箱日記

ライブに行った感想を細々とつづっています。

2018年10月26日 打首獄門同好会/アシュラシンドローム ボロフェスタ2018

すべての演目が終わり、エンディングとなった時間。帰り始めた人の列を逆行しながらメイン会場へ戻ると、2日目のラインナップがスクリーンに映し出されている。

ーー未来の子どもたちのために、音楽を止めるなーー
映像はそんな言葉で締めくくられていた。

 



ライブに行くにあたって、わたしがクリアする課題は①家族との調整②仕事との調整である。
もちろんチケットが取れるかどうかであったり、遠征交通費がどの程度確保できるかによっても変わるが、まずは時間の確保が最優先なのだ。

今回はあれよあれよとパズルのピースがハマっていくかのように、時間の確保が上手く進み、だからこんな弾丸遠征ライブ参戦が成功したのだと思う。

平日のライブに憧れていた。仕事終わりでふらりと行けて、しかも好きなバンドが出るだなんて最高じゃないか。

  

打首さんのステージは20時45分から。この時間までに京都に着くためには16時台の新幹線に乗らなければ間に合わない。
フェスやライブハウスの雰囲気は、行ってみなければ分からないこともあり、ギリギリの到着でも楽しめるのか、そんな簡単なことも想像がつかない。

しかし行くぞと最後に背中を押したのは何だったのだろう。
2018年のライブ参戦は先日のアシュラで納めたはずなのに、わたしはなぜ、新幹線の乗り口まで走っているのか。
つい数日前のデジャヴを感じながらも急ぐ。

会場の様子が、関西のフォロワーさんのつぶやきだけでなく、亞一人くんのツイートからも感じられた。ボロフェスタのことはよく知らなかったが、どうやら手作り感たっぷりのアットホームなイベントであるらしい。

 

新幹線に乗ってしまいさえすればあとは運ばれるだけだ。一度博多で乗り換えて、東海道新幹線に乗るのは久しぶりのことだ。
わたしは広島出身なのだけど、何年か前に大阪の吹田というところに住んでいたのもあって、関西は馴染みが深いと感じている。
それでも京都に行った�� �とは数えるしかない。
福岡からはやっぱり少し遠くて気軽に行けるような距離ではないけれど、打首さんとアシュラというその2つのバンドが同じ日にライブをするとあれば、様々なものを見ないふりをしてしまってもいいのではないだろうか。

 お給料日という月に一度、諭吉に会える日ということもあった10月26日。
8月のZepp札幌に必死に魂を飛ばし続けたことを思い起こして、わたしは財布の紐を緩めるどころか燃やしつくす勢いで、あらゆるチケットをマッハで整えてしまったのであった。
 

ライブ用の洋服を身にまとい、息子とふたり京都駅へと降り立つ。
すっかり日は暮れて、駅の前にそびえ立つ京都タワーは光を放ちながら存在感をこちらに与えていた。
どちらかの出番がオープン間もなくであったら、諦めていたかもしれない。

しかし、打首さんはメイン会場のトリ前。アシュラは街の底ステージのトリという近しいタイムテーブルが組まれており、打首獄門同好会終わりに移動すればアシュラシンドロームが観られるという、これはわたしのためのブッキングですよね?と大好き×大好きの法則に則った展開が期待できそうであった。

打首筋少ほどのミラクルなカードではないけれど、揃って同じ日に観る機会はわたしにとっては希少である。東京め、東京め、と恨み言を言っても仕方がない。仕方がないが、やっぱりわたしの遠征の基準はどこかおかしいのかもしれない。京都に行く準備を整えながら、何度考えても馬鹿なのでは…?と手が止まるが、考えてやめるくらいなら最初から諦めているだろう。使ったお金の分またわたしは働くのだ。はたらきたくないなどと言っている場合じゃない。幸いNEETでもない。働いてますから!給料もらってますから!!とは昨年のワンマンライブでの亞一人くんのMC。
 

駅からはタクシーを使った。地下鉄を使えと旅のお供であるGoogleマップさんは言っていたけれど、昨年1年間の出張で溜めたポイントを交通系ICカードにチャージしていた�� �これがあれば多少の贅沢は許されるだろう。
そんな風に思って乗ったタクシーが個人タクシーで、現金払いのみだったという残念さもまた旅の楽しみのひとつである(泣いてないよ?)

