいまいになってて思い出せないー。

たしか最終的にはお金持ちの人の話になったから「そういう人ってある程度の年齢な気がするよ」って会長が言ってて、あーそうかーって。

何というか広がっていった話をまとめられなくなって、そういう人のところにお嫁に行こうと思いますって言っちゃったもんだから、「そういう人がいたら電話ください」でドラムが入って曲に入っちゃうっていうね。

 

大阪のスシローの話もだけど、すごい場所から突然やってきて、そのまま脈略なく続くので、中々記憶に留めておくのが難しいんだー覚えていたいのに。

 

『私、二度寝はしない派ですけどね』のフレーズだけなのに、何でこんなにたくさん話すことになってんの、ってのは大阪の時も福岡でも言ってたと思う。

 

もしかしてもしかして『二度寝』と「お嫁に行く』のこの出来事がわたしの脳内でリンクして、先日自宅で二度寝を決めたら「そろそろ結婚する?」って推しにプロポーズされる夢を見たのかな?だとしたらJunkoさんありがとうとしか言いようがないな。二度寝最高!

 

(あ)「福岡最高!」(J)「博多最高!」(会)「福岡最高!」になってたかな。

古のバンドマンは福岡のどこだって「博多」って言ってしまうものなのよ。博多という地名が福岡市内のごく一部の地域だなんてことは、気にするに値しない些細なことなのさ。

 

今日は高山明はいないから、かき回しのラストも気にせずに3人のタイミングで終わらせることができて。あー楽しい時間はこうやって分かりやすい形で幕を下ろしてしまう。

最後は『ダラダラしたい』が流れ始めて、客出しのBGMだ。会長が下手、上手、真ん中に獄バスタオルを掲げながら丁寧に頭を下げて、そしてセンターでワンフレーズだけアカペラで「あの動き」をしながら歌ってくれるのも、今日は前にいたのでよく見えた。

 

Junkoさんもあすかさんも、風乃海くんも、手を振ってステージの袖へとはけていく。

何度経験しても楽しくて、寂しくて、また次はいつだろうってライブが終わったばかりなのに、次のライブに行きたくなる瞬間だ。

 

遠征も、地元で観るライブもどちらも最高に楽しい。大好きな時間が少しずつ戻ってきている。

 

 

 

ジグザグの方のTwitterに映ってる会長の表情。こういう顔ってお写真だけじゃなくて、演奏中もよくこういう口になってる。


ジグザグの次は武道館なんだね!すごいね!

わたしの打首さん、次はきっとファイナル。たぶんファイナル!!神奈川、ぴあアリーナ!(書いちゃった!!!!言霊!!!)

2022年10月24日(月)打首獄門同好会新型コロナウイルスが憎いツアー2022 ZeppOsakaBayside

 

脱退したメンバーの期間限定復活。名前だけでも憶えて帰ってください状態のバンドでは成立しないこのブッキングに魅力を感じるのは、少しこじらせファンだということは言わずともわかることだろう。

1つのツアーに何度も通うという状況を選択し、レア曲がセトリ入りしていないだろうかと想いを馳せる。「新曲なんか聴きたくない、昔の曲をやってくれ」とは筋肉少女帯の『新人バンドのテーマ』という歌詞の一節だが、相変わらずオーケンは人の心を的確に表す歌詞を書くものだ。しかしこれは仲違いの後に休止を経て、再結成したバンドのことを歌ったものであるから、今まさに現役活動中のバンドにおいては、バンドもライブも活魚のような生き物。ともすれば定番セットリストなどというものは比較的早いスパンで変わってしまうものだ。

だがしかし、新曲に期待を寄せるのと同じくらい、今は演らなくなった『昔の定番セトリ』の中に入っている曲を我々は求めてしまうものなのである。

しかも、しかもだ、打首獄門同好会といえば男女混合スリーピースバンドであり、その中でも強烈な個性を持つベースのJunkoさんが加入する前にいたオリジナルメンバー、あの『高山明』が長き沈黙を破って再びステージに立つなんて、レアすぎてレアすぎて対バン発表されたときのTwitterのTLのどよめきが半端なかった。

わたしは思った。「これは一般チケットを取るのが大変かもしれない…」

チケ発にはいつも惨敗しているが、このカードはぜひ観たい。3年ぶりの遠征を決断するにふさわしい機会だ。

同じように考えて一般チケット争奪戦を予想した人は多いように思えた。いや、事実としてわたしのTLには多かったのだと思う。

そうなのだ、こじらせているのだ。みんな。

キャパ300くらいの箱ならばきっと瞬殺レアチケットになったことだろう。割合の問題である。キャパが広がれば、濃度も薄まるものだ。

そんなこんなで無事にチケットを手に入れたことにより、わたしの大阪遠征が決まったのであった。

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2021年11月12日(金)打首獄門同好会 LD&K NIGHT 2021〜憂晴福反応〜


今日はライブだ!とツイートできる日が、きっと少しずつ増えていきますように…。


ライブ開始前までのいろいろ

さて、10月に2年ぶりのアシュラのライブを経て、わたしは再びライブチケットを手に、日々を指折り数えていた。

チケットを手に、と言っても、すでにほとんどのチケットは電子化しており、紙チケットの存在は風前の灯火である。コロナ禍でそれは加速した。チケットはスマホの中だ。その場合、「チケット当選データをスマートフォンのアプリの中に宿し」、というのが正しいのだろうか。「受話器をあげる」といった表現が廃れてしまうように、わたしは電子化されたチケットをどのように表せばいいのかを掴みきれていない。

 

11月12日。金曜日。

平日だ。平日のライブはスタート時間によって参加の有無が決まる。家族で参戦するにあたって、わたしと夫は有給休暇という制度の恩恵にあずかることができるのだが、義務教育中の息子にはそれはない。

こうなればただ一つ、定時ダッシュならぬ放課後ダッシュである。

 

今回のスタート時間は18時45分。まあ悪くない。ただ帰宅ラッシュにぶつかりそうな時間帯である。ギリギリになってしまうかもしれないという不安は的中し、海の上をぐーっとカーブしたその先、都市高速道を降りる頃にはオープンである18時を回っていた。

 

久々のPaypayドーム前は雨が降りそうな曇り空。

家を出る前に見た福岡市内の天気予報は夜から雨。うっかり傘を忘れてしまったけれどまあ何とかなるのではないかと軽い気持ちでZeepの入り口を目指す。

 

ドームの入り口や大きなアミューズメントビルを通り過ぎて、Zeepの入り口まで行く道にもずいぶんと慣れた。

ファイナルが無観客配信となってしまった『獄至十五』ツアーの福岡は2020年の2月半ばだったのだが、その時は迷って迷って、マークイズというショッピングモールの中を行ったり来たりしながらちっとも入り口が見つけられなかったものだ。

今はもう迷うことなくたどり着くことができる。

時刻は18時30分。もうじきスタートというところだが、入場整列などどこにもない。

 

コロナ以降の打首さんのライブでは特にこのライブ開始までの客入れが非常にスムーズに行われており、それは会長のアナウンスの分かりやすさや、ストイックな感染対策に応えようとするお客さんとの二人三脚といったところがあると思う。

 

今回は打首さんの所属事務所であるのイベント『LD&K NIGHT~憂晴福反応』というイベントなのだ。ワンマンではなくスリーマンということで四星球のお客さんと、ヤングオオハラのお客さんもいるだろうから、果たしてそのあたりはいったいどのくらいの足並みがそろうのだろうか。

 



前回までの打首さんワンマンの厳重な条件から、若干の緩和をしており、今回は身分証明の提示をするということは義務付けられていなかった。

前回までは事前に公式にメールを送らなければならずやきもきしたのだが、息子が中学生になり、学生証も手に入れたし、マイナポイントはまだ申請できていないがマイナンバーカードも作成した。そうして証明書類関係に困らなくなったのにお見せする機会がなくなってしまい残念だ。

 

入り口で待ち構えているスタッフにCOCOAの画面を見せて、そしていつまでも慣れないスマチケでの入場。分配システムや入場画面のシステムがちょっと苦手で、ついこれって押しても大丈夫??とか思ってビクビクしてしまう。

ワンタップでチケット無効というのはデザインとしてあまり良いとは言えないので無いと思うのだが、まあ怖い。それはきっともぎりの部分が千切れたら無効と注意書きされた紙チケット時代の無駄な不安なのではないかと思う。



入ってすぐに物販に立ち寄る。Zeep福岡からの販売ということだった『静養中』タオルを購入。そうか、あす香さんのドラムじゃないのかーなんて少しだけ寂しい気持ちもあるが、何よりも体が大事なので、しっかり静養してもらいたいと思っている。

本日のドラムは『the telephones』の松本誠治氏だ。他の人が叩く打首獄門同好会のライブなんてそれはそれで期間限定でレアものではないか。

 

さあ飲むぞ。ビールだビール!と思っていたら、どうやら今回お酒という選択肢が与えられておらず、仕方なくジンジャーエルを選ぶ。ペットボトルを選ぶとご当地毎に色が違うオリジナルホルダーがついてくるのでお得だ。それをもってしても普段はビールを選んでしまうのだけど…。



結果的に今回の客入りは恐ろしいくらい少なかった。当日券があるとアナウンスされていたので、元々この枚数しか売っていないということはないのだろうと推測されるが、二階席はほぼ空席だった。1階席は椅子が出ていて、一席ずつ空いている状況だったので、おそらく300人くらいの入りだったんじゃないかな。フロアがものすごく広く感じた。

だって300人って言ったらさ、東京のライブハウスだと渋谷のチェルシーホテルくらいだよ(調べた)。福岡でいうなら小倉WOW、FUSE、DRUM-Be1くらいじゃないか!