碁盤の目と称される京都の町をタクシーで真っ直ぐ駆け抜けていく。晴れバンドだと言えなくなってきた打首さんだったが、わたしが行くライブはいつも天気が良いから晴れ女はわたしだ、と明言していたにもかかわらず、京都の街並みがしっとりと濡れている。

これはBigThunder(雷)な、あのバンドの力なのだろうか。渋谷のワンマンライブもなぜか先行物販開始の1時間前くらいに集中豪雨に見舞われるというものすごくピンポイントで効力を発揮するあのバンドの…。
しかし雨とはいえ、絶対に傘が必要なほどではない。そんな程度だ。KBSホールの前にいた人たちも、まったく気にする様子もなく佇んでいる。

 

タクシー横づけは何とも恥ずかしかったが、すぐにフォロワーさんたちに発見してもらい、無事に合流することが出来た。
入口からゆるゆるな感じが漂っていて、文化祭という雰囲気がピッタリだった。チケットを渡してドリンク代を払い、リストバンドを付けてもらう。息子は学割で購入しており、学割チケットの場合は学生証の提示が必要となっていたが、小学生は学生証がないので保険証を持参する予定にしていた。が、すっかり忘れてきていた。そのことについて尋ねるとおそらくは大学生のボランティアさんなのだと思うが、「いや、大丈夫です大丈夫です」とにこやかに答えてくれてとても感じが良い。見た目ですぐわかるもんね。良かった。
 

ステージはどんな感じなのか気になって、まずは地下にあるという『街の底ステージ』を下見に行く。
階段の途中に貼り出された手書きの式次第(式次第?演目表?何ていうの?出番表?)は、本当にほっこりアイテムである。何だか楽しそうな雰囲気を感じつつ地下まで降りて右側がトイレ、そして左側がその場所だった。

フォロワーさ�� �から「街の底ステージはものすごく狭い」との情報は得ていたものの、狭いにもほどがあるだろう。むしろ狭いという感想よりも他に述べるべきことがたくさんあるのではないかという仕上がりである。わたしは屋内のフェスは初めてなのだが、野外フェスのように開けた場所ではない場合、入場規制が行われてしまうという話をTwitterなどではよく耳にしていた。

アシュラがトリを任されているという街の底ステージは、わたしが仕事でちょっとした無料セミナーを開催するとしてもこの広さなら躊躇してしまうだろうなと思わせるほどのキャパであり、これは場合によっては…などと不安がよぎる。

 
軽い衝撃を受けつつも、階段を上り打首さんたちのステージとなるメイン会場の扉をくぐる。こちらはいわゆるホールで、重めの扉を開けて中に入ると目の前がキングステージと名付けられたメインステージ、そして左側がクイーンステージだ。キングステージの正面を避けた右側にPAブースがあり、さらにそこから奥に進めばドリンクコーナーとなっている。天井は高いが全体的に薄暗い作りで、急な参戦であったため何の情報も入れない状態だったのでここが普段どのような場所であるのかよく分からないまま、クイーンステージの上にある大きなスクリーンを不思議な気持ちで眺めた。
 

とりあえず会場をひと通りチェックしてから、背負った荷物をクロークに預けて身軽になった。エントランスには、クローク受付だけでなく物販コーナーとの間にあつらえたジョーカーステージもあり、一言で言うとカオスだ。
何だか面白い場所に来てしまった。平日の夜、情熱に任せてやって来たが、これは本当に贅沢な時間とお金の使い方をしているのではないだろうかとそんなことを思う。

先日の鹿児島のフェスが、いかにも『フェス』といった出来栄えであったのだが、音楽フェスが乱立しているここ最近において、やはり長くイベントを続けていくには、何らかの特徴が必要なのだろう。
これは別にフェス に限った事ではなく、どこかの成功事例をなぞったような企画では伸び悩む。人が物ではなく経験にお金を払う時代となった今は、コンセプトを明確にして『そこにしかない何か』を提示しなければ選ばれるのは難しく、開催する必要性や価値を伝えることができないまま淘汰されてしまうだろう。

その点、開催から18年という歴史を持つボロフェスはこのアットホームさが特徴なのかもしれないな、とそんなことを思ったのであった。

 

会場でドリンクを交換した。家族運営?といったメンバー構成のスタッフさんがまた良い。
どうやらハイボールがなかなかのアルコール濃度だったようで、数多くの酔っぱらいを量産していた。
わたしはシャンディガフを。すこーしだけ甘いお酒を飲みたくなって、それはたぶん流れてた音楽のせいだ。

キングステージに立っていたのは、fox capture planというインストゥルメンタルの3ピースバンド。
大人のオシャレな音楽といった感じでMCもなく歌もなく、ひたすらに音を鳴らす。
「真ん中の大きい楽器を初めて見た」と息子が不思議そうにしていたが、大野雄二のルパンティックライブに行ったときに絶対見たと思うんだけどなぁ。あれはウッドベースだよ。

跳ねるようなメロディ、裏打ちのリズム、お酒を飲みながら観るのにちょうど良い。

 

クイーンステージは打首さんたちがセッティング中だ。
数日前にやらまいか大使として公の場に姿を表した会長のストレートヘアは、ちょんまげ頭となっておりその衝撃を緩めている。
若かりし頃の映像での赤髪ロングを忘れてしまうくらい、もじゃもじゃ頭が定着していたように思う。少なくともわたしは大好きだった。
顔との相性というより、獄グッズとの相性が抜群に良かったと思うのだ。それは先日の獄ジャケット着用画像を見たときにそう感じた。