 

福岡以外はどんな感じだったんだろうか。平日の3マンは厳しいのだなと改めて思う。

 

しかし今日の場所は良席である。G列だったので7列目だと思っていたら、なんと1列目がB列だったという不思議な現象が発生しており、想定より1列前だったという喜び。

何よりB席のチケットを持っていた人が歓喜の声を上げたのではないだろうか。最前列と2列目はそりゃあもう天と地ほど違うものだ。(※個人の感想です)

 

G列のど真ん中。センターブロックの真ん中という素晴らしくよく見えるこの場所。息子を真ん中に上手側に夫、下手側にわたしが着座する。子どもがいる親ならばどうしてもそういう配置になるだろう。自然すぎるこの状況が後にものすごい出来事へと発展するなんてその時は思ってもいなかったのである。


ヤングオオハラは本当にヤングなバンドだった

スタートギリギリで席に着いたので、まもなくして始まった。

3マンのトップはもちろん『ヤングオオハラ』だ。名前だけは聞いたことがあるなーくらいのバンドで、前知識なし、予習なしという状況。

『ヤング』とついた場合、本当に若い場合と、使い古したヤング表現の場合があると思うのだが、彼らは前者だった。

沖縄のバンドということで、そうそうLD&Kは沖縄にも拠点があるのだ。先日の名古屋は残念ながら出られなくなってしまった『かりゆし58』。彼らが沖縄だもんね。

 

東京一極集中ではなく地方に住まうバンドマンという生き方だってあっていい。ということで福岡、大阪、沖縄とライブハウスがある。飲食店とライブハウス、経営的に非常にヤバイこの2つの事業が柱となっているのがLD&Kだ。

四星球のヤスオさんがステージで言っていたが、このコロナ禍で10億借金して誰も首にしておらず、さらに雇用を増やそうとしている大谷社長はキ〇ガイだというのはまさに誉め言葉。

 

しかしこの情報を書くために色々ググっていたら、転換中BGMでめちゃくちゃ聴き覚えがあるのに、誰のなんて曲か分からなくて、「ほら、あの昔の曲よ、あの、ほらあの曲」って夫にずっと言っていたけど、曲名もバンド名も出てこず、青春パンクを全く通っていない彼にちっとも伝わらなかったのは『ガガガSP』の「線香花火」という曲だったということが分かってすっきりした。(サビの部分で曲名めっちゃ言ってるのにね)

 

飛び道具みたいに見える2バンドとの対バンだったし、カッコいいを正解とするバンドにはすこーしアウェイだったかな?しかもコロナ禍でのライブは客席もエンジンがかかるのに時間がかかるので、トップバッターはなかなか不利である。

若いバンドマンに幸あれ。

彼らのステージの時に、上手側の2階通路に人影が見えた。確信は持てないがヤスオさんではないかなと思った。

時間配分がどうなっているのかをはっきり記憶していないのだが、ヤングオオハラのステージはちょうど30分だった。

 

四星球のステージ掌握率はすごいという話と客イジりを受けた親子の話

転換中は椅子の恩恵をうけまくる。

セッティングが見られるというのは対バンならではといったところだ。四星球は名前や存在はもちろん知っているが、ステージはというと2018年に鹿児島で行われた野外フェス、SATSUMANIANで一度だけ観たことがあるくらい。

でもそのステージがめちゃくちゃ面白くて、息子も「あのカブの人たちだよね」と言って楽しみにしていた。(ちなみに正確には「桜島大根の人たち」なのである)

 

SEが流れてヤスオさんが一人でステージに現れた。

四星球のステージはとにかくお客さんを自分たちのペースに持っていくのが上手い。19年目だと言っていたけれど、年数じゃないのですよ!準備と段取りがとにかくすごいのだと思う。こういう面白いことを本気でやっている人たちってバンドに限ったことじゃないけれど、とにかく真面目だと思う。面白おかしくステージに立っているけれど、真面目さがにじみ出ているバンドだよなーと観ながら思った。

 

もう出てきてもらいましょう、ね彼らに、みたいな感じで流れ始めた『日本の米は世界一』

え?って思ったし、ステージ袖から走り出てきたフォルムはまさに打首さんだったと思う。わたしは視力が0.02くらいしかないのだけど、裸眼で見たらもう完全にそうだと思ってしまうだろう。

まあ1秒ないくらいの短さで気づくのだけど。そのクオリティーも絶妙だと思うんだ。

 

「運動会しましょう」というこの言葉で、予習ゼロのわたしたち家族は何一つピンときてはいなかった。もしや、といった予感も全くなく、これから巻き込まれる状況に対しての心構えが出来ないままその時はやってきたのだ。

 

四星球のファンの方からすればもう定番の流れなのかもしれないが、簡単に説明すると真ん中から左右に紅組と白組に分かれてステージから言われた通りの演目で競い合うという時間だ。あれよあれよという間に自分たちのペースに巻き込んでいく。これが1曲目なのも彼ららしさなのかもしれない。

 

今回の席はセンターブロックのどセンターだった。前から6列目のどセンターに家族3人。息子を真ん中に下手側が母、上手側が父という3マンセルである。

 

家族が真ん中で割られる、そういう時もある。と、別になんとも思わずだったのだが、これをまあステージの上からイジられた。下手が紅、上手が白という2つのチームに分かれるときに、3は割り切れないのだよ。

でも実は、3人で並んで席をとれたのは久しぶりで。なぜなら打首さんのライブはここのところ1アカウントで2枚しか申し込むことができなかったから。

おかげで1人と2人に分かれて座ることとなっていて、それこそコロナの影響だったと言わざるを得ない。

 

そんなようやく3人の絆を確かめ合った我が家がヤスオさん主導で2つに分けられていく。「やっぱりお母さんの方がいいか。そしたらこっちにし」みたいな感じで。「お母さんの方にってなって頷いた時のお父さんの顔が残念そうやった」とステージから色々言われながら、会場の楽しさが増していくなら良いのだ我が家は。今生の別れのようにハグをして(というかやらざるを得ない状況になっているのだけど笑)そうして客イジりの引き際も抜群のタイミングで、運動会が始まった。

 

その場駆け足(っていうのかな?)とか、スクワットなど、曲を聴くよりも体を動かすのでいっぱいになる。楽しいね。でも全部白組が勝ったことについては小一時間問い詰めたい(わたしと息子は紅組)

 

全体的に曲を聴くというよりも楽しさが勝つ四星球のステージなんだけど、演奏陣たち上手いのだよ。

日本一泣けるコミックバンドというのが四星球のキャッチコピーだけれど、そもそもコミックバンドと呼ばれる人たちの歴史の中で、演奏やステージングがグダグダだったら良さは半減し寒さ際立つ出来栄えになってしまうと思う(個人的意見)

 

ライブをやるとなったときに、音楽以外の部分をものすごく考えて作りこんでくるバンドなんだとは思うのだけど、音楽的にもそこを後押しできるところが良いなあと思った。

段ボールででかでかと「まさゆき」ってなってるの好きすぎる。

 

LD&Kのイベントだったので、LD&Kのことについて色んな想いをステージの上から話していた。今年19周年の四星球がバンドを始めたばかりの頃はちょうどガガガSPがものすごく売れていて、この会社に入りたかったと。でも今日はこのお祭りに参加することができて、もう今日だけはLD&Kに入ったも同然と言っていた。

 

四星球は本当に盛り上げ上手。全国ツアーがワンマンではなく対バンで行うようになった文化とともに育ってきたからか、このあたりのバンドは対バンゲストとしての役割をしっかりこなすように思う。主催をしっかりと立てながら個性あふれるステージを行って、しっかりとその日の全体を楽しめるようにするところ、とても良い。わたしはライブバンドが好きなのだけど、四星球は唯一無二の世界観がある。

最後に各それぞれのバンド名が書いてある段ボール看板から、パーツを取り外して『LD&K大好きヤン』を作り出したところでフィニッシュという素晴らしい終わり方だったと思います。

そうそう、チャゲ&あす香になってたのも面白すぎた。

 


会長のイメチェンと打首さんのステージは最高だねっていう話

さあ、本日のメインイベント!打首さん!!

いやはや、今日はどうやらメンバーの誰かがイメチェンをしているということ。予め会長がツイートをするなんて、絶対会長じゃないかとひそかに思っていたら当たっていた。

 

セッティングの時にいつ出てくるかをドキドキして待っているのだけど、うっかり見間違いとかよくあるんだよね。

あ、…違ったみたいな感じってこっちもあるし、例えば初めてライブに来たって人がいたらローディーの人をメンバーと間違えてしまって…みたいなこともあると思う。

でも、今回は見覚えのあるお衣装を着て、見覚えのないシルエットの人がいたからもうビックリしたよ。二度見どころか三度見したからね。

 

会長の髪が、ばっさり短くなってるじゃないか!!!

イメチェンと予告するからには大幅に見た目が変わっているのだろうと思っていたけれど、まさかあんなに短くするとは!!!!

 

会長のストレートヘアって浜松のやらまいか大使の任命式の時からなんだけど

※参考資料

 

この時は急に情報だけが出て、その後ステージの上での初披露ってのが京都のボロフェスタだったんだ。その時もおおーって思ったような記憶がうっすらある!

 

わたしは武道館少し前からのファンなので、会長といえばくるくるパーマヘアのイメージが強いのだけど、髪型って変わっていくものだもの。

ロン毛も慣れてきて、やっぱりハードロックギタリストはサラサラロングヘアじゃんと思っていたけれど、短髪も良き。ビルドアップに成功しているので以前から全体的にプロレスみがあるのだけど、今回のヘアスタイルもそのプロレスみは引き継がれていたと思う。パーマなの!?それとも天パなの!?急なイメチェンは一体何なの!?