まさかストレートヘア初披露の日に立ち会えると思わなかったな、と今回の遠征は本当になんの計画性もなく決めてしまったのだなと改めて思う。

  

大人の空気を漂わせたfox capture planのステージが終了した。息子は椅子もなく、ぎっしり人が埋まっているでもないライブに来るのは初めてだったようで、前列に進んでいっても大丈夫という状況が嬉しかったようだ。
もしかするとステージ上から見るならば、みっしりギシギシに人で詰まったフロアの方が気合が入るのかもしれないけれど、こういう緩い空気の中で奏でられる音楽はとても楽しい。

人気が出ると客が増えて難しいし、だからといってキャパを余す集客では運営が厳しい。
ジャンルによるところもあって、バーのようなところでも弾き語れるようならばチャンスはあるが、ラウドロックではあまりないことだ。
だから今回のような感じ、とても貴重で本当に楽しかった。

  

さあ、打首さんが始まるぞーと思っていたら、謎のイベントが間に挟まった。何かしらのタイトルがついていたが、ダンボールキャタピラレースの開催だ。

WODのためではなく、斜めに分けられるフロア。第6走者まで必要なレースに果たして出場する人はいるのか。
優勝者にはドリンクチケット3枚となかなか豪華である。思ったより早くに立候補による出場者決定に、さすが関西、さすが酔っぱらい。なんの前触れもなく始まったこのカオスな状況に笑いが止まらない。

なぜこのタイミングなのか。先程までの大人な空気から打首さんのステージの間に、こんなカオスなものをぶっ込んでくる運営の、演者と客を信じる力が強すぎるぜ、ありがとう。

 

そんなカオスな空気を引き取って、打首さんたちがステージに出てきた。
「あの大人な雰囲気の後、どうやって演ろうかなーって考えていたというのに、その後、たしかに別の違う空気が作られた」と会長が先程までのレースについて触れ、ささやかながらのプレゼントをとうまい棒配布タイムだ。

前回のサツマニアンの時は先に音出しをしてからうまい棒を配ったが、今回はまず配布という流れだった。
そのおかげか、単純に集まってた人たちの違いか、お菓子の飛び交 うフロアにはならなかった。思ったより多めに用意してしまったのか、うまい棒が余っていて、困り顔のスタッフさんがお代わりとしてもう一本くださった。たこやきとチーズをいただきました。
 

音出しでの【ヤキトリズム】→【カモン諭吉】これは定番なのかな。
なんでヤキトリズムと諭吉なんだろう。セトリに入れたいけど持ち時間の関係上漏れてしまうものなのか、それとも音出しをするにあたって必要な要素が入っている曲なのか。はたまた、同じ曲を音出しとしてずっと使うことで、バランスなどが分かりやすいのか。

何が正解かは分からないけれど、わたしはヤキトリズムのイントロとBメロのギターが好きだ。
 

本番もよろしくお願いします、と言って一度はけていった。
今回は終わりまで観ていたら街の底ステージがいっぱいになってしまうかもしれないという不安から、打首さんを途中でぬけると決めていた。

前で観られないとかならまだしも、入場規制で入れなかったら困るからだ。わたしは人を押し退けたり、我先にと急ぐことが苦手である。だからといってそのせいで目の前で扉が閉まってしまうかもしれないと思うと、そんなの後悔してもしきれない。ならば先手を打って少しは泣くしかないのだろうなとそんな風に考えたからだった。
 

ステージの後ろ、大きなスクリーンに打首さんの名前が映し出されいつものSEが流れる。
バックドロップシンデレラの『池袋のマニア化を防がNight』。煽りながら出てくる会長。同じだ。
あす香さんとJunkoさんも下手の袖から出てくる。

マニア化のオイオイのときに、下手にいた息子に気がついたJunkoさんが息子に向かって煽ってくれた。その姿が、表情が、超きゅーと!いいなー息子は小さくて可愛くて。わたしだってJunkoさんのファンサほしいぞ!
 
そんなこんなで始まって、1曲めはもちろん【デリシャスティック】1度ポッケに収めたたこ焼き味を取り出して曲に合わせて振る!振る!