そして周りがざわつくことを予想して、先にツイートしてるのがもう可愛すぎる。



さて、あす香さんの静養中なお姿は初めてで、そしてドラムがサポートの方ということで、これまでのライブとは少し雰囲気が違う。

やっぱりドラムが変わると少し曲の雰囲気も変わるなーと思った。打首さんはとにかくしっかり練習をするバンドだから、3人の息が合ってる。そのあたりが少し物足りなさを感じる部分もありつつ、でも完全なるお休みではなくこういうスタイルを取ってくれているおかげで、ライブ全体はいつもと変わらない良い形で楽しめる。楽しさを軸にどうしたらいいかを考える会長のスタイルが本当に大好きだ。

 

セトリはこちら。いつものごとく記憶にあまり残っておらずなので、Twitterエゴサして参考にさせてもらいました。

 

<セトリ>

新型コロナウイルスが憎い

足の筋肉の衰えヤバイ

筋肉マイフレンド

布団の中から出たくない

猫の惑星

カンガルーはどこに行ったのか

シュフノミチ

歯痛くて

島国DNA

日本の米は世界一

 

en

明日の計画

 



打首さんの前まで後ろには今回のイベントのロゴマークのバックドロップがつるされていたのだけど、出番に合わせていつものように映像を映し出せるように変更された。

いつものSEはバックドロップシンデレラの『池袋のマニア化を防がNIGHT』が流れて、先ほどセッティングの際に一度ステージに出てきてた面々が、今度は演者として現れる。バクシンとの対バンで謎のメタルギタリストとしてステージに立ち、渉さんとツインギターをかき鳴らしていたあのロン毛の人はもういない。

 

というか、いつかこのツインギターを見たいのだよ!!!!

 

 

コロナ禍以降、というか2020年からこっちはずっとZeppFukuokaでしか打首さんを見ていない。少し高いステージに大きなスクリーン。

バンドの成長という個人的な状況を判断するにあたって、周りの環境変化がありすぎて以前とどういう風に比べていいのかがわからなくなる。

だって2019年はDURM Be-1で見たんだよ。バクシンとのツーマンで。広くて遠いのか、ゆったりしつつ近くで見られるのかもうよく分からないよ。感覚迷子。

でも結局最後にスタンディングで見たときはZeppだったけどちゃんとソールドしていた。

 

今日のような椅子席はフロアに余裕がとてもあるのだけど、それにしてもお客さんが少ないように思えた。こんな感じで採算は大丈夫なのだろうかと不安になる。



新型コロナウイルスが憎い】から始まり、みんなが自覚した【足の筋肉の衰えヤバイ】

 

3曲目の【筋肉マイフレンド】では、先ほどの四星球の運動会を引き取って、こちらも紅と白に分かれての対決だ、と。白ばかりが勝ってしまって紅組はさぞ悔しい思いをしているだろう、でもまだスクワット対決があるんだ!みたいな雰囲気であおられながらのスクワット。そしてまたも白が勝つというお約束通りの展開へ。

 

寒くなってきましたね。という季節の言葉が出てくれば【布団の中から出たくない】

コウペンちゃんが可愛い冬バージョン。夏バージョンも良いけれど、やっぱりこの曲が可愛い。せっかくのライブだというのに、つい後ろの映像を見てしまうのだ。

 

どこでMCが入ったんだったかもう覚えてないのだけど、「久々に商売の話をしますよ」って言ってから始まる物販のご案内。わたしこの入りがすごく好きなんだよね。

今回はちょうど毎年恒例の受注生産受付期間だったので、その話をしていた。風乃海くんがコウペンちゃんの白ロンTを着てて、めっちゃかわいい!と思ったけどそれは風くんの持つ生粋の可愛さも上乗せされているのだろう。

着画像を撮影したので後でアップされるから、その撮影モデルを風くんが人一倍頑張ったということで、きっと売り上げに反映されるはずだ、と会長から重めにプレッシャーをかけらられていた。

ライブが終わってからのツイートで、これはZeppFukuoka前のデッキではないか!?というところで撮影したメンバー+風くんの着画ショットがあがっていて、みんなかわいいなあとニコニコしてしまった。同時にこんなことをしていたなんて・・・・だからライブ前は早く現場に来たいんだよ!!!!と、こんなにスムーズに入れるならギリギリに来ればよくない?と言った夫に力説してしまった。

せっかくなので話題にあがった風くんのショットも!

 

 

ちなみにわたしは今回の受注生産はワクチン接種済みTシャツを購入しました。

 

サポートドラムである、the telephonesから松本誠治氏

まぜそば屋さんをされているみたいで、めちゃくちゃそのことを会長が言うから、めっちゃ食べたくなったし、大宮に行ったときは食べたい!

natalie.mu

 

【猫の惑星】はイントロが好き。この曲はほんとカッコいいよねえ。あす香さんの声がしっかり伸びやかで安心した。ドラムプレイがないぶん歌に集中してるのだと思うけど、それを置いても歌声綺麗だよね。打首シスターズのハモりはいつもすごく綺麗だと思うのだけど、声としては個人的にあす香さんの方が好き。もちろんJunkoさんの声も個性的でとても良いと思うけどね!

 

【カンガルーはどこに行ったのか】

この曲間違えずに歌うのすごくね?さすが88を歌う人だけあるわと思う。

カンガルーが出てくるところで、カンガルーをめっちゃ期待して待ってしまうんだよ。後ろで鳴ってるベースがカッコいいのでJunkoさんを見たいと思っているのに、どうしたって考えてる途中に出てくるカンガルーを一緒に見てしまいたくて、スクリーンを見てしまうんだよ。くやしい。

 

【シュフノミチ】

【歯痛くて】

【島国DNA】

わたしこの辺の曲の時に、急にコンタクトにごみが入ってしまって、目が痛くて痛くて、でもステージ見たくて必死に目を開けてたからもう記憶が無さすぎて悲しい。

多分だけど、シュフノミチの時に頑張ってヘドバンしたせいで、何かが目に入ってしまったんだなー。化粧なのか、空気中を漂う何らかの物質なのか知らないのだけど、以前アシュラのライブに行ったときにもあって、これ本当に嫌なんだよね。とはいえ、化粧だったとしてそれをせずにライブに行くというのも自分としては嫌だなって。やっぱりお祭りみたいなもので、楽しみだったりするので、そういうの全部ひっくるめて特別な日なんだもん。

なので、ヘドバンしても落ちないアイメイクについての研究をすることにします。

 

まっぐっろ!まっぐっろ!ってなりながら、コンタクトの痛みに耐えて泣いていたのはわたしです。はたから見たら感極まった人のように見えていたかもしれなくて、ここで!!泣くの???みたいに思われていたかも知れないな。どこだって泣くぜ。

 

それはそれとて、3つのバンドの転換中とか色んなときに客席をぐるりと見渡してみると、少し年配者が多いように感じた。ほとんどは打首さんのお客さんだと思うのだけど(獄Tだったし)きっともしかしたらこれまでのギッチギチのライブハウスには怖くて来られないような人たちも、椅子があるなら、ソーシャルディスタンスが保てる状態なら、って思って来たという人も多いかもしれないなーと思った。

 

以前から打首さんのお客さんには、ライブハウス初めてですという人が結構いて、コロナ以前はフロアの真ん中あたりにもっこもこのアウターを着たままの人が混ざっていたりした。遠目からあれは…暑いのではないだろうか、などと不安に駆られたものである。



「もう少し、あともう少しな気がしている」会長がそう言っていた。

たしかに今すぐ気を緩めることはできないが、もう少しで昔のようなライブが帰ってくるんじゃないか。その気持ちは誰もが持っていることだと思う。

第5波はすさまじかった。医療関係者はずっと大変だったと思うけれど、その大変さを知ってしまったかのように錯覚させるくらいの規模で感染は拡大していた。

しかし今、ようやく少しずつ収まってきているところにある。感染確認者の数はぐっと減り、わが町も、一時期1000人を超えていた福岡市内どころか九州全体で一桁となった。

 

わたしたちのエンターテイメントに希望の光がわずか射し始めている。

 

まだ声を出すことはできない。しかし代わりに大きな声を出してくれるステージと、コール&レスポンスを交わす日は近いのではないだろうか。

 

【日本の米は世界一】

この曲、いつもカッコいいし、いつもテンポが思ったよりもゆっくりなところが、本当に大好きな曲なんだけど、後ろの映像の色んな定食が映るシーンで、お店の名前がチラ見えしてなかった?

箸袋とかに書いてあったような気がしてるんだけど、今までもあったのか最近そうなったのか何なのかわからなくて、少し気になってるんだよ。

一体なんだったのか、見間違いなのか、それともコロナ禍でダメージを受けた飲食店応援なのか(いやそれにしては地味すぎるような気もするのだよ)

とにかく、あれ?って違和感を少しだけ覚えたことをここに記録しておく。



久しぶりの対バンだと時間が短く感じた。打首さんの場合ワンマンだとオープンからまずは動画を見るところで始まるので、とにかく盛りだくさんでやたらめったら長く感じるのだけど、今回は他2つのバンドを楽しむ時間がそれに代わるものとなった。もちろんそこが対バンライブのだいご味でもある。



アンコール、出てきてヤングオオハラの話をしていたと思うのだけど、四星球のステージの時にヤスオさんが「彼らがこれからのLD&Kを背負って立つ」とか「大谷社長の10億の借金を背負ってくれるバンドだ」とか言っていたのを引き取って、会長も「我々が1億くらいは担っていかなければならないかと思っていたけれど、ヤングオオハラのおかげでその必要もなくなった」と言っていた。

なんにせよ、10億は若手イジりの要素もある話ではあるが、1億の部分は以前も言っていて、冗談めいた口調にも聞こえるが普通に本気なのだと思っている。



少しずつ、あともう少しで聴くこの曲はとてもくるね。

【明日の計画】

どこのシーンだったかなー。Junkoさんと風くんが背中合わせになっていたのが本当に可愛くて、ああ、このシーン誰か写真撮ってないの??ってなったんだよなー。あとから見せろもう一度見せろ!ってね。

Junkoさんが風くんの背中を預けながらベースを弾いていてね、あーいいなーって思ったのだよ。

 

もう少しってなって振り戻されて、また大きく状況が動いて、だけど本当にもう少し。まだ全面的に同じようにはできないけれど。

 

このライブから数日後、行動制限の緩和が正式に決定した。感染防止、安全計画を策定すれば収容人数の100%までの入場が認められることになった。

もちろん以前のような、本当の意味でコロナ以前のようなライブはまだ先なのだと思う。それでもようやくここまで来たのだ。わたしたちにできることは日々の感染対策と、楽しさを持ち寄り、ルールに沿ってその1日を過ごすことだと思う。



今回のイベントは会場によって少しずつセトリが違っていたと思うけど、アンコールに関しては『フローネルじゃないんだ!』というのがその場にいた正直な感想。あの空気感大好きなんだもん。

でもなー時間ないよね、たぶん。

 

終わって外に出たら大雨で、もうすぐ22時になりそうだった。

息子が物販でどうしても四星球の法被を買うと言うので行ってみたけれど、さすがにあれは簡単には売ってないやつだよね。それこそ受注生産なのかな?分からないのだけど、仕方なくタオルを購入した。

こうして少しずつ面白バンド界隈を知りながら息子が育っていくのも楽しいなと思う。

 

Zeppの看板で写真を撮ろうと思ったら、すでにMARK ISは閉店していて、残念ながら叶わなかった。

やはり先行物販に間に合うくらいの時間には来たいし、コロナが関係なくなったらもっと早く来てウロウロしたいんだ。そんな風に1日をひっくるめてライブなんだ。



すぐに雨は止んだ。

楽しい時間は終わる。ならば苦しい時間も終わらなければ、割が合わない。明日からはもっともっといい日だ。

 

 

2021年10月8日 アシュラシンドローム RE:RECORDING TOUR 福岡Queblick

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ライブが久しぶりなのは言わずもがな。それでも年単位ということがないのは、こんな状況下においても万全を期してライブを行ってくれた打首さんのお陰だったりする。
しかしながらそれは、やはりある程度の規模が必要で。言ってみれば大企業なら出来ることも、中小企業には難しいみたいな話だったりするものだと思う。

そう考えると、わたしのアシュラシンドロームのライブ参戦が丸2年空いてしまったのも、世の中の縮図であるのかもしれない。

2年てなんだよ。2年だぞ、2年。
最後に行ったライブが2019年の10月16日。
コロナ以前のスケジュールのことなど、すっかり遠い昔のようだが、東京のバンドである彼らが自分たち主催のライブで福岡まで来るとするならば、春と秋のツアーがチャンスである。それ以外の予定はまあもう不定期なので、どこかのツアーの対バンで来るか、あとは3月に行われるサーキットフェスか、とそんなところなわけだ。

2019年のわたしは、翌年3月のサーキットフェス、そしてその翌日、小倉でザ・マスミサイルとの対バン予定だったライブに参戦する予定だった。しかしそのどちらもダメになってしまい、そのままズルズルと月日は経過していったのだ。

すべての音楽ライブが出来なくなり、各音楽関係者が知恵を絞って様々な形で自分たちの活動を続けていこうと模索していた2020年。アシュラも配信ライブをいくつかやってくれて、お陰で画面越しではあったが、ライブを楽しむこともできた。
亞一人くんのソロライブも配信してくれたので、普段だったら遠征が難しいようなライブを見ることができるという、配信の良さももちろんあるなと思っている。

でもだよでも、でもやっぱりライブってのはその場に行って、目の前で演奏している人たちが、そこで出す音を生で聴いてってのがいいんじゃないの。と、そう思うのだ。

そして2021年。無観客で配信オンリーから、観客を動員してのライブが少しずつ再開され、少しずつ状況が緩和してきた。
しかしまだ全く油断はできない状況で、緊急事態宣言が発令されたり解除されたりを繰り返していくうちにデフレを起こして、まん延防止措置法だの、リバウンド防止措置期間などと、言葉遊びのような状況だ。

その中で、県をまたいだ移動というのが出来たり出来なかったりするわけで、そうなれば遠征がしづらいというお互いの事情がある。そしてまだまだ地元であってもライブに行くこと自体を避ける人が多い中での地方ライブは、キャパの半分の動員数というところも含めて、移動費とその他もろもろが釣り合わない。
結果、東京のバンドを観る機会というものは限られてくるというのが現状で、ライブは行われているが一向に観る機会がないということになってしまうのであった。

 

やっと、やっとだったんだ。2年、長かったよ2年。
どのくらい長いかというと、小学5年生だった息子が中学1年生になってしまった。こんなに大きくわかりやすい2年があるだろうか。流れている時間が見えるかのようだよ。

今回のライブだって、本当は息子と一緒に行きたかったのだけど、平日の17時オープンとなれば、15時台には家をでないと間に合わないのだが、中学校は小学校に比べて終わりの時間が遅いのだ。

 

残念ながらお留守番、ということで母は一人でライブを楽しむことにした。
そして今回は、なんと大阪から遠征してくるお友達と一緒にライブ観戦できるという、嬉しさが倍どころの騒ぎじゃないよ!
ライブ遠征が減ると、会えない人も多くてさみしいなって思っていたので、そうやって遠くから来てくれるのは本当に嬉しいことだと思う。
とくに、こうして会いたい人になかなか会えないこの世の中。二の足を踏むわたしのところまで来てくれるなんて本当に嬉しいことだ。

 

お友達との再会~ライブ会場~物販

ひとまずライブハウス近くで合流して、久しぶりの挨拶。アシュラのライブは本当に丸2年だけど、お友達とは2年半ぶりだった。大阪は一時期感染者も多くなっていて、ニュースを見るたびに大丈夫であってくれと健康を祈っていたから、こうしてまたライブハウスで会えるのは本当に嬉しい。

 

近況を語りながら16時からの先行物販へ。Queblickは福岡天神のど真ん中にあるライブハウスで、ものすごくアクセスがいい。わたしは地元ではないのでちょっと別の道からくるとすぐに迷っちゃうのだけど。

ライブが久しぶりすぎて、感が鈍ってしまって看板の写真を撮り忘れてしまった。今日はここツイートをするなんてのをすっかり忘れてしまっていた。
なので写真はあとからお友達にもらったものだ。

地下へと続く階段も久しぶりだ。
ごちゃっとした壁や重たい扉、高くて座りづらそうな椅子のバーカンも懐かしい。前回来た時は虎の子ラミーのマザーがステージから飛び出して、バーカンのあるここまでマイクを持ったまま走ってきたので、なぜかフロアに入らずバーカンで一人カウンター向こうのお姉さんと話しながらジュースを飲んでいた息子の姿がその後のライブ写真に写っていた。
よい思い出である。

 

先行物販にはえみだむ氏がいた。だむちゃんだー懐かしい!と心の中で思いながらも、必要以上のことはなかなか話せずに、買い物をする客と化す。
しかしライブが久しぶりすぎてタオルすら持ってくるのを忘れていたというのに、これだけは持ってこなければと思っていたものがあった。

それは、本当にちょうど2年前の2019年10月5日、RSR初出場の2ヶ月後に行った渋谷クアトロのリベンジワンマンライブ。これはとっても大事なライブだったと個人的には思っているのだけど、そのワンマンライブ会場で売っていたバックステージパス風ステッカーだ。

このバックステージパス風ステッカーってデザインも可愛いし、記念になるからとてもいいグッズだと思っているのだけど、その日のステッカーには日付と場所が書かれていなかったんだよね。
だから購入したはいいが、せっかくの記念的要素が薄まっていて残念だなって思っていた。

そのすぐあとにあった福岡でのライブで、始まる前に物販に立っていたカズマさんとちょうどその話になった時に「持ってきてくれたら書くよ」って言ってくれたのだ。
「じゃあ次のライブの時に持ってきますね」って言って、その時はまさか次のライブが2年後になるなんて思っていなかったし、その間にカズマさんがアシュラを脱退してしまうだなんて思っていなかった。

 

そのことを思い浮かべながら、今書いてもらうべきか、それともライブ終了後の物販で書いてもらうべきなのか少し迷った。
ただ、ライブ終了後の物販は混みあうのではないかと思うし、バタバタして結局書いてもらえなかったとなると、それはそれで寂しい。

カズマさんの脱退の話はけっこう早めに決まっていて本来はラストツアーをやってという予定だったと言っていたので、本当なら容易に叶えられたはずの約束だったのにな、と少しだけ悲しい。
音楽の何たるかなんて全く知らないし、ドラムのことも何にもわからないわたしだけど、新しいアルバムを頭から聴き始めて、3曲目で「あれ、これ別のドラムの人かな?」って思うくらいは聴きなれていたんだなって。だってたくさん聴いたもんね。
メンバーがサポートだった時期を知らないわたしにとっては、初めてのメンバー脱退だったのでやっぱり少し寂しかった。

でも大人なので、新しいチャレンジも素敵だなって思っています。

本当はメンバーに書いてもらいたいという気持ちはあるものの、知らないスタッフの人とかではなくだむちゃんならいいじゃん、って思って書いてもらえないかとお願いしました。
快く書いてくださってありがとうございます!お陰で普通よりもずっと思い入れの深いグッズになりました。

 

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セクマシの物販では、ものすごく欲しかったカスタネットを購入。かわいい、とにかくかわいい。


一度荷物をお友達のホテルに置かせてもらい、ロビーで少し近況を話す。みんな色々、本当に色々あって、でもようやく日常が少しずつ近づいている気配を感じている。

 

ライブ本編

さて、相変わらず前置きが長くなってしまったけれど、ライブだライブ!
17時オープンに合わせて、整理券番号順に並ぶ。今回は整理券番号が今までで一番良かったんじゃないかな。Aの8番。
しかし人数的なことを考えても、あまり整理券番号は関係ないかなと思いつつ、1番から10番の方~という声に、おおいかなければ!!と焦って並ぶも、前にいるのは4人くらいで実質5番くらいで入ることができました。

打首さんのライブがチケット代にドリンク込みだったので、うっかりドリチケというシステムも忘れそうになって、慌ててお金を取り出す。
入口のお姉さんの「どのバンドを見に来ましたか?」って質問も懐かしい!!