予定調和な展開 がとにかく楽しい。圧なんて全然なくて自由に身体を動かせるこの感じ。なにー楽しいよー!身体の中に入ったアルコールが居場所を求めて踊り出す。
ステージの上をガン見する最前も楽しいけれど、ちょっと外れている場所でも視界が開けてて今までにはなかったこの余裕。
わたしはこの楽しみ方がとてもツボだと思った。好きに身体を動かして楽しむこの距離、最高だ。
最前より間違いなく遠いはずなのに、物理的な距離よりも近い気がする。

 

次の曲は【島国DNA】わたしの大好きなまぐろたんがステージから投げ込まれる。1匹だけだけれど、なぜか今日は若干空気も少なくてシワが寄ってるヨレヨレの姿も愛らしい。
今日こそは触れるかと息子と手を伸ばすがなかなかこちらにやってこない。
この間のサツマニアンと同じ流れだけれど、全然違う。これぞライブ。ライブは生ものだとそう思う真意はここにあるのだ。同じ曲を演っていても、場所によってイベントによって全く違ったものになる。ステージとフロアが互いの想いを交差し合ってそこにしかない1日となる。だからライブは楽しいんだ。

多分インディーズバンドに限ったことではないが、わたしが観に行くバンドのライブのセトリはいつもほとんど同じである。時々入れ替わることはあれど、基本は同じ曲を同じ流れで演るのだ。
最初はなんでずっと同じなんだろうと疑問に思っていたが、なんとなくわかってきた。いつも、『初めての人』のためにセトリは組まれているのだと思う。
だから定番の流れでステージを安定させることで平均点を上げておく。古いアルバムの○○が聴きたいなどはいつでも勝手にTwitterなどでつぶやくけれど、叶わないことは知っている。何回も観ているのはこちらの都合であって、MVのある曲をたくさんやる方が絶対にご新規さんに優しい作りだからだ。

だからレア曲が聴きたい!などとと願う遠征回数の様子がおかしくなりつつあるわたしのような人は、年に1度あるかないかのワンマンライブに足 を運ぶこととなるのだよね。たくさん聴きたいならそっちだもん。
はい今日も、掌の上に乗っかって踊らせていただいているのである。

 

魚がくれば次は、そう肉。会長が言わなくたって分かるけど、言ってくれたら確信となる。【ニクタベイコウ】。こちらからのアンサーは決まっている。「そうしよう!」だ。
同意の言葉でフロアがまた1つになるコール&レスポンス。家でセトリだけを眺めていてもやっぱりその空気は実際に足を運ばなければ味わえない。

わたしは来たのだ、京都まで。どこでもドアはまだ実用化されておらず、きっと先になるだろう。それまで生きていられるかは分からないけれど、わたしには新幹線がある。
時速300キロ超えでわたしをライブ会場近くまで運んでくれる素晴らしい乗り物だ。
頭を振ろう手を上げよう。
WODは起こらない。だからまだ身長130センチに満たない息子も近くで楽しめる。そんな今日は本当に素晴らしいじゃないか。こんな楽しみ方ができる打首さんのステージは本当に貴重かもしれない。わたしは京都まで来てよかったと心からそう思った。

 

そしてステージにあす香さんだけが残り、あのリズムを刻み始める。他のメンバーがはけた中で響き渡るそのリズムは【NEW Gingerrition】あの漬物の歌だ。漬物界の異端児、栃木県栃木市のアレだ。

あとから関西のフォロワーさんに聞いたらあまり売っているところは多くないらしい。我が家は常に2パックはストックされていて、在庫切れを起こすことはほぼないのだが、聖地との物理的な距離よりも取り扱いスーパーと自宅の距離によって食卓に上る頻度が変わるのだということを知った。
イオン系列のスーパーには必ず置いてあるからぜひ日々の食事に取り入れるなど身近に感じでもらいたいものである。

会長とJunkoさん(と風乃海さん)がピンクのヘッドをかぶって出てくる。可愛い。本当に可愛い。しまった!この感じならぜひとも最前で新生姜ヘッドに触れてみたかったぞ。硬いのかなーそれともフワフワなのかなー?

ここで息子が動き、下手の最前へとその身を滑り込ませた。ヤツは中々のライブキッズである。身の危険に敏感で周りを見ながら動けるなんていつの間に!と思わずにいられない。
ライブを余すところなく楽しもうとしている小さな後ろ姿を見守りながら、移動までにちゃんと戻ってくるのかなと思っていたら、曲の終わりに合わせて後ろに下がってきた。

次のアシュラのライブまでをも頭に入れた立ち回りをみせるとは、だんだんライブ慣れしてきているようで何よりだ。

 

次の曲に入る前に会長がギターで少しだけ音を出した瞬間に首に巻いていた「はたらきたくない」タオルをほどきはじめるあたり、何だこいつはスゲえなと感嘆の思いである。

まだイントロに入る前、ほんの少し弾いただけで次の曲が分かるなんてさすがだぞ!と息子の耳を育てたい想いが強い親ばかな母としてはなんとも嬉しい気持ちになった。
次の曲は息子の素早い行動の通り、新曲の【はたらきたくない】

サツマニアンでは飯テロセトリだったために物販で購入したこのタオルを使う機会を逸してしまっていたが、ようやく役立てることができた。
高々と、と言ってもちびっこなのでわたしの目線 の高さくらいが限界であったがこの曲で掲げなくてどこで使うのだ。