入ってすぐにフロアに向かう。床に足形が貼られていて、ああこの場所に立つのか…とスタンディングのライブは本当に久しぶりなので、何時間も立っていられるのだろうかという疑問も残る。

フロアの柵をそっと握る。ステージが遠い。だってこの距離では足が届かない。以前は最前列の柵とステージがもっと近くて、演者がステージの上から柵に足をかけて飛び越えてフロアに来るなんてことがあったはずだ。

そんなふうに少しだけ違っていて、でもステージの上に楽器があって、小声だけどざわめきのあるフロアにBGMが流れていて、それだけでもうすぐライブなんだってワクワクする。
一人一人のスペースが決められているということは、入れ替わりもあまりないのかなと思いながら、本日は上手側の最前、NAGAさん前のポジションをゲットしました。

何の曲が聴きたい?今日のセトリって何だろう?そんな会話も楽しい。

 

セックスマシーンがかっこいいという話


そうこうしているうちに、あっという間に30分が経過して、客電が落ちる。聞こえてきたのはBonJoviの『You Give Love A Bad Name』だったと思う。洋楽詳しくないので違っていたら申し訳ないのだけど。
とにかく、モーリーがほら貝を持って現れて、ほら貝を吹くもんだからおかしくて。

セクマシのライブは3回目だ。1回目はマスミサイルと対バンしてて、全然知らないで観てめちゃくちゃ面白くて、すごく印象に残っていたバンドだったんだよね。たしか2012年くらい、って10年近く前なのに驚く。

長いマイクコードを使って、歌いながらライブハウスの外まで出て行っちゃうその破天荒なステージパフォーマンスも、コロナ禍ではなかなか難しいし、お客さんのことを『ゲストボーカル』と呼んで一緒に歌うスタイルだから、ステージングが今の状況にとても不利なんだけど、そんなことは物ともせず、とにかく根っこがしっかりしていてぶれないバンドだと思う。
そんなにたくさん知っているわけではないのだけど、カミコベへの関わり方とか少し漏れ聞こえてきたり、モーリーに対する優しくて賢そうな人だなっていう印象は最初の時から変わらない。
コロナの感染が拡大し始めてライブハウスがあまり良くない形でニュースに取り上げられて、本当にライブが全くできない時から、日本で一番最初にライブをやったのがセクマシだ。
国のガイドラインを守っても、楽しいライブはできる。そう言うのは簡単で、やるのは難しい。行動した人を非難する人はたくさんいるから。でもそれを織り込み済みでまず動く、やる、っていう、本当にカッコいいなって思ったんだよ。

ライブを観ていて、この場所がこの人たちにとっての「仕事」なんだなって思うと、その場所が奪われ続けているのは、なんて悲しいことなんだろう。音楽は不要不急じゃないってそっちが決めてんじゃないよ、となんだか世の中に腹が立ってきてしまった。

感染リスクが高いことは自粛するしかないと思うし、少し前にあった愛知のフェスとか、ガイドラインを守らない行為は絶対にダメだと思うけど、居場所を奪われ続けている人がいるのは忘れてはいけない。
創意工夫で進化していくことを余儀なくされている中で、色んなことを試していたセクマシはカッコいいバンドだなと思うわけです。

もう少しで今まで通りになれるような気がしている、もう少しの我慢だってモーリーもMCで言ってたけれど、ほんとあと少しだといいなと思うよ。
29日にバクシンとの対バンでまたQueblickに来るので、絶対来いよだそうです。
あなたが1人いないと、僕たちは大打撃だから、みんな健康でまたライブハウスで会いましょう。って、一言一句覚えているわけではないのだけど、ステージの上のモーリーが職人さんぽくて本当にカッコいいからまたセクマシのライブに行きたいなって思った。
カスタネットで必死に応じた30分、あっという間のステージだった。

 

 

アシュラシンドロームが最高すぎた

 

そしてセクマシが終われば次はいよいよアシュラの番だ。
セッティングを見るのも、ほんと2年ぶりなんだよ。2年ぶりのNAGAさんが出てきて、2年ぶりのナオキさんが出てきて、2年ぶりの亞一人くんが出てきて…もうそれだけでこちらのライフはゼロに近い。

なんかもう久しぶりすぎて、一番最初にアシュラのライブに行ったときみたいな新鮮な気持ちだった。生きてる!動いてる!近い!って。
だって一番最初にアシュラのライブに行ったのが、2018年の7月なのね、そしてコロナ前に行ったライブが2019年10月なわけだから…1年じゃね?ライブ行ってた期間、1年3か月じゃね?それから2年空いたの?と思うと、もうなんだか初めましての気分だよ。なんだこれ。

いったん引っ込んで、そしてBGMが小さくなり客電が消えて、いつものSEが流れる。もう本当に久しぶりだ。
SE空けにドンと始まる1曲目は新しいアルバムの1曲目だったこの曲。

【AngerFireBomb!! 2021ver】

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わー亞一人くんの声だー!!もう当たり前なんだけど、本当に目の前にいるんだって思うだけで嬉しすぎた。
歌詞が詰まってる感じの曲の時の活舌の良さが好きなんだ。この曲たぶんライブでは初めて聴く気がする。
アシュラのライブ、始まったらもう思い入れが強すぎて泣いちゃったらどうしようって思っていたけど、わたしの涙腺ほんとカッチカチだからそんな心配は杞憂だったし、楽しすぎてにこにこしてしまった。RSRの時も泣かなかったんだからもう泣かねえよ、わたしは。


ちょっとセトリの順番に自信がないのだけど、煽りから始まった2曲目
【男が女を唄う時】

youtu.be


この曲、最初の静かなところで、亞一人くんのマイクにリバーブ?、ディレイ?、コーラス?なんて言うのかちょっとよくわからないのだけど、カラオケで言うエコーみたいなのがかかっていて、ちょっとそれが強すぎたかなーって印象がある。
亞一人くんの声が好きなので、加工っぽくなると少し残念なんだよね。ほかの曲でもどこかであった気がするなー。
でもこの曲いいよね!サビに向かってだんだん上がっていく感じがすごく好き。

NAGAさんの目の前だったので、ニコニコNAGAさんが今日も全開で、ぶかぶかしたお洋服の中で泳ぎながらだったのでとても可愛かったことを報告しておきます。

足元のエフェクターって新しくなってたのかな。まあもう2年も見てないからそりゃ新しいよね。こんなんだったけなーと思いながら見てもわからないくせにチラチラ見てしまった。


MCでは福岡が2年ぶりだという話。そうなのよ。そうなのと答えたいけれどマスクをしたまま心の中で答える。
わたし、そんなにライブ中にステージに向かって声を出す方じゃないんだけど、うっかり何かを言いそうになって、あ、しゃべっちゃダメだった…って思ったから、思いのほかステージに向かって何か言ってるのかもしれない。そんな記憶はないのだけど。

福岡暑いねって。札幌はもうそこそこ朝は寒いみたいで、札幌から飛行機で移動だった亞一人くんは気温差に驚いたみたい。こっちも10月だってのにこの暑さに驚いているよ。

亞一人くんは札幌から飛行機で移動したけど、他メンバーはやっぱり車で、車だとめちゃくちゃ遠いから毎回福岡はもういいかなーって、九州切るかーって思うってNAGAさんが言い始めて、メンバー全員が言ってるみたいに言うな、って亞一人くんが注意するっていう流れが別のところでもあって、それが今回のMCの感じだったな。

NAGAさんすぐそういうこと言うから、誤解されちゃうんだぞ、って思った。


【山の男は夢を見た】

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声を出せないけど手は上がるよな、このオラオラした感じ。亞一人くんのオラオラ煽りが大好きだよ。
あなた方の頭の上に山は見えてますか?って言われたら手を挙げて山を作るって、最初にアシュラのライブに行くって言ったときにフォロワーさんから教えてもらったのだけど、久しぶりすぎて、山を作るんだっけ?指と指を合わせるんだっけ??これ打首さんのタケノコの時じゃない???って迷って、ちょっとふんわりした山になってしまった。
周りをちょっと見たんだけど、山っぽくなくて余計にあれれれ?ってなってしまったけど、山を作る感じで良かったと思うよ。間違っていなかった。

配信ライブを観ていたり、あとはコロナ禍がそもそも普段の生活がガラッと変わってしまったせいで、2年ぶりの実感がわかないのだけど、確実に時は流れているなと思った。だって山のときの山の振り付けを忘れるなんてあり得ないことだもの。


まだまだいけるよな、で絶対彼氏以上】

youtu.be


この曲はイントロが本当にカッコいい。オイオイのところは手を挙げるしかできないのだけど、代わりにNAGAさんたちが言ってくれる。聴きなれた曲がライブハウスの大きな音で全身に刺さるように響いてくるの最高だなと思う。
NAGAさんの「手をあげろーーー」は少しタメが入って気合が入ってた。
Queblickは照明がとても綺麗で、わたしはこの箱の照明がとても好きなんだけど、しっかりステージの上の人たちの顔も見えるのに、色もすごく綺麗で映える。
後ろから照らした光でシルエットのようになる瞬間とか、美しいなーと思う。ステージはいつだって輝いていて、伸ばした手が届かない憧れの場所だ。


どこでMCだったか定かではなくて、思い出したときに書いているのだけど、どうやらアシュラは新しいお客さんが増えたとのこと。コロナ禍で配信ライブをやったり、あとは10獄からって人もきっとたくさんいるよね。ひらけカンキッキーズは2曲とも名曲だもの。あれは打首さんのライブでめちゃくちゃ笑わせてもらったし、いつ見ても大爆笑必至な素晴らしい動画だ。

初めてアシュラシンドロームのライブに来た人?っていうNAGAさんの問いかけに、けっこう手が挙がっててびっくりした。わたしも2年ぶりだったから挙げればよかったよ、もう初めましてだと思うからこれだけ空けば。

でも新しいお客さんがライブに来てくれるのってきっと嬉しいよね。わたしも嬉しい。

新規のお客さんが増えてきたということで、再録でアルバムを出すことになって、昔の名曲をもう一回出そうという話になった。

この時に少し中鉢さんの話が出てたな。
「運命の少女」は、わたしは4年前のワンマンで初めて聴いて、その時の衝撃は未だ超えられてないってくらい衝撃的だったんだけど、そのあとどうしても音源が欲しくて、たぶんその日のワンマンに参加していた人はみんなそうで、しかしながら探して探して探しまくってもどこにもないのよ。
TSUTAYAのオンラインレンタルしかなくて、そのライブに行った人がみんな借りるもんだから、ひそかに順番待ちみたいになっていた気がする。知らないけれどきっと同じライブに行った人たちと、同じ1枚のCDをめぐって予約しあってたのかと思うとすごく面白いなって思った。
今回再録されたものとはアレンジが全然違っていて、中鉢さんがメインなくらい歌っていて、亞一人くんがコーラスに回ってる部分もあるんだよ。わたしは新しいアレンジのほうが好きだけど、このバージョンも新鮮でとても良い。中鉢さんのきれいな高温と亞一人くんの少し若い声がとても良いんだ。


再録でMVを出したときに、コーラスを入れないで主メロを1人で歌いきることに意味があると亞一人くんがツイートしていたけど、原曲を聴くとなるほどなーって思うよ。
彼女のことは時々RTされるツイートを少し読んでいた程度の知識しかないのだけど、強くて綺麗でかっこいい人だなと思っていたので、訃報はやっぱり哀しかった。

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在庫数2枚あるので、全国を2枚で対応するのは大変だと思うけれど、気になった方はこちらからぜひ。

そのわたしの大好きな曲。
【運命の少女】

youtu.be

再録アルバムに収録されて、MVまで作られたから今日は絶対に聴けると思ってた!ワンマンでしか聴けなかった貴重な曲から、ツアー先の地方のライブハウスでも聴けるなんて本当に嬉しい。
ただこの曲はピアノアレンジなので、アツシさんがいないと難しいんだよなっていう茶番が始まる。Twitterを追いかけてるから知ってるんだぞ!みんなが喜ぶ大正解の解決方法を。

地方には遠くて連れてこられないし…お金ないし…みたいなことを言いながら、でも今回の対バンではピアノが弾けるあの人がいるじゃないか!ってことで、呼び込んだら即出てきたモーリー。
「誰がタダやねん」って言いながら出てくるのが早くて笑っちゃった。セクマシはモーリーだけじゃなくてメンバー全員がピアノを弾けるらしい。さすが。

普段のモーリーとは違うモーリーが見られるスペシャルな機会。これは対バンならではの良さだ。その日にしか観られない、まさにライブというやつである。

歌い上げる亞一人くんの歌声が会場全体に響き渡る。スポットライトのように照明もシンプルで、音もシンプル。だけどそれが良い。いい声すぎてほんとに。わたしが一番好きなところは2番の「雪に 混じる」の「雪」の「ゆ」の入りの発音です。
これ音源だけじゃなくてライブでもちゃんと聴けるので、耳を預けて聴いてみてほしい。ライブの時は2番とは限らないけれど。

この曲って2021年verになってバラード色が強くなって、亞一人くんの声なんだよね。1にも2にも。
柵に寄りかかりながら全身でそれを味わう、なんて贅沢な時間なんだろう。大好き。

曲が終わって、はけていくモーリーの速さもなかなかのものだった。脇役にも主役にもなれるところが素敵だなと思う。


そしてMVが発表されてからずーっとライブで聴きたかった曲。
【ENCOUNTER】

youtu.be

本当はカズマさん脱退ツアーがあるはずだった。全国のファンは最後にきちんとライブでお別れを言いたかったと思うんだ。たしかにラストライブは有観客と配信で1日2ステージやってくれたけれど、それは体力的にも色んな意味で本当にありがたいことだけれど、やはり願わくば目の前で最後なんだと噛みしめながら観たかったし、今までのお礼とこれからの人生への激励をしたかった。

この曲がカズマさん脱退のはなむけの曲だって聞いて、改めてああ良い歌詞だなあと思ったんだよね。
『未来は知らん顔で 通り過ぎて 跡形も無い それじゃ虚しい それじゃ悲しい だから出会うんだろう』
ここの歌詞がとても好き。
この曲、初ライブ参戦の人はもちろんなんだけど、昔からのファンの人だって、遠征してなければライブで聴いたことがないはずなんだ。
だから全体的にホーンセッションのノリの良い曲なんだけど、はていったいどういうノリ方をすればいいのかってのが全然わからなくてさ、最前列にも戸惑いが見て取れたのがちょっと面白かった。わたしも戸惑っちゃった。こういうところから定番になっていくと、観るほうも慣れてきて、一体感が出てくるんだよね。新曲ですって発表したときは本当に初めましてなのでよくあるのだけど、初お目見えからずいぶん経っているのに、ライブの回数がだいぶ減ってるから曲を知ってるのにうまくのれてない感じがちょっと歯がゆい気持ちだった。


NAGAさんのギターのフレーズだけで分かってしまう
【月はメランコリックに揺れ】

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この曲がくるということはもう後半も後半だ。時間はなんてあっという間にすぎてしまうのだろう。
福岡のみなさんと、本当はでっかい声であーいぇーしたかったけど、どうやらまだダメみたいだから。それはまた次に絶対できるようになるから、今日はみんなの分を俺が引き受ける。亞一人くんがそう言って始まる。
最後にこの歌を一緒に歌ってからもう2年。ワンマンライブ後に中野新橋の駅に降り立って、お友達と飲み屋のクロちゃんで打ち上げをした日からもうそんなに月日が経ってしまった。

ライブの少し前、わたしの車でgood morning yesterdayという部分の歌詞を聴いて、「おはよう、昨日?どういうこと?」と息子が言った時、中学生になったんだなと妙なところで月日の流れを感じた。

目の前の柵は距離は変わっても高さは変わっていない。ちょうど柵に当たる位置に顔があった息子の身長も少しは伸びて、きっと今なら下からのぞき込まなくても、背のびをしなくてもステージが見えるはずだ。
2年は長い。でもステージを観れば一瞬で埋まってしまう程度のものだ。
声を出せない不自由さはそこにある。それでも手を挙げて応えるしかない。

 

本編ラストは
【Over The Sun】

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この曲はもうRSRだよ。もう2年も経ったなんて信じられないな。記憶の濃さが違う。
日常生活はぼんやりとしてるけど、この曲を初めて聴いたあの場所のことは、本当に色濃く残っている。そしてこの演奏をライブで聴くとその風景が思い出されるんだよね。


ステージの上で見たことのない顔で歌ってた亞一人くんのその表情だったり、イントロを弾き始めたNAGAさんの丁寧な音出しの瞬間だったり、初めて聴く曲のコールを間違えながら一生懸命声を出したときのことだったり、ステージの下で懸命にカメラを回すチダさんだったり…いっぱい思い出す。

 

歌いながら感情が自分の中で深くなっていくのか、肩で呼吸をするところが全身で歌ってるって感じがして好きなんだよな。ちょっと狂気に満ちた顔になるのがとても良い。
本来ならその姿に向かって手を挙げながら、フロアが歌声を返す部分があるのだけど、それはまだ心の中だけになってしまって、外に現れるのは振り上げた腕とマスクで半分隠された表情だけだ。
コミュニケーションは限定されている。それでもわたしたちが観るステージは変わらない。その変わらなさが、音楽を生業とするすべての人たちの努力によって何とか保たれているのだということを改めて知ったような気がした。


ステージを後にする4人。アンコールは手をたたく。このコールは以前と変わらない。
今回は主催側なので、アンコールがあるのだが、小さな箱だと早めに出てきてくれて嬉しい。

 

ここからアンコール

【Mr.Paradise】

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2021年バージョンの音源を最初に聴いたときに「どっこい」どこいった?って思っていたけど、ステージでは言ってた。
「どっこい」ってなんだよって思うけど、もうありきで覚えてるから、ないと尻座りが悪いというか、昔カセットテープで音楽を聴いていた頃に、何回も聴きすぎて次の曲の入りまでもがその曲に含まれてくるみたいなそんなイメージです。

このミスパラ、めちゃくちゃスピードが速かった。驚いた。この感想を書くのに改めて音源聴いてるけど、こんな速さじゃなかったよ。はやっ!?て思ったもん。ギターから始まる曲だから、NAGAさんのさじ加減かな。ノリのいい曲やってぱっとやって終わろうみたいなことを言って始まったけど、めちゃくちゃ速くてちょっと笑っちゃった。
亞一人くんは活舌がほんといいよね。わたし、亞一人くんの言葉の発音の仕方が好きなんだと思う。
あとサビの最初のHEYのところは全然いけるんだけど、途中のへーいとへへーいのところで手を挙げようと頑張ったんだけど、けっこう難しかった。


本当に最後の最後はこの曲。
【Daring Darling】

youtu.be

このダーリンの時にステップ踏むってのがあるらしくて、お友達はそれをホテルで練習したから、少し下がって広い場所で楽しんでいたのだそうだ。なにそれー楽しそう!と思ったけれど、ダーリンの時はやっぱり前にいたいんだ。

この曲にもたくさん思い出があって、狭い箱の小さなステージだと、亞一人くんとの距離がマイナスになるというか、最前にいるお客さんを超えてさらにフロアに行っちゃうので、その時に見えてるものといえば、よくて半身、次点で足、何なら柵、最終的に床、みたいになる。でもその心地よい圧が大好きなんだよね。

でも今は『そういうこと』は一切合切NGなので、すごくよく見えた。ナオキさんとNAGAさんが左右を入れ替わってくれて、ナオキさんの素敵な笑顔を見ることができた。NAGAさんはいつもにこにこしてるんだけど、ナオキさんは目が合ったら笑ってくれるのがとても嬉しい。いや、妄想かもしれんが。


ライブが終わってしまう。楽しい時間はどうしてこんなにスルスルと流れてしまうのだろう。2年の間に色んな事があったけれど、もう少し、あともう少し、少しずつだけど希望が顔を覗かせている気がしている。
また福岡に来るって言ってくれたから、わたしはそれを信じて待つしかないし、遠征ができるように日々の健康に留意していくしかない。次のライブは一緒に行こうねと息子と約束をしていて、それがいつになるのかはまだわからないけれど、こんなに楽しい時間を手放してはいけないなと思った。