今日のVJは大きなスクリーンの右下。小さなスペースにその映像は流れていた。大きなスクリーンがあるからといって全面に映し出すには諸々の事情あるのだろう。
任天堂Switchを買ってほしいという息子の圧を感じつつ、今は曲を楽しもうじゃないか。
すまない。母の財布の紐は遠征で焼き尽くされていてそこまで回らないのだ。

会長はやっぱりアルペジオは少し苦手なんだなーと思いつつ、この曲は子どもたちも大好きだろうなと思う。ポチ夫がかわいいんだもん。
働くことの辛さや楽しさ、はたらきたくないというワードを歌うその人たちは誰よりも働くことを楽しんでいる人たちだ。
メッセージの受け取り方はこちらに委ねられている。ポジティブだけど押し付けないメッセージは仕事終わりに走ってきたわたしの身体にも染み込んでいく。会長の歌詞のスタンスがとても好きだ。あす香さんとJunkoさんの歌のパートもとても良い。

 

時計を見る。9時10分を回っていた。街の底ステージではセッティングを行っている時間だろうか。アシュラ目当てのお客さんか押し寄せてはいないだろうか。あの狭いステージではすでに人で溢れているのか?

それとも打首さんの客がこちらのステージ終わりで流れていくのか。
全く予想がつかない。

 

【布団の中から出たくない】がはじまった。朝夕が随分と涼しくなって、この曲の季節が近づいている。
「これが終わったら移動しようか」そう息子に囁いた。こんなにも辛いことはない。わたしだって米が聴きたい。日本の米は世界一と叫びたい。

断腸の想いとはこのことだ。上半身と下半身が切り離し可能であったなら、わたしは迷わず先に下半身だけを街の底ステージに送るだろう。少々血が流れてもほうれん草でも食べていればなんとかなるくらいの傷ですまないのか。
身をちぎられるような選択である。こんな悩みがあるなんて、世の中にこれほどまでに ポジティブで残酷な瞬間はないのではないだろうか。
 

「あっさ目が覚める…」いつから歌メロが変わったのかは定かではないが、ライブバージョンは最近いつもこのようになっている気がする。会長の声がやさしくて好きだ。MVの可愛さはもちろんだけど、子どもが好きになるのが分かる。「さむいーーさむいーー」のところなんて大好きなはずだもん。
こうぺんちゃんの癒やし映像を眺め、曲が終わると同時にステージに顔を向けたまま背中から出口へと向かった。

 

重たい扉を開ける。打首さんのステージは続いている。扉が閉まるとさすがホールの防音は素晴らしい出来栄えで、ライブハウスのようにドアの取っ手をぐっと下向きにするような動作など挟まなくても扉が閉まっただけで音が聴こえなくなる。

ジョーカーステージの横を通り過ぎて、地下へと続く階段を降りていく。

 

…だ、誰もいない…。
何ということだ。客らしき人が誰もいないではないか…。わたしはこれはまだ入れない時間帯なのに張り切って降りてきてしまったのだと思い、開け放たれたトビラの前でまるで結界でも張られているかのように立ち止まった。
「あれ、まだ入っちゃだめなやつ?」と、つい声も出ていた。わたしは人のことは言えないくらい頭の中と発言がつながってしまうときがある。今はまさにその瞬間だった。
スタッフの方がその声を聞いて「もう入っても大丈夫ですよー」と言ってくださったので、恐る恐るその身を滑り込ませる。

わたしと息子が現れたのを見て、つい先日福岡でお会いしたばかりのえみだむ氏が驚いていた。そりゃあそうだ。わたしだってまさか京都まで来るとは思っていなかったのだから。

 

この距離でこの人数で、こちらを無いものとしてセッティングするのは大変だろうなと申し訳ない気持ちが湧き上がる。上手と下手のどちらがいいのか、柵なんてあるはずもないその場所で息子の安全を最大限に考えて本日は下手を選んだ。
少しずつア�� �ュラを観に来たであろうお客さんか訪れるが、まだ本当にまばらな状態である。

下手のスピーカーを指差して、いざとなったらここに手をかけて転ばないよう気をつけるよう息子に指示を出す。
そこに寄りかかり腕組みをしてセッティングを眺める息子の勇姿。その姿はまるでメジャーレーベルのプロデューサーかのようで、小さな身体とのアンバランスさに同じく最前を陣取ったフォロワーさんと爆笑してしまった。

ひと昔前のプロデューサー。「君たち良いねー」と言いつつ近づいて「デビューしてみない?」と声をかけるあの姿だ。

全員でデビューできるかと思いきや、ボーカルだけとか、ギターを変えてとか条件を出してバンドマンたちを翻弄する悪い大人のような立ち姿が本当に面白くて、しばらく思い出し笑いを免れないほどの仕上がりであった。
 