 

ライブが終わり、そして思うこと

 

客出しのBGMは新しいアルバムのDaringだった。まだライブが続いているような感覚になる。明るくなったライブハウスのフロアに何度も取り出して聴ける音が響いて、さっきの瞬間しか聴けない音の記憶が混ざり合う。

次の参戦予定はまだ決まっていない。ツアーファイナルのワンマンだって行きたいけれど、まだ遠征は少し躊躇してしまう。でもまた以前のように楽しめる日がくるのだと信じて、日々を確実に生きていくしかないのだ。

ライブが終わって帰り道、片づけをしているモーリーたちに少しだけ声をかけることができた。わたしは何も話せなくて、お友達が話してる横でうなづいているだけだったけど、お互いの健康を祈ってまたどこかのライブハウスでと再会を誓ったのだ。

ナオキさんとも目が合って、「今日はありがとうございました」と言ってくれた。
亞一人くんの横を通り過ぎながら、「今日のライブすごくよかったです」と伝える瞬間に飲食店かマッサージ屋かの看板に激突し、かなり挙動不審になりながらだったというのに、「ありがとうね」と返してくれた声はとても優しかったです。はい。精進します。

ラーメン食べたくてうろうろとして、でももうほとんどのお店が閉まってしまってて、結局チェーンのうどん屋さん(美味しい)だったけど、お友達と食べたうどんは本当に美味しかった。
ライブに行って、音楽を楽しんで、ご飯を食べて帰る。たったそれだけの事なのに、2年も出来ていなかったんだな。

衣食住の最低限は生命維持のために必要だけど、たしかにそこをおろそかにすれば物理的な死がやってくるのだけど、それでも文化的な生活がなければ人は生きていけない。

WEBで何でもできるとはいっても、五感のうちのたった2つ、視覚と聴覚だけだ。
それ以外はまだ直接触れ合うことでしか得ることができない。
対策をおろそかにしろと言っているわけではなくて、早く色んな心配をすることなく目いっぱい楽しめる日が戻ってくるのを願ってやまない。


またどこかのライブハウスで。それまではお互いに健康で。

 

 

 

2021年3月18日(木)青木亞一人単独公演『GetWildに魅せられて。』札幌SPIRITUAL LOUNGE(配信)

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まずは3/28までアーカイブが残っているので、読むよりもぜひ映像を観てくださいな。

【購入ページ】

passmarket.yahoo.co.jp

※YahooIDがなくても買えるみたい

くわしくは→ https://blog-passmarket.yahoo.co.jp/archives/guest.html

 

 

年度末は忙しい。社会人も学生も。

年末年始に感じたあわただしさがまだ記憶に残っている間に、再び新しく大きめの区切りをつけているなんて、いったい誰の仕業なのだろうかと文句の一つでも言いたくなるほどにとにかく忙しいのである。

 

ワクチンの目途がたち始めて、まだまだ感染対策に気を抜いてはいけないのは変わらずとも、少しずつわたしたちは楽しみを手放さない生活をたぐり寄せ始めている。

そんな中で、去年は打首さんのライブに参戦することが出来た。2020年を振り返ってみるとわたしのライブは2月と12月に行ったZeppFukuokaの打首さんだけだ。

 

今や主流ともいえるほど多くなった配信ライブにおける良し悪しの中で、一番ありがたいなと思う点は、こんな機会でもなければ観られなかっただろうなというイベントが観れるところだ。ソロのイベントなんてのはまさにそうで、だいたい東京で平日にしかやっていないのだ。それ以外だと今回のように『思い入れのある土地』ということになる。

 

札幌にあるSPIRITUAL LOUNGEで行われたこのライブ、『青木亞一人単独公演【GetWildに魅せられて】』もまさに、こんな世の中になっていなければひっそりと行ける人たちだけが楽しめる空間だったに違いない。

 

配信してもらえるのは本当にありがたい。

こういう普段の活動とは少し離れたちょっとしたイベントって、本当に地の利が全てのイベントなので、配信様様である。

 

といいつつも、悪い癖でいつでも買えるとなる後回しにしてしまうもので、チケットを購入したのは当日の17時を過ぎていた。ライブが18時30分スタートだったのでギリギリもいいところだ。

PassMarketでチケットを購入するのは初めてだった。わたしにとっては懐かしアイテムであるYahooIDでログインをして何とか手続きを行った。

初めてのシステムだったので少し戸惑ってしまったが、実際のライブ配信Youtubeを使っているので、とても観やすいし操作に不安はないので良いと思う。

 

今回は3月28日までアーカイブが残っているとのこと。配信チケットは1,500円。最終的にステージの上は3人になるのだが、非常に可愛らしい3人なので、ひとり500円のビールをおごっている気持ちで買えば安いものだ。

 

 

いやあ、観たかったんだよ。亞一人くんのソロライブ。時々Twitterで告知されて、ちょっとだけ動画が上がったりしてたじゃん。でもいつも遠いから無理だよなあと思っていたんだもん。

 

ピアノアレンジっていいよね。わたしはバンドが好きだけど、ピアノだとしっとりしててそれはそれで好き。

アシュラの時は衣装を着ているけれど、それ以外でステージに立つときは私服、お呼ばれしてるときはTシャツなイメージ。今回はカーキのモッズコートを着たままだったけど、暑くないんかいなと思ってた。しっとりだけどステージの照明って暑そうだからさ。

 

【はじまりの唄】からスタート。伸びやかな声から始まってぐっと心を掴まれる。

【男が女を唄うとき】

【Blizzard(吹雪)】

亞一人くんはいつの間にか札幌に戻っていて、今は拠点をそちらに移している。これって結構な決断だと思うのだけどするりと普通にやってるのはすごいなと思う。

ツアー開催が難しい今だからって感じなのか、それともずっと札幌を拠点にするのか分からないけれど、早くライブに行きたいなと思えば思うほどに、福岡県民としてはそんな日が来るのだろうかと思ってしまうところもあるのだ。

札幌市豊平区月寒…って聞くたびに住所めっちゃ言うやん、ってなる。どのくらいの範囲なのかピンとこないけれど、地元大好きが滲み出ているMCは観に来ている人たちにとっても身近に感じるから良いと思う。

地元でライブができるって特別感があるよね。でもそれは普段地元を離れているからの特別感なわけで。東京が拠点だからこそ、札幌でライブが出来ることに意味がひとつ上乗せされるのだと思う。札幌で生まれたアシュラシンドロームは東京で育ってきたバンドだから、今はこれまでの常識やスタンダードが崩れつつあるその真っただ中で、これからどんな方向に進んでいくのだろう。

 

SPIRITUAL LOUNGE、わたしは北海道とは縁遠いので今回のライブハウスのことはあまりよく知らないのだが、調べてみると小ぢんまりとした、ザ・ライブハウスだ。バンドを初めたばかりの高校生が、友達にチケットを売っても満員にはならないくらいの大きさ。快適さとかとは無縁の過ごし方が似合うこの場所で、いくつもの夜が音とともに過ぎて行ったのだと思う。

 

【行け!ポチ】も良いよね。タイトルからは想像できない良さがある。しっとりピアノアレンジもちょっと激しいアレンジも良いんだこの曲って。バンドバージョンだとイントロカッコいいもん。好き。

しかしこの日の亞一人くんはミスが多かった。歌いだしで2番を歌っちゃった【山の男は夢を見た】、別のところで入ってしまった【StarlightBlues】

ただソロイベントはゆるゆるなのがいいと個人的には思うので、何ならお酒片手でおしゃべりしながらでもよかったのではないかなと。

一昨年(もう一昨年になるのか)中野新橋のお祭りで、商店街でミカン箱のステージに立って歌っていた時みたいにお客さんとわきゃわきゃしながらゆるくやるのがきっと良いのだと思う。とはいえ今はお客さんが声を出せないという縛りがあるので、空気を一人で作らなきゃいけないから、演者は大変だろうなーとコロナ禍でのライブを観るたびに思うのだ。

もちろんお客側がしつこく話しかけたりするのはNGだし、面白くもなんともないのだけど、空気を共に作るという部分において、これまでのステージに慣れている人たちにとってはまだ距離を測りかねているのではないかと思っている。

 

【運命の少女】

わたしはこの曲が聴けたらいいの。この曲大好きだから。

今まで生で聴いたことがあるのは3回かな。初めて聴いた時の衝撃がすごくて、その時のライブの楽しさと一緒に記憶されているから、もう本当にずっと大好きなんだな。

しかし昔の曲をレコーディングすると言っていた話は進んでいるのかな。立ち消えちゃったのかな。『運命の少女』とか『旅人の行方』とかレコーディングしてくれたら買いたいのにな。

 

で、こっからがお楽しみ。

カバー曲タイム!!!!!

もうこれがアコースティックでの良さだよね。これを生で聴きたいんだって!!