ステージはすぐ目の前。手を伸ばせば届く場所にある。しかし今はまだ黒子なのである。セッティング中の演者に対してこちらから投げかけるものは何もない。幕の無いステージではいつも流れるこの不思議な雰囲気がわたしは好きだ。たとえ裏側を知ってしまったとしても、わたしたちはスタートの瞬間から輝き始めるのを全く別のものとして待っているのだ。

 
 

時計を確認する。あともう少しだ。ここはあまりに狭すぎて、一度はけてまた出てくるということが出来ない場所であった。打首さんのステージが終わったのか、ぞろぞろと集まってフロアが人で埋まっていった。入口に溜まると後から来た人が入れないから、少し詰めてという指示があり「そろそろ始めようか」とナガさんが言って、SEが流れることなく始まった。

「今日の照明はこれしかない」と言ってステージセンターを仄かに照らす小さな灯りに亞一人くんが手を伸ばす。本当に小さな、わずかな光。

先ほどまで観ていたメイン会場にはたくさんの照明がぶら下がっていた。
しかしここはその名の通り街の底だ。普段は一体何に使われているところ�� �のだろうか。
追い詰めるように迫りくる天井。背の高い亞一人くんは思い切りジャンプしたらきっと頭をぶつけてしまう。

しかし毎年ボロフェスではここが地下ステージになるようで、どこかのバンドのギターかベースが、ヘッドで突き破った穴が空いたままだ。きっとその日のライブは楽しかっただろうなと思うし、月日が流れてもなお、こうしてステージ上のネタになるのだから良い仕事をしている。



SEなしのライブは初めてかもしれないなと思いつつ演奏が始まる。
1曲目はセトリ皆勤賞を更新している【男が女を唄うとき】だ。お約束の始まり方、ワンマンライブでも、この間の福岡でも、その前の小倉でもアシュラのライブはここからスタートしたのだ。

「ハーイハイハイハイハイ」とコール&レスポンス。
うちの息子はおそらく音源よりもライブの方をたくさん聴いているようで、先日音源を聴いていたときに「亞一人くんの歌い方が違う」と、ライブ至上主義過激派な発言を繰り返していた。うん、そうだねライブは特別な場なんだよとわたしも思う。
「愛しい人よ」のあと、「さようなら」が今回はこちらの出番だったのが嬉しかった。

 

今回、セトリの写真を撮り忘れていて、曲目はなんとか覚えているのに曲順を覚えていないという何とも中途半端な事態に陥っている。

基本的に聴かせてくれる曲のラインナップはほとんどが「ご新規さん」向けなので同じものなのだが、その順番にライブの流れがあると思うのだ。
それなのに曲順が思いだせないのだから、困ったものである。
順番がバラバラになってしまっているかもしれないけれど、間違っているかもしれないけれど、そこはご愛嬌。いくつかライブに行けばそんなこともあるさで書いてみます。

 

【TM NEET WORK】
わたしはこの曲大好きで、前回の福岡に引き続き聴く事ができてうれしかった。亞一人くんは本当に滑舌がいい。わりと単調な歌メロでもすごく味が出るところがいいなーと思っている。そしてやっぱりサビのナオキさんのベースが良くて思わず観てしまう。今回は下手にいたので目の前で弾いていてついつい目で追ってしまうのだよね。

わたしはメタル畑を進んできたのでラウドロックという定義がいまいちよく分かっていないのだけど、ラウドとは少し違うのかなとも思っていて、でもここは語る口がまだない。
とにかくNEETはやっぱり45分くらい持ち時間がある時じゃないと聴けない曲なんだなと思いながら楽しんだ。

 

【Whiskey Coke Brandy Strike!!】
今回本当にナオキさんフィーチャリング回だったのでは、と思った。前回の福岡の時もベースソロで目立っていたが、ナオキさんのソロすごく好き。アシュラの曲はギターソロもベースソロもきちんとある流れが本当に安心する。打首さんのライブに初めて行った時に、対バンでそれまで聴いていた音楽とは全く違うジャンル(もしかするとそれがラウドロックなのかもしれない…)のライブを観る機会に恵まれたのだけど、その時に思ったのが『最近のバンドの曲は、2回しか繰り返さない』だった。

 わたしはライブではどうやってノレばいいんだよ、ってなる変拍子とかプログレなんかの変態プレイもすごく好きなんだけど、あまりにメロディがコロコロと変わっていく最近の曲に驚いたものだ。
その中でオイオイの煽りや、手を上げてコールするところなんてのもあってとにかく忙しい。そんな中でもなるべく初めての曲だって地蔵にならないで参加したいと試みるも、コールが2回で終わってしまうもんだから、ちっとも参加できなくて…。