 

わたし、世代は亞一人くんとそこまで変わらないのだけど、聴いてきた音楽が違うから、イエモンのこの曲は原曲聴いたことがない。2曲とも。

【SO YOUNG】【パール】

亞一人くんが歌っているところしか聴いたことがないし、ピアノアレンジでしか聴いたことがないのだけど、気持ちよさそうに歌うなーっていつも思ってる。(いつもって言うほど聴く機会もなかったんだけども…)きっと音域がちょうどいいんだと思う。アシュラの曲は割と言葉が詰まっているものも多いのだけど、そうじゃなくて気持ちよく歌い上げている感じ。

たしか中野新橋の商店街の時、ナガさんがTwitterでちょっとだけアップしてくれた動画で聴いたんだったかな。もう記憶も曖昧だけど、カバー曲を聴く機会ってゲワイくらいしかないから、やっぱり貴重だしいつか生で聴いてみたい。お酒でも飲みながら。

 

アニメの曲をやるといって始まったのは【アンバランスなkissをして】

いやもうこれは懐かしすぎる。

幽遊白書じゃん!わたしが中学生の時にめっちゃ流行ってたからアニメも観てた。この頃のアニメソングってまだタイアップではないので歌メロとかめちゃくちゃ難しいよね。一番有名なのが『微笑みの爆弾』でわたしが一番好きなのは『太陽がまた輝くとき』かな。

しかしこのチョイスすごいな。どうしても『強い妖戦士田中』とか『戸愚呂兄』とか頭の中に巡ってしまって曲に集中できない。

アニメの曲って言ったから、ラピュタの『君をのせて』を歌ってくれるのかなと思ったらこっちだった。

 

大好きだという【田園】玉置浩二

もう見えるよね、麦わら帽子でギターを弾いている玉置浩二。…と思って今回MVを調べてみたら、思ったより色んな玉置浩二が見れたよ。わたしは玉置浩二だと安全地帯の『マスカレード』が一番好きだな。こういう昭和っぽい曲が好きなので、いつか歌ってくれるといいなーとか思ったりする。

 

最後は【GetWild】

アシュラのバンドバージョンも良いけれど、アコースティックも素晴らしい。完成っぷりが半端ないよね。亞一人くんの思い入れが半端ないので「令和の国歌はゲワイでいいと思う」という名言もいただきました。

途中で連弾っていうのかな、アツシさんと亞一人くんでワンフレーズくらい弾いたのだけど、やりたいからやってる感じで自由なところが良かったと思う。ステージが楽しいってのが一番なのですよ。

 

カバー曲は以上の5曲でどれも良かった。普段のバンドの曲ももちろんなのだけど、カバーって特別感があっていいよね。カラオケ配信を時々やってくれてたけれど、やっぱりカラオケじゃなくてちゃんとステージで歌っているところの方が観たいもの。ほんと配信してくれてありがとうだよ。

 

欲を言えば、椎名林檎が聴きたかった。男子が女子の歌をカバーするってのが大好きなので。このツイートは思い出したときに見返すことがあるくらい好きなんだな。

 

いつか聴く機会が訪れますように。

 

もうすぐ閉店になってしまうSPIRITUAL LOUNGE。

「札幌に帰ってきたら青ばんばっかり作っているけれど、歌い手として札幌出身バンドマンとして今こそ何かやらなければならないな」ということで、連絡を取って今回のイベントになったとのこと。

こういう地元に根付いたライブハウスが閉店になってしまうのは本当に悲しいなと思う。わたしも若い頃通っていたライブハウスの場所を通りかかるたびに、今はマンションになってしまって面影なんて全くない建物を眺めながら、夜の空気や煙たい喫煙所、ステッカーがべたべた貼ってある重たい扉とかたくさん思い出して寂しい気もちになるから。

札幌近郊では他にも2つライブハウスがなくなってしまったみたいで、そうなるとこれからの若い人たちがどうやって音楽シーンを盛り上げていくのかって確かに大きな課題だよね。

「俺がいる限り、札幌の音楽シーンはつぶれないから安心して」となんとも男前な言葉をいただきました。札幌の皆さん安心だね。

 

ただ、マイナースポーツなんかもそうだと思うのだけど、とにかく場所が大事。今いる人たちの活動場所っていうことももちろんなんだけど、その人たちは何としてでもやり続けたいの元で動くので、県内(道内)や市内に残っていれば少々不便でもどうにかなると思うのね。

問題は新しく入ってくる人がいないってところだと思う。参入のハードルが高ければ高いほどに、その産業は衰退していくわけだから、今は音楽って配信が気軽にできることや、ワンルームミュージックといった新しい形が出来てはいるけれど、やはり生で聴くという体験があまりに一部のマニア化したものになってしまうのも悲しいものだ。

裾野や母数ってのは広く多くしておくことで、演るほうにも観るほうにも様々な選択肢が生まれて、シーン全体が盛り上がっていくものだと思う。

 

そして【DaringDarling】

このアレンジカッコいいね!!入りの部分とか、おおお!って思った。

この曲ってどうしてもライブの時の圧を思い出してしまう。普段はギターのオブリ部分がピアノで表現されてたと思うのだけど、駆け上がっていくようなメロディラインが好き。途中はピアノソロもあって素敵でした。

 

【ENCOUNTER】

アディオスのところ、カッコいい!こっちのバージョン好きだな。

イントロが印象的な曲ってピアノになってもやっぱりカッコいいと思う。大人しめから力強く跳ねてる音がすごく合ってるなーって思った。(語彙がない…)

ちょっとスピードが速かった、かな。亞一人くん活舌いいのでスピードが速くなっても歌にあまり影響ないのだけど、もう気もち程度テンポを落としても良かったのかなって思った。個人的に疾走感のある曲を走り出しそうになるのをぐっと抑えてキープしている演奏って好きなんだ。

 

本編最後の曲は【Over the Sun】

RSRで聴いたのが遠い昔のようだ。それからアシュラのライブに行ったのは2回。最後に観たライブからそろそろ1年半も経とうとしている。ライブに行ってた期間もそのくらいだったから、そう考えるととてもさみしい。

みんなで声を出して一緒に歌うことを前提に作られた部分。埋まる日がまた来るのかな。来ることを願う。

 

 

さてさて、そしてお待ちかねのゲストタイム。

告知されていたのに、いないよなーってずっと思っていたら満を持しての登場だった。亞一人くんのマイメン岩井氏。

『高校の頃一緒にバンドをやっていた同級生で、今は音楽イベントを主催する会社で働いている』

どう考えても存在が漫画だ。設定が盛りだくさんすぎて、フィクションの世界だったら都合がよすぎて変更を求められそうなくらいだと思う。

その彼が、かたや上京してバンドを続けていた亞一人くんと久々に立つステージ。

理由は高校生の頃に組んでいたバンドでライブをしていたライブハウスが、治療薬のない流行性ウイルスが蔓延したことにより閉店することになったから。…なんてB級映画の陳腐なストーリーみたいじゃないか。まったく。

しかし事実というのは圧倒的な平常心を持ってそこにあるもので、必要以上にエモいわけでも感動も呼ぶものではなく、ただ日常とつながっているのだ。

 

「久々すぎるからドラムを叩いてくれというのも酷だと思って…」ということで、一度も叩いたことのないカホンでの参加を促すとはなかなかのハードモードである。

 

【月はメランコリックに揺れ】

ビールを4本ほど飲んで、良い気分の岩井氏。

やっぱりこの曲だよね。この曲は亞一人くんがずっと住んでいたという中野新橋がMVのロケ地になっていたり、歌詞に行きつけのお店「飲み屋のクロちゃん」が出てきたりと、一見、札幌とは縁がないようにも思える。

しかし上京してずっと同じ場所に住み続ける。それはもはや第二の故郷ではないか。

住みやすさとは、行きつけのお店や仲の良い飲み友達、そんな人たちに囲まれて毎日を過ごすということだと思う。

 

短い持ち時間であってもセットリストに含まれていることが多いこの曲。月は夜になればそこに出ていて、どんな場所であっても照らしてくれる。そういう意味ではどこであるか、というのはあまり関係ないのかもしれない。

福岡で、東京で、それ以外の場所でこの曲を聴きながら「あーいえー」と声を出したことを思い出す。また出来たらいいな、どこかで。

 

照明の下でカホンを叩く岩井氏がとてもイケメンなのよ。ステージの照明は人を何割増しかに魅せるものだと思うけれど、彼は10獄放送局に出始めた頃よりもぐっとカッコよくなっている気がするんだ。

初めて叩いたというカホンだけど、すごく良かった。

 

 

そして退場していったのだけど、鳴りやまないコール(拍手)。

アンコールに岩井氏登場のイメージだったのだと思うのだけど、さらにアンコールになってしまった。コールにこたえて出てきたもののしかしながらもう曲がないと。

会社員岩井氏がカホンを練習したのはメランコリック1曲が限界だったとのことだったけれど、泣きのお替りソングとしてここはもう【GetWild】になりました。

 

ノリでよければ、ということだったのだけどカホンめっちゃ良かったよ。ちっちゃいシンバルみたいなのを叩くんだけど、どうやら手が痛いみたいで思わず笑いあってたの可愛い。「すげー指痛い」って曲が終わってから言ってたけど、硬そうだもん、あのシンバル。

急ごしらえに対応するのってバンドマンならまああることかなと思うけれど、岩井氏がやったのすごいなって思ったよ。ビール4本飲んでないとできなかったかもしれない。全国の岩井ファンも喜んだことだろうと思う。

 

亞一人くんがアツシさんのところに近づいて、曲を止めることなくちょっとだけ弾いてたのも良かった。アドリブばんざい!

 

土日に開催されるツアーだと、ゆっくりお酒を飲みながら観る、というのは実はけっこう難しくて。満員になればなるほど飲み物どころかカバンだって持ち込めないくらいに人の圧がある。

だから平日の、お酒を飲みながら楽しむちょっとしたイベントのゆるさに憧れがあった。

今やお酒すらほとんど飲まなくなってしまっているのだけど、今年こそ大人の遊び場に戻れますように。

 

 

 

投げ銭もあんまり参加できないのだけど、できることを少しずつ、と思っている。

 

 

 

 

【青ばん】

3aaoban.thebase.in

2020年12月27日 アシュラシンドローム Re:ENCOUNTER 池袋Adm(配信)

決断をするのは大変だ。

新しいことを始めようとするとき、人の体は一つしかなく、時間は平等に24時間であることから、何かを手放してからその道へ進むかの決断を迫られる。

まだできる、まだやれる。そんな余力ある状況で手放していくには、相応の覚悟が必要だと思うのだ。考えられる可能性を色々と拾い上げて自分と向き合う作業なのでとっても面倒だし、わりと骨が折れる作業である。

だから世の中には『始めたことをやめない』と決めている人もいるくらいだ。それはそれでその人の選択であるし、なにより継続は力なり。

良い悪いは誰にも決められないが、わたしは仕事柄、他人の人生の岐路を見つめる機会が多いからか、継続することだけが最良の選択肢なのか、というところは日々問うていたいところである。

 

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