わたしが鈍いだけかもしれないが、1回目は「あーそういうパターンね、よしよし」と思い、2回目は「あ、ちょっとうまくいかなかった」となり、3回目で何とかできるようになって、4回目で「できた!!」となる流れかと思いきや、2回で終わってしまうのでいつも「あーーーー出来なかった」と残念な気持ちになっていたのだけど、その1曲だけではなくて、他の曲も全部そうだったので「あ、これが今の主流なのかな?」と、なんとも年老いた気分になったものだ。

アシュラの曲はいわゆる定番の流れを押さえていて、だからきっと古の人も一緒に楽しめるのではないかなーとぼんやり思う。良し悪しの話ではなくて楽しいなって。
ちなみに打首さんの『布団の中から…』はこの法則により「さむいー」の1回目はご新規さんとってとんでもなくハマりやすい罠となっている。

 

【D×S×T×M】
ボロフェスのメイン会場には二つのステージ� ��あって、その間にある手作りのオブジェに「音楽を止めるな」と書いてあった。Don’t Stop The Music音楽を止めるな。まさにこの曲のことじゃないか。
小さな照明がくるくると、わずかな色を放っている。歌いながら伸ばしている手がその色に染まっている。音楽は止むことなく鳴り続けている。

「ベース!ナオキ!」と言ったのはこの曲だったか。今回はナオキさんがフィーチャーされていたので、果たして本当にここだったかは記憶が定かではないがわたしはソロに名乗りがついたライブが好きだ。

ところで亞一人くんのステージングはどちらかといえば下手を向いている事が多くて、前回のライブで上手にいたわたしはずっと亞一人くんの後頭部か横顔を眺めていた。今回は下手だから大丈夫だろうと思っていたらなぜだか背中ばかりを眺めることになってしまった。なんということだ。ライブの位置取りとは難しいものである。

 

【Starlight Blues】
この曲を聴くのは8月のワンマン以来2回目だ。「外に出たらきっとこれが空に見えるはずだ」というMCからだったので、あれ?もう月?と思ったら星の方だった。

ミドルテンポの曲をやるのは少しチャレンジングだと思う。盛り上がる曲をたくさんやった方が、きっとお客さんのウケがいいからだ。初めてのバンドのノリを引き取って盛り上がるのはさほど難しくないが、少し落ち着いた曲となると一度火が付いた熱に陰りが生まれる可能性があるからだ。

わたしは無責任なお客さんなので、例えば知らないバンドのバラードでうっとりできるかと問われれば、そのバンドの力量によるとしか言えない。
でも9月の打首筋少でバラードをやった筋少の、経験に裏付けされたプライドに尊敬の念を抱いている。お客さんを惹き込むのはなにも激しい音だけではないものだ。
 

ソロが始まる時に亞一人くんがその場を鎮めるように静かな声を取り出す。これが文字だと全く表せないのだから不思議だ。単純に書き起こすと→「しー」なんだけど、この字面と音が全然違うので、ぜひライブで聴いてもらいたい。ちなみにワンマンライブのDVDを確認したら、そちらにもちゃんと入っていた。

 

【山の男は夢を見た】
セトリの順番にまったく自信がないのだけど、うっとり系の曲の次はきっとアガる曲だったはず!

街の底ステージから、この小さいステージから頂を目指すのだと、押し付けるように自由を奪う天井に、まさに底のてっぺんに、触れながらのMC。
みんなで頭の上に山を作る。単調な照明に照らされたこの小さなステージは、誰かの力を使って装いを変える事は無い。手作り感あふれるこの場所には、本当に何もない。

山の男にも何もない。明日の飯さえあればいいと歌うこの歌。わたしはJPの歌詞はよく分からないのだけど、信じるものを一つだけ持って生きることへの怖さを、夢という言葉に置き換えているのならば、山の男が生きている場所は本当に頂なのだろうか。
< br>右へ左へとそれぞれが作った山が動く。
街の底ステージは本当に天井が低くて、亞一人くんはもう頭がギリギリの位置にあった。この窮屈な環境がまた良い。ライブには様々な要素があって、外部要因として箱の環境なんてものもその日のステージに大いに影響があるだろう。会場のドアはずっと開いていて、どのタイミングだったか忘れてしまったが入口に立っていると後から来た人が入れなくなるからと中に詰めるようステージから声がかかる。

動線は自分たちで作ろう、と亞一人くんが言った。きちんと整っていない環境で声を掛け合いながらみんなで今日という日を楽しむのだと思うと、なんだか嬉しくなった。

 

絶対彼氏以上】
この曲、音源で聴くとすごく長く感じる。実際は4分弱なのだけど不思議だ。

ボロフェスタのインスタで出演者の紹介があったのだけど『スカパンク始めオールドスクールな音楽をタイトにアッパーに演奏するだけじゃない』って書いてあって、わたしにはこの意味が全く分からなかった。なんだこれ?と思ったものだ。

しかしながら、スカパンクのあたりはこの曲なのかな。いやほんとわからないんだけど。
あ、でもそう考えると山の男とかも同じ系列なのでは?と「スカパンク」でググってみるなど試みてみる。基本的にわたしは裏打ちのリズムが好きなので、だから好きなのかもしれないなと今この感想を書きながら思った。リアルタイムにわたしの知識が増えたような気がする瞬間だが、オールドスクールなるものはまた次の機会にしようと思う。
音楽を表す言葉はたくさんあって、わたしには少しハードルが高い。

この曲はラストで雰囲気が変わるのだけど、そこの場面でステージをずっと照らし続けていた小さい照明に手をかけて歌う亞一人くんがMV映像を思い起こさせる。くるくると色を変えるわずかな光のそばに立っていて、それが映像を横切っていく観覧車の光の中にいる姿と重なって見えた。…普段画面の中にいる人ってずるいよね。�� �の曲のMVすごく好き。

 

終わりかと思わせてあと1曲。【月はメランコリックに揺れ】
みんなで「あーいぇー」をやらなければ終われない。「まだ帰らないで」というナガさんの言葉がステージから届く。

トリだからアンコールがあるということだったのだね。みんな終わりだと思ったのは、『絶対彼氏以上』に入る前で「あと1曲だよ」ってカズマさんが亞一人くんに言ったからだと思うんだ。アンコールを含めてあと2曲って言っちゃうのを避ける意味だったのかな。それにしてもその流れだと、ラストだと思ってしまうのも無理はないかと…。

ラストは『Darling Darling』かなって思っていたけれど、よく考えればこの柵の無い状態では危険すぎる。危ないもんねホント。真ん中に人が押し寄せていくと多分つぶれてステージに人が転がっていったかもしれない。

ということで、みんなで「あーいぇー」タイム。前回の福岡では先走って歌ってしまったけれど、京都は大丈夫なんじゃないかな。みんな知ってるんじゃないかなって思ってたら、やっぱりちゃんと大合唱。楽しいんだよ。ほんとに。

ちゃんとこちらのパートを作ってくれて、「あーいぇー」とやっていたわけだけれども、やっぱりこの歌の歌詞は難しいということを再認識した。前回の感想の時にも書いたけれど『あーいぇー 照らしてよ 月はメランコリックに揺れ』はいいんだ。ここは完璧なんだ。しかしながらそのあとの『どうか君よ』の後は『愛してくれよ』と続くのか『光の果てに』に続くのか、どっちだったのか分からなくなる。

『どうか君よ ふんふふーーん』になってしまって、「いいんだいいんだ。あーいぇーだけでいいんだよ」と亞一人くんも笑っていた。
そうなんだよ。難しいんだ。とは薄々思っていたけれど、まさか本当にこんなに分かりやすくフロアが戸惑うなんてと思ってわたしもうっかり笑ってしまった。

初めてのボロフェス、出させてもらえただけでありがたい。でもこんな小さいところで演っても仕方ない。来年は上で演る。とそんな宣言もありながら、ステージの大きさというのは本当に見えやすくて分かりやすく、残酷で優しい。


ライブが終了し、本来ならステージの上からメンバーがはけていくのだけれど、この日のステージはそんな場所は無い。「俺らここから降りられないから」とナガさんの声を合図に、みんなが出口へと向かって歩き始めた。

  

街の底から出て階段を上り、エントランスまで戻ってくる。

終電の時間までまだ少しだけ余裕があったのでクロークから荷物を受け取り、上着を羽織る。今日の感想をこぼしながらその場所から離 れがたく佇んでいると、メインステージではトリのバンドが終わったのかたくさんの人が同じように外に出てきた。

 

KBSホールのキングステージの後ろは、大きなステンドグラスがあってものすごく綺麗だという話をフォロワーさんから聞いて、まだ見られるのかな?と全ての演目が終了した会場へと足を踏み入れた。

残念ながらもう閉じられてしまっていて見る事はできなかったけれど、打首さんが立ったクイーンステージの後ろのモニタに明日の出演者の紹介VTRが流れていた。
2日目の出演者を全て映し終え、予告映像はそのままエンディングとつながっていった。
 

――未来の子どもたちのために、音楽を止めるな―― 

1日目が終わったメイン会場に残されたその文字を眺めながら、わたしはこの日、耳に届いた音を頭の中でまた鳴らし始める。

外に出ると雨が降っていた。雨雲に覆われた暗い空には月も星も見えない。飯テロにやられてお腹もすいている。それでもキラキラとした時間を抱えたまま、わたしは小さなライブキッズを連れて、会場を後にした。

全部のライブに行けるわけじゃない。それでも今日という日は確かに存在している。

 

聴けなかった二郎…。そして米も次は絶対に!

外に出たら雨が降っていて月も星も見えなかったところが「らしい」…